韓国がヌリ号の打ち上げに成功した21日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は労働党の主要国防政策を決める党中央軍事委員会拡大会議を開いた。テレビでは6年前に打ち上げて独自開発の人工衛星と主張した「光明星4号」関連の映像を放映した。多分に韓国を意識した動きで、今後の挑発に向けた名分作りに出たものとの懸念が提起される。
◇衛星開発の名分積むか
朝鮮中央通信は22日、党中央軍事委員会第8期第3回拡大会議が前日21日に招集されたと報道した。報道によると、金委員長が会議を主宰し、主要軍幹部が参加した。党中央軍事委が招集されたのは昨年6月から約1年ぶりだ。北朝鮮メディアが公開した会議写真で金委員長は大きく笑う明るい姿を見せた。
今回の会議は招集時期から韓国のヌリ号打ち上げと重なり目を引いた。北朝鮮としては韓国が世界で7番目に独自の衛星打ち上げ国になったことを警戒せざるをえない。人工衛星と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の打ち上げと発射は基本的に同じ技術に基づく。ヌリ号のような多段階ロケットに人工衛星の代わりに核弾頭を載せれば事実上長距離ミサイルになる。
北朝鮮が1998年から「人工衛星開発」を主張しながらミサイル試験を繰り返してきたのも同じ脈絡だ。北朝鮮は2月27日と3月5日にも弾道ミサイルを発射した後「偵察衛星開発用」と主張した。当時韓米軍当局は「北朝鮮が宇宙ロケットを装ってICBMの最大射程距離発射を念頭に置いた性能試験をした」と明らかにした。
偵察衛星開発は北朝鮮が昨年1月の第8回党大会で明らかにした国防関連5大核心課題のひとつでもある。北朝鮮としては韓国のヌリ号成功を自分たちの「自衛権」の主張を強化するのに活用し、衛星開発を装ったICBM級挑発に拍車をかける名分を確保しようとするかもしれない。
北朝鮮は昨年10月21日のヌリ号打ち上げ時もそのままやり過ごさなかった。打ち上げ2日前には新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を撃ち、当日には今年と同じく「光明星4号」関連の記録映画を放映した。引き続き同月30日には宣伝メディアでヌリ号を「失敗作」と呼んでこき下ろした。
◇核実験議論の有無に注目
北朝鮮がすでに7回目の核実験準備を終えた中で党の最高軍事指導機関である党中央軍事委を開いたのも意味深長だ。ひとまずメディアが明らかにした21日の会議案件は▽上半期国家防衛事業全般の総括▽党の軍事路線、主要国防政策貫徹▽道・市・郡党軍事委の実態分析程度だ。だが核実験と関連した金委員長のメッセージが出てくる可能性も排除することはできない。
これに先立ち2013年2月に金委員長が執権後初めて党中央軍事委拡大会議を開いたが、会議で「自主権を守るための重要な結論を下した」と明らかにして10日後に3回目の核実験を敢行した。
ただ今回の会議が核実験と直接的な関連は大きくないという分析もある。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「拡大会議形式の点で首脳部の政治的決断により行われる核実験を議論するために集まったとみるのは難しい。最大限多くの出席者を対象に非常防疫体系関連の党内規律強化、梅雨時の水害防止計画、食糧難など厳しい情勢に対する認識を共有するのが目的とみられる」と話した。
また、北朝鮮は現在の春の日照りに続き初夏の梅雨を体験している。気象状況と食糧難などが核実験を先送りする決定的変数になるかもしれない。新型コロナウイルスに続き腸内性感染症が拡散する中で核実験を敢行する場合、民心動揺の懸念もある。
◇マラソン会議、なぜ
北朝鮮は5日に短距離弾道ミサイル(SRBM)8発を撃った後、12日の放射砲挑発を除き武力デモを中断している状態だ。弾道ミサイルだけ4回撃った先月と比較すると比較的静かだ。
代わりに会議を繰り返した。今月初めから7日の政治局会議、8~10日の全員会議、13日の秘書局会議、21日の党中央軍事委の順だ。
朝鮮中央通信は22日の党中央軍事委関連報道を「上程された議案に対する討議を開始した」と締めくくったが、これは会議が1日以上行われるという意味だ。中央軍事委が2日以上進められるのは金委員長執権後初めてだ。
これと関連し北朝鮮が最高指導者級で会議を繰り返さなければならない「内部的需要」があるという分析も出ている。ひとまず今回の党中央軍事委は先の全員会議で明らかにした「強対強」対外政策の後続措置を論じる次元かもしれない。また、当時総参謀長、総政治局長ら軍首脳を入れ替えただけに軍の綱紀引き締めも必要と指摘される。
