韓国総合株価指数（ＫＯＳＰＩ）が２４００ポイントを割り込んだ。ＫＯＳＰＩ代表株であるサムスン電子も５２週安値を塗り替えた。ウォン相場も取引時間中に１３年ぶりのウォン安水準まで落ちた。リセッション（景気後退）への懸念で韓国の金融市場が揺れ動いている。米国など主要国の中央銀行が緊縮にスピードを出し景気低迷の懸念が大きくなったためだ。

２０日のＫＯＳＰＩは前営業日より２．０４％安となる２３９１．０３で取引を終えた。この日の取引時間中にＫＯＳＰＩは２３７２．３５まで押され、これまでの５２週安値の２３８４．４９を更新した。ＫＯＳＤＡＱも前営業日より３．６％急落となる７６９．９２で取引を終え、年初来安値を１日で塗り替えた。

株価を引き下げたのは外国人投資家の売り攻勢だ。この日外国人投資家はＫＯＳＰＩ市場で６６２８億ウォン相当を売り越した。個人投資家の１８３３億ウォンと機関投資家の４４４８億ウォンの売り越しも株価を防御するには力不足だった。今年に入りこの日まで外国人投資家はＫＯＳＰＩ市場とＫＯＳＤＡＱ市場で１８兆４９６０億ウォンを売り越した。２０２０年からこの日までの２年６カ月間で外国人投資家の韓国株式売り越し額は６９兆１７７９億ウォンだ。


◇サムスン電子の外国人持ち分５０％以下に

外国人投資家が特に多く売った銘柄はサムスン電子だ。今年に入り外国人投資家はサムスン電子株８兆２６８８億ウォン、サムスン電子優先株１兆２１７０億ウォンの９兆４０００億ウォン以上を売った。今年のＫＯＳＰＩ市場の外国人投資家の買い越し額１４兆９７０６億ウォンの６３％に相当する。サムスン電子の外国人持ち分率は４９．９７％に落ち込んだ。この数値が５０％以下に下がったのは６年ぶりだ。この日サムスン電子の株価は前営業日より１．８４％安の５万８７００ウォンで引けた。取引時間中に株価は一時５万８１００ウォンまで押され５２週安値を記録した。

外国人投資家が「セルコリア」に出るのは景気低迷の懸念で危険資産回避心理が大きくなった影響と解説される。特に半導体への依存度が高い韓国の景気の特性上、景気低迷への懸念に外国人投資家が敏感に反応すると分析した。アジアの国で相対的に半導体産業割合が大きい台湾の今年の株価下落幅は１５．８９％と比較的大きかった。

現代車証券リサーチセンター長のノ・グンチャン氏は「台湾ＴＳＭＣなどは非メモリー半導体企業で業績見通しは悪くないが景気低迷による需要不確実性への懸念で株価が力を出せなくなっている。韓国企業は景気敏感度がさらに高いメモリー半導体分野への依存度が大きいため変動性はさらに大きくなるかもしれない」と話す。


景気低迷の懸念で外国人投資家が売り攻勢、ＫＯＳＰＩ２４００ポイント割れ（２）