韓国が独自開発した宇宙ロケット「ヌリ号」(KSLV-II)の2回目の打ち上げが15日、全羅南道高興(コフン)の羅老(ナロ)宇宙センターで実施される。成功すれば、韓国は世界で7番目に重さ1トン以上の実用衛星の打ち上げが可能な国となる。ヌリ号は昨年10月の1回目の打ち上げで最初の目標高度(700キロ)に到達したが、最終軌道への進入には失敗した。半年間にわたり精密分析しただけに今回の打ち上げは成功する可能性が高い。2カ月後にはさらに大きな宇宙イベントが待っている。韓国の最初の月軌道船(探査船)「タヌリ号」KPLO)が8月3日、米国で「スペースX」ロケットに搭載され、月に向かって飛翔する。タヌリ号が月の軌道に無事到着すれば、韓国は世界7番目の月探査国となる。
ヌリ号・タヌリ号の打ち上げ成功は世界7大宇宙強国入りすることを意味する。しかし「世界7位」という修飾語に興奮する余裕はない。米国はもちろん、中国・日本など競争国との技術格差があまりにも大きいからだ。何よりもグローバル宇宙産業は国家主導の「オールドスペース」から民間主導の「ニュースペース」にパラダイムが変わっている。韓国の宇宙産業規模はグローバル市場の1%にもならない。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は宇宙産業を本格的に育成すると宣言した。宇宙は新しい産業とエネルギー源の宝庫だ。韓国航空宇宙研究院(航宇研)の李相律(イ・サンリュル)院長は「2030年以降は月に有人着陸船を送るのが目標」と強調した。この宣言・目標が言葉だけで終わってはならない。韓国の未来の成長に直結する問題だ。したがって中央SUNDAYは大きく4つの点を提言したい。
1つ目、民間の競争力強化を妨げる規制を果敢に緩和する。国内では各種規制で学生が試験用ロケット一つ打ち上げるのが難しい。全国大学校ロケット連合会のチョン・ハサン責任運営委員長は「固体ロケットの最大搭載重量は400グラム、最大上昇高度は152メートルを超過できず、発射場も2カ所しかない」と話した。
2つ目、宇宙産業関連法令・制度を急いで整備・用意する。1987年に施行された航空宇宙産業開発促進法は、国家主導という20世紀の古いパラダイムのままだ。先進国にはある法的根拠がなく、企業は宇宙産業分野への進出に苦労している。次世代ロケットを開発した国内の民間企業はブラジルで試験打ち上げを準備している。
3つ目、関連予算を大幅に拡大する。今年の政府の宇宙産業予算は7340億ウォン(約770億円)で、米国(約69兆ウォン)・中国(約13兆ウォン)・日本(約5兆ウォン)に比べてはるかに少ない(ユーロコンサルト集計)。趙光来(チョ・クァンレ)元航宇研院長は「宇宙技術は国家戦力とも直結していて、独自開発の重要性がそれだけ大きい」とし「難しい環境の中で産・学・研の専門性が十分に発揮されるためには、政府が大々的な投資で後押しする必要がある」と述べた。
4つ目、コントロールタワーが必要だ。米国には航空宇宙局(NASA)、日本には宇宙航空開発研究機構(JAXA)があり、政権が交代しても一貫して宇宙事業を進めている。建国大のイ・チャンジン航空宇宙情報システム工学科教授は「民間中心のニュースペース時代にふさわしい大きな絵を描くところが韓国にはない」と指摘した。国益を最優先に真摯な議論が迅速に進められる必要がある。
ヌリ号・タヌリ号の打ち上げ成功は世界7大宇宙強国入りすることを意味する。しかし「世界7位」という修飾語に興奮する余裕はない。米国はもちろん、中国・日本など競争国との技術格差があまりにも大きいからだ。何よりもグローバル宇宙産業は国家主導の「オールドスペース」から民間主導の「ニュースペース」にパラダイムが変わっている。韓国の宇宙産業規模はグローバル市場の1%にもならない。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は宇宙産業を本格的に育成すると宣言した。宇宙は新しい産業とエネルギー源の宝庫だ。韓国航空宇宙研究院(航宇研)の李相律(イ・サンリュル)院長は「2030年以降は月に有人着陸船を送るのが目標」と強調した。この宣言・目標が言葉だけで終わってはならない。韓国の未来の成長に直結する問題だ。したがって中央SUNDAYは大きく4つの点を提言したい。
1つ目、民間の競争力強化を妨げる規制を果敢に緩和する。国内では各種規制で学生が試験用ロケット一つ打ち上げるのが難しい。全国大学校ロケット連合会のチョン・ハサン責任運営委員長は「固体ロケットの最大搭載重量は400グラム、最大上昇高度は152メートルを超過できず、発射場も2カ所しかない」と話した。
2つ目、宇宙産業関連法令・制度を急いで整備・用意する。1987年に施行された航空宇宙産業開発促進法は、国家主導という20世紀の古いパラダイムのままだ。先進国にはある法的根拠がなく、企業は宇宙産業分野への進出に苦労している。次世代ロケットを開発した国内の民間企業はブラジルで試験打ち上げを準備している。
3つ目、関連予算を大幅に拡大する。今年の政府の宇宙産業予算は7340億ウォン(約770億円)で、米国(約69兆ウォン)・中国(約13兆ウォン)・日本(約5兆ウォン)に比べてはるかに少ない(ユーロコンサルト集計)。趙光来(チョ・クァンレ)元航宇研院長は「宇宙技術は国家戦力とも直結していて、独自開発の重要性がそれだけ大きい」とし「難しい環境の中で産・学・研の専門性が十分に発揮されるためには、政府が大々的な投資で後押しする必要がある」と述べた。
4つ目、コントロールタワーが必要だ。米国には航空宇宙局(NASA)、日本には宇宙航空開発研究機構(JAXA)があり、政権が交代しても一貫して宇宙事業を進めている。建国大のイ・チャンジン航空宇宙情報システム工学科教授は「民間中心のニュースペース時代にふさわしい大きな絵を描くところが韓国にはない」と指摘した。国益を最優先に真摯な議論が迅速に進められる必要がある。
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