ロシアのウクライナ侵攻以降、外国企業が相次いでロシアから撤退し、その空席を「偽物ブランド」が満たすという笑えない現象が起きている。コカコーラ(Coca-Cola)はクールコーラ(CoolCola)という類似の名称に変わり、マクドナルドを象徴するゴールデンアーチ(M)は「B」に変わった。
◆コカコーラ→クールコーラ、イケア→イデア…コピー企業続々
ロシアのモスクワタイムズは16日(現地時間)、ロシア清涼飲料水メーカーのオチャコボが炭酸飲料クールコーラ・ファンシー(Fancy)・ストリート(Street)を発売したと伝えた。どこかで聞いたことのあるようなこれら3つの商品名は米国の清涼飲料水メーカー「コカコーラ」の看板ドリンク、コカコーラ・ファンタ(Fanta)・スプライト(Sprite)と名前はもちろんボトルのデザインまでそっくりだ。
これに先立ち、ロシアのある缶詰め会社はロシアの知識財産権庁に新規ファーストフードブランド「Uncle Vanya(ワーニャ伯父さん)」の商標を申請した。3月9日、米ファーストフードチェーン店のマクドナルドがロシア内の営業中断を宣言して3日後のことだった。経済メディア「ビジネスインサイダー」はUncle Vanyaのチェーン店ロゴはマクドナルドのMを右回転したBの形をしている。赤地に黄色い文字で書かれたマクドナルドのロゴと同一」と伝えた。
ロシアの営業を中断したスウェーデン家具メーカー「イケア(IKEA)」のロゴとほぼ同じ「イデア(IDEA)」も3月末に登場した。日経アジアは「イケアロゴのように青地に黄色の楕円形を使っていてウクライナ国旗を連想させる。それでもこのロゴを作ったロシアのデザイナーはイケアのロゴとの類似性のほうを重要視したものとみられる」と指摘した。
ロシア政府がウクライナ侵攻関連の世論を統制するために海外プラットフォームを遮断あるいは圧迫すると、YouTube(Youtube)の代わりにローチューブ(Rutube)が、インスタグラム(Instagram)の代わりにロスグラム(Rossgram)が登場したりもした。
◆プーチン「西側制裁克服に向けて輸入代替品を引き続き作る」
模造ブランドを発売しているこれらはロシア企業であることを強調している。クールコーラなどを発売したオチャコボは1978年ソ連時代に設立され、ロシアのライ麦ビール「クワス」、蜜で漬けた酒「メドヴーハ」などロシアの伝統飲料を主に生産していた。マクドナルドに代わる「Uncle Vanya」はロシアの大文豪アントン・チェーホフの傑作「ワーニャ伯父さん」にちなんでいる。同社はハンバーガー・フライドポテトなどすべての商品をロシア産の材料でまかなうと宣言した。
ウラジーミル・プーチン大統領は3月、「(西側が制裁する)この時期を克服しなければならない。今度も輸入代替品を作っていく」としながら「自給自足はロシアの独立と主権強化につながるだろう」と強調した。
ロシアでこのような「偽物ブランド」は今後も登場する展望だ。戦争長期化によって西側制裁が強まり、ロシアでの活動を終了する企業が増加しているためだ。米イェール大学経営大学院のジェフリー・ソネンフェルド教授によると、ロシアがウクライナを侵攻した直後の2月28日から今月19日までロシアから完全撤退した外国企業・協会・連盟などは321社に達する。
知識財産権専門家のロバート・レンズ弁護士は「ロシア政府は消費者が以前買った製品を手に入れることができず剥奪感を感じるようなことがないよう努力するだろう」としながら「特に西側制裁に対する報復として模造商標を承認する可能性がある」と話した。続いて「ロシア消費者がこの模造ブランドに慣れれば、マクドナルドなど従来のブランドがロシアに再びショップを開くことは難しくなるだろう」と見通した。
◆ロシアの反応は否定的、海賊版ハリウッド映画上映まで辞さず
しかし模造ブランドに対するロシア内の反応は思わしくない。炭酸飲料の場合、従来のコカコーラより「甘くない」「炭酸が弱い」など否定的な反応が多い。ローチューブ・ロスグラムなどは動画とコンテンツの品質が落ちるという評価を受けている。かえってロシア人はVPN(仮想私設網)を利用して従来のユーチューブ・インスタグラムなどを使っている。
また、ロシア人は検閲を受けているロシア映画より華やかなハリウッド映画を好んできた。ところがハリウッド映画会社が3月初めからロシア内での新作公開を中断すると極東地域の一部劇場は収入が80%まで急減した。結局ロシアでは海賊版ハリウッド映画が不法流通している。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が『コウモリ』に、『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』は『青い針鼠2』にそれぞれ映画の題名が変更されて上映されていると極東メディアが18日、伝えた。