◇衛星開発の名分積むか
朝鮮中央通信は22日、党中央軍事委員会第8期第3回拡大会議が前日21日に招集されたと報道した。報道によると、金委員長が会議を主宰し、主要軍幹部が参加した。党中央軍事委が招集されたのは昨年6月から約1年ぶりだ。北朝鮮メディアが公開した会議写真で金委員長は大きく笑う明るい姿を見せた。
今回の会議は招集時期から韓国のヌリ号打ち上げと重なり目を引いた。北朝鮮としては韓国が世界で7番目に独自の衛星打ち上げ国になったことを警戒せざるをえない。人工衛星と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の打ち上げと発射は基本的に同じ技術に基づく。ヌリ号のような多段階ロケットに人工衛星の代わりに核弾頭を載せれば事実上長距離ミサイルになる。
北朝鮮が1998年から「人工衛星開発」を主張しながらミサイル試験を繰り返してきたのも同じ脈絡だ。北朝鮮は2月27日と3月5日にも弾道ミサイルを発射した後「偵察衛星開発用」と主張した。当時韓米軍当局は「北朝鮮が宇宙ロケットを装ってICBMの最大射程距離発射を念頭に置いた性能試験をした」と明らかにした。
偵察衛星開発は北朝鮮が昨年1月の第8回党大会で明らかにした国防関連5大核心課題のひとつでもある。北朝鮮としては韓国のヌリ号成功を自分たちの「自衛権」の主張を強化するのに活用し、衛星開発を装ったICBM級挑発に拍車をかける名分を確保しようとするかもしれない。
北朝鮮は昨年10月21日のヌリ号打ち上げ時もそのままやり過ごさなかった。打ち上げ2日前には新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を撃ち、当日には今年と同じく「光明星4号」関連の記録映画を放映した。引き続き同月30日には宣伝メディアでヌリ号を「失敗作」と呼んでこき下ろした。
◇核実験議論の有無に注目
北朝鮮がすでに7回目の核実験準備を終えた中で党の最高軍事指導機関である党中央軍事委を開いたのも意味深長だ。ひとまずメディアが明らかにした21日の会議案件は▽上半期国家防衛事業全般の総括▽党の軍事路線、主要国防政策貫徹▽道・市・郡党軍事委の実態分析程度だ。だが核実験と関連した金委員長のメッセージが出てくる可能性も排除することはできない。
これに先立ち2013年2月に金委員長が執権後初めて党中央軍事委拡大会議を開いたが、会議で「自主権を守るための重要な結論を下した」と明らかにして10日後に3回目の核実験を敢行した。
ただ今回の会議が核実験と直接的な関連は大きくないという分析もある。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「拡大会議形式の点で首脳部の政治的決断により行われる核実験を議論するために集まったとみるのは難しい。最大限多くの出席者を対象に非常防疫体系関連の党内規律強化、梅雨時の水害防止計画、食糧難など厳しい情勢に対する認識を共有するのが目的とみられる」と話した。
また、北朝鮮は現在の春の日照りに続き初夏の梅雨を体験している。気象状況と食糧難などが核実験を先送りする決定的変数になるかもしれない。新型コロナウイルスに続き腸内性感染症が拡散する中で核実験を敢行する場合、民心動揺の懸念もある。
◇マラソン会議、なぜ
北朝鮮は5日に短距離弾道ミサイル(SRBM)8発を撃った後、12日の放射砲挑発を除き武力デモを中断している状態だ。弾道ミサイルだけ4回撃った先月と比較すると比較的静かだ。
代わりに会議を繰り返した。今月初めから7日の政治局会議、8~10日の全員会議、13日の秘書局会議、21日の党中央軍事委の順だ。
朝鮮中央通信は22日の党中央軍事委関連報道を「上程された議案に対する討議を開始した」と締めくくったが、これは会議が1日以上行われるという意味だ。中央軍事委が2日以上進められるのは金委員長執権後初めてだ。
これと関連し北朝鮮が最高指導者級で会議を繰り返さなければならない「内部的需要」があるという分析も出ている。ひとまず今回の党中央軍事委は先の全員会議で明らかにした「強対強」対外政策の後続措置を論じる次元かもしれない。また、当時総参謀長、総政治局長ら軍首脳を入れ替えただけに軍の綱紀引き締めも必要と指摘される。
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