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ぐらつくKOSPI…韓国証券市場、本当の底は来年にくるか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
大統領就任式効果はなかった。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足初日の10日、韓国総合株価指数(KOSPI)は2600ポイントを割り込んだ。17カ月ぶりの安値水準だ。高物価・高金利・ドル高の「3高」の状況の中、物価上昇と景気低迷によるスタグフレーションの恐怖が市場を押さえている。

10日のKOSPIは前日より0.55%下落の2596.56で取引を終えた。終値基準で2020年11月30日の2591.34ポイントから17カ月ぶりの低さだ。この日の指数は取引開始直後に2%以上落ち込み一時2553.01まで下がった。KOSDAQ指数も前日より0.55%下落の856.14で引けた。

KOSPIは6営業日連続の下落となった。スタグフレーションの懸念に震える米国など主要国の証券市場が下げ幅を広げている影響を受けた。9日に米国の国債利回りが急騰して市場を揺るがした。この日米国の10年物国債利回りは一時年3.203%まで上昇した。2018年11月以降で最も高い。


結局ニューヨーク証券市場の3大指数はいずれも急落した。ハイテク株中心のナスダック指数は4.29%下落し、S&P500は3.2%、ダウ平均は1.99%落ちた。CNBCによると9日までの3営業日の間にマイクロソフト、アルファベット、アマゾン、テスラ、メタ、エヌビディアの米国7大ビッグテック企業の時価総額は合わせて1兆590億ドルが蒸発した。

国際原油価格も急落した。ニューヨーク商品取引所で6月引き渡し分ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格は前営業日より6.1%安の1バレル=103.09ドルを記録した。ビットコインも3万ドル台が脅かされた。アクシオスは「投資家が全てを売って市場が自由落下した」と報道した。この日ソウル外国為替市場でウォン相場は前日より2.40ウォンのウォン安ドル高となる1ドル=1276.40ウォンで取引を終えた。一時1278.56ウォンまでウォン安が進んだりもした。

新政権発足は市場の流れを変えることができなかった。NH投資証券リサーチセンター長のオ・テドン氏は「歴史的に大統領就任式は株式市場に特別な影響を与えることができなかった。韓国証券市場は対内変数より対外変数に左右されるため」と話した。実際に過去の政権発足日の指数を見ると、李明博(イ・ミョンバク)政権でKOSPIが1.34%、KOSDAQが0.1%上昇したのを除くといずれも下落した。

むしろ高物価・高金利・ドル高の3高が韓国の証券市場を固く締めつけている。上昇する物価を抑えるため米国など主要国の中央銀行が先を争って金利引き上げに出て景気低迷の懸念が深まっている。IBK投資証券のチョン・ヨンテク首席研究員は「最近世界の金融市場が緊縮と物価問題に加え景気低迷の懸念を反映している。下半期は弱気相場が続くものとみられる」と話した。

さらに大きな問題は対外変数への対応が容易でないところにある。信栄(シンヨン)証券リサーチセンター長のキム・ハクキュン氏は「尹錫悦政権の場合、李明博政権発足初期と似た面が多い。当時はリーマンショックを受け世界金融危機がきたが、その時ほど対外状況が不確実で、韓国経済の身動きできる幅が狭い状況」と指摘した。

今年より米国の景気が悪くなり始める来年を心配する声も出ている。オ・テドン氏は「米国経済が堅固な今年ではなく、来年上半期に米国景気が本当に悪化した時に韓国証券市場の本当の底がくるかもしれない」と警告した。



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