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「コロナ0」としていた北朝鮮が「オミクロン株検出」…異例で公開した理由(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「首都で採集した検体がオミクロン株ウイルスと一致した」

12日、北朝鮮が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の世界的流行が始まってから2年余りで感染者が発生したと明らかにした。「国家最重大非常事件」としながら金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が直接主宰した対策会議内容を対内外に公開したが、統制と封鎖だけでは力不足だという判断で国際社会に支援を要請するかどうか注目される。

◆「最大防疫非常体系」どのように


朝鮮中央通信はこの日、党中央委員会第8期8次政治局会議開催の事実を伝えて「5月8日首都のある団体の有熱者から採集した検体に対する厳格な遺伝子配列分析結果を審議したところ、最近世界的に急速に伝播しているオミクロン株ウイルスBA.2と一致すると結論した」と伝えた。具体的な患者の情報や症状などは明らかにしなかった。

これに伴い、会議では国家非常防疫体系を「最大水準」に転換することにした。通信によると、金委員長はこの日の会議で「全国のすべての市・郡で自分の地域を徹底的に封鎖し、事業単位、生産単位、生活単位別に隔閉した状態で事業と生産活動を組織し、悪性ウイルスの伝播空間を隙間なく完ぺきに遮断せよ」と指示した。

最大水準には地域別の移動禁止や大衆利用施設の利用制限、外出禁止など一部国家が取った「ロックダウン」と類似の措置が含まれているとみられる。実際、北朝鮮は2020年8月非常防疫法を恐怖と感染病の危険と伝播速度により1級・特級・超特急に分類したが、今回は超特急段階に該当するものと推定される。超特急段階では、地上・海上・空中を利用した移動が禁止されて、集会や学業も中止される場合がある。国内地域を完全に封鎖する目的なので国境も閉まる。

北朝鮮は2020年12月に防疫段階を「超特急」に格上げしたことがあり、新型コロナ感染疑いの脱北民が開城(ケソン)を通じて越北した同年7月にも国家防疫体系を「最大非常体制」に転換して開城一帯を封鎖したことがある。

このため昨年末「先進中心防疫」への転換を宣言した北朝鮮は再び「統制中心防疫」に事実上戻ったとみることができる。先月でさえ金日成(キム・イルソン)生誕日と朝鮮人民革命軍創建90周年行事に住民数百万人が動員されたが、ほぼマスクをしていなかった。「ノーマスク」で防疫に自信を示しているという分析が出ていたが、この日の会議では金委員長を除いた参加者全員がマスク姿だった。

韓国国家安保戦略研究院のキム・インテ責任研究委員は「北朝鮮はこれまで防疫体系をそれなりに整備し、最近では閲兵式など大きな行事をすべて行ったので、ひとまず首都圏封鎖や都市間の移動制限などの措置から順次実施するだろう」としながら「ただし、ワクチンはもちろん、検診キットや治療薬も絶対的に不足した北朝鮮の保健実態を見る場合、首都圏など内陸を中心に拡散時には相当な波及が予想される」と説明した。


「コロナ0」としていた北朝鮮が「オミクロン株検出」…異例で公開した理由(2)

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