◆コカコーラ→クールコーラ、イケア→イデア…コピー企業続々
ロシアのモスクワタイムズは16日(現地時間)、ロシア清涼飲料水メーカーのオチャコボが炭酸飲料クールコーラ・ファンシー(Fancy)・ストリート(Street)を発売したと伝えた。どこかで聞いたことのあるようなこれら3つの商品名は米国の清涼飲料水メーカー「コカコーラ」の看板ドリンク、コカコーラ・ファンタ(Fanta)・スプライト(Sprite)と名前はもちろんボトルのデザインまでそっくりだ。
これに先立ち、ロシアのある缶詰め会社はロシアの知識財産権庁に新規ファーストフードブランド「Uncle Vanya(ワーニャ伯父さん)」の商標を申請した。3月9日、米ファーストフードチェーン店のマクドナルドがロシア内の営業中断を宣言して3日後のことだった。経済メディア「ビジネスインサイダー」はUncle Vanyaのチェーン店ロゴはマクドナルドのMを右回転したBの形をしている。赤地に黄色い文字で書かれたマクドナルドのロゴと同一」と伝えた。
ロシアの営業を中断したスウェーデン家具メーカー「イケア(IKEA)」のロゴとほぼ同じ「イデア(IDEA)」も3月末に登場した。日経アジアは「イケアロゴのように青地に黄色の楕円形を使っていてウクライナ国旗を連想させる。それでもこのロゴを作ったロシアのデザイナーはイケアのロゴとの類似性のほうを重要視したものとみられる」と指摘した。
ロシア政府がウクライナ侵攻関連の世論を統制するために海外プラットフォームを遮断あるいは圧迫すると、YouTube(Youtube)の代わりにローチューブ(Rutube)が、インスタグラム(Instagram)の代わりにロスグラム(Rossgram)が登場したりもした。
◆プーチン「西側制裁克服に向けて輸入代替品を引き続き作る」
模造ブランドを発売しているこれらはロシア企業であることを強調している。クールコーラなどを発売したオチャコボは1978年ソ連時代に設立され、ロシアのライ麦ビール「クワス」、蜜で漬けた酒「メドヴーハ」などロシアの伝統飲料を主に生産していた。マクドナルドに代わる「Uncle Vanya」はロシアの大文豪アントン・チェーホフの傑作「ワーニャ伯父さん」にちなんでいる。同社はハンバーガー・フライドポテトなどすべての商品をロシア産の材料でまかなうと宣言した。
ウラジーミル・プーチン大統領は3月、「(西側が制裁する)この時期を克服しなければならない。今度も輸入代替品を作っていく」としながら「自給自足はロシアの独立と主権強化につながるだろう」と強調した。
ロシアでこのような「偽物ブランド」は今後も登場する展望だ。戦争長期化によって西側制裁が強まり、ロシアでの活動を終了する企業が増加しているためだ。米イェール大学経営大学院のジェフリー・ソネンフェルド教授によると、ロシアがウクライナを侵攻した直後の2月28日から今月19日までロシアから完全撤退した外国企業・協会・連盟などは321社に達する。
知識財産権専門家のロバート・レンズ弁護士は「ロシア政府は消費者が以前買った製品を手に入れることができず剥奪感を感じるようなことがないよう努力するだろう」としながら「特に西側制裁に対する報復として模造商標を承認する可能性がある」と話した。続いて「ロシア消費者がこの模造ブランドに慣れれば、マクドナルドなど従来のブランドがロシアに再びショップを開くことは難しくなるだろう」と見通した。
◆ロシアの反応は否定的、海賊版ハリウッド映画上映まで辞さず
しかし模造ブランドに対するロシア内の反応は思わしくない。炭酸飲料の場合、従来のコカコーラより「甘くない」「炭酸が弱い」など否定的な反応が多い。ローチューブ・ロスグラムなどは動画とコンテンツの品質が落ちるという評価を受けている。かえってロシア人はVPN(仮想私設網)を利用して従来のユーチューブ・インスタグラムなどを使っている。
また、ロシア人は検閲を受けているロシア映画より華やかなハリウッド映画を好んできた。ところがハリウッド映画会社が3月初めからロシア内での新作公開を中断すると極東地域の一部劇場は収入が80%まで急減した。結局ロシアでは海賊版ハリウッド映画が不法流通している。『THE BATMAN-ザ・バットマン-』が『コウモリ』に、『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』は『青い針鼠2』にそれぞれ映画の題名が変更されて上映されていると極東メディアが18日、伝えた。
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