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<韓国食品が世界の舌を魅了する>Kフード輸出、昨年100億ドル突破

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
ニューヨーク州の検事長が韓国料理店でカルビチムを食べながらビビンバを食べる後輩に「ダイエットするのか」と言いつつ箸でキムチをのせる。ネットフリックスで見られる人気米国ドラマ『ビリオンズ』のワンシーンだ。韓国人が出てくるドラマではないが、米国人同士で自然に韓国料理を楽しむ。

動画配信サービスに乗りKフードは世界で流行する食文化コンテンツに浮上した。2022年の海外韓流実態調査の韓国文化コンテンツ人気度(49.4%)とブランドパワー指数(67.6点)部門で韓食が音楽、映画を抜いて最も高かった。最近CNNは「韓国の最もクールな輸出品はK-POPではなくマッコリ」と報道しながらマッコリの歴史と製造法、飲み方まで紹介した。KフードがK-POPに劣らない韓国代表イメージとしての位置を確立したのだ。

実際に昨年のKフード輸出額は史上初めて100億ドルを突破した。パンデミックと物流不安で総輸出が一時減少した状況にも農水産食品輸出額は前年より15.1%増加した113.6億ドルを達成し過去最高を記録した。のり(7億ドル、15.4%増)、みそ・醤油類(3億6000万ドル、14.7%増)、即席めん(6億7000万ドル、11.8%増)、キムチ(1億6000万ドル、10.7%増)などが高い成長を見せた。


オンライン文化コンテンツ消費が広がりK-POPスター、モッパンなどと結びついたKフードの商品性が高まった結果とみることができる。フードメディアのイーターニューヨークは韓国の即席めんが2020年に過去最高の輸出実績を記録したのを映画『パラサイト』の世界的な成功のおかげだと分析した。何年か前にBTSのRMがライブ放送中に「たい焼きのために韓国に行きたい」と話すと、屋台フードのたい焼きがロンドンのソーホーにあるビビゴの売り場でプレミアムデザートとして開発されて約9000ウォンで販売されたりもした。

外国人に最もハードルが低いKフードはKチキンだ。農林畜産食品部と韓食振興院の「2021年海外韓食消費者調査」によると、韓食経験者が最もよく食べる韓食メニューは「韓国式チキン」(30.0%)の割合が最も高かった。チキン業界1位の校村(キョチョン)チキンは現在米国、中国、マレーシア、インドネシアなど15カ国で69店舗を運営中だが、海外であまり見かけない「甘辛」の定石に通じる「ハニーシリーズ」の人気が最も高いと調査された。

これに対し伝統的にハードルが高かったのりも最近114カ国に輸出され、「食品産業の半導体」と呼ばれるほど最高の輸出商品になった。2015年にユーチューバーの英国人男性が、英国人が「人魚姫が使って捨てたちり紙のようだ」という反応を見せたことを受けごはんとともに食べる方法を紹介し、「健康に良さそうだ」という好評を引き出した動画が9800万再生を記録した。韓国と日本でごはんのおかずとして消費されたのりは有機農のり天ぷらなど高付加価値製品として開発されて西欧で注目されている。昨年英紙インディペンデントは食品トレンド1位に海草類を挙げ、世界の食品産業に強い影響を及ぼす米ホールフード食品トレンド報告書にも海産物スナックが登場した。CJ第一製糖が次世代Kフードとして推しているビビゴブランドののりは海外売り上げの割合が国内より高い。

発酵食品であるみそ・醤油類の輸出も急増している。2021年の加工食品細分市場現況によると、テンジャン輸出額1172万ドルと比べコチュジャン輸出額が5093万ドル(前年比35.2%増加)と飛び切り高い。「コチュジャンは米国・中国・日本など主要輸出国でBTSなどK-POPスターが楽しみ動画配信サービスに登場する流行食文化コンテンツとして人気」というのが調査チームの分析だ。

韓流ブームに乗って始まったKフードの成長を持続可能なものにするなら現地化にフォーカスすべき時期だ。昨年「3000万ドル輸出塔」を受賞したセムピョ食品が西洋人向けに開発した有機農コチュジャンが世界的権威の飲食品授賞式である「グレートテイストアワード」で大賞を受賞し、韓国のみそ・醤油を親環境トレンドに合わせて革新した発酵エッセンス「ヨンドゥ」の海外売り上げが毎年100~300%ずつ増加しているのが良い事例だ。セムピョが世界最高のシェフとして知られるフェラン・アドリアが設立したスペイン料理科学研究所アリシアとレシピを共同開発するなど「グローバル醤プロジェクト」を進めた結果だ。

セムピョ関係者は「Kフードはトッポッキやチェユクポックムのような特定の料理で出て行くこともできるが、現地の食べ物に合うソースとして広範囲にアプローチするため韓国の醤類の適用方法を研究し新しいレシピを開発したことが実績につながった。最近はビーガン市場が大きくなるなど健康な味に対する需要が高まる状況で、大豆を発酵させて作った韓国の醤類は成長の可能性が高い。いまはマイルドなヨンドゥやディップソースのように開発したコチュジャンを中心に反応を得ているが、徐々に風味が強いテンジャンや朝鮮醤油にまで醤文化が大きくなるだろう」と予想した。



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