ヒョンデ(現代自動車)が電気自動車を前面に出して東南アジア市場を本格的に攻略している。日本車ブランドの庭と呼ばれる東南アジアで市場の地図を変えるのが目標だ。現地の豊富な鉱物資源を基盤に素材事業にも力を入れる。
ヒョンデが1日に明らかにしたところによると、先月22~27日にインドネシアで電気自動車「アイオニック5」の事前契約台数が1587台を記録した。わずか5営業日で起きたことだ。昨年のインドネシアのエコカー販売台数が693台だったという事実を考慮すると相当な数だ。ヒョンデは3月末にインドネシアのジャカルタで開かれた「IIMSモーターショー」でアイオニック5を現地で初公開した。
アイオニック5はヒョンデがインドネシアのブカシ県デルタマス工業団地に設立した生産工場で3月から量産を始めた。公式販売価格は7億1800万~8億2900万ルピア(約640万~740万円)だ。
◇アイオニック5、インドネシアで突風の兆し
今回のアイオニック5のヒットの兆しは、日本車ブランドが市場の7割以上を占める東南アジア市場で「異変」と受け止められている。韓国自動車産業協会によると、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールの東南アジア主要6カ国で日本車のシェアは2019年基準で74.3%に達する。
東南アジア諸国で最大の自動車市場であるインドネシアは日本車独占現象がより目立っている。インドネシア自動車工業協会によると、昨年トヨタ、三菱、スズキ、ホンダ、いすずの5つの日本車ブランドのシェアは93.5%だった。
このように日本車の人気が絶対的に高い東南アジアでヒョンデが電気自動車を前面に出して挑戦状を叩きつけた。これまでの出だしは順調だ。ヒョンデが現地販売を決めたアイオニックとコナの電気自動車2種は昨年605台が売れた。インドネシアの電気自動車市場の87%を占めたのだ。
インドネシアの電気自動車販売台数は全自動車販売台数82万台の0.08%にすぎない。ただヒョンデは日本ブランド中心の市場構図を今後変えられる意味ある変化だと解釈する。エコカー市場を先導しエンジン車の販売台数もともに増やせるという期待のためだ。
変化の兆しも現れている。ヒョンデが2月に販売を始めた小型スポーツ多目的車(SUV)の「クレタ」は3月に1440台売れた。同クラスで販売1位だったホンダ「HR-V」を超えた。ひとまずインドネシア市場で定着すれば東南アジア市場への拡張も可能だ。
◇ヒョンデ、インドネシアのEV市場でシェア87%
現地化にも速度を上げている。ヒョンデは15億5000万ドルを投資して先月インドネシア工場を竣工した。今後年産25万台規模に拡大する予定だ。現地で部品を40%以上調達すればヒョンデのような非東南アジア企業も東南アジア諸国に自動車を輸出する際に無関税の恩恵を受けられる。ヒョンデが東南アジア地域に自動車工場を設立したのはインドネシアが初めてだ。
大林(テリム)大学未来自動車工学部のキム・ピルス教授は「インドネシアは主要な自動車生産工場20カ所が集まる東南アジアの自動車生産拠点。東南アジア自由貿易協定(FTA)を活用すれば成長潜在力が高い他の東南アジア諸国への販売が容易だ」と説明した。
主要鉱物が豊富で自動車原価競争力を確保するにも有利だ。インドネシアには電気自動車用リチウムイオンバッテリーの主要原料であるニッケルやコバルトなどが相当量埋蔵されている。世界のニッケル埋蔵量9400万トンのうち22%に当たる2100万トンがインドネシアに埋蔵されているとされる。現代自動車グループが昨年9月にLGエネルギーソリューションと合弁でインドネシアのカラワン地域にバッテリーセル合弁工場を着工した背景だ。
西江(ソガン)大学経営学科のキム・ヨンジン教授は「現代自動車グループはステランティスとゼネラルモーターズ(GM)を抜き世界4大自動車メーカーに成長したが、まだ東南アジアでは販売台数がわずかだ。インドネシアを橋頭堡として年間300万~400万台水準の東南アジア市場で日本車に追いつくならば位置付けがさらに確かなものになるだろう」と話した。
ヒョンデが1日に明らかにしたところによると、先月22~27日にインドネシアで電気自動車「アイオニック5」の事前契約台数が1587台を記録した。わずか5営業日で起きたことだ。昨年のインドネシアのエコカー販売台数が693台だったという事実を考慮すると相当な数だ。ヒョンデは3月末にインドネシアのジャカルタで開かれた「IIMSモーターショー」でアイオニック5を現地で初公開した。
アイオニック5はヒョンデがインドネシアのブカシ県デルタマス工業団地に設立した生産工場で3月から量産を始めた。公式販売価格は7億1800万~8億2900万ルピア(約640万~740万円)だ。
◇アイオニック5、インドネシアで突風の兆し
今回のアイオニック5のヒットの兆しは、日本車ブランドが市場の7割以上を占める東南アジア市場で「異変」と受け止められている。韓国自動車産業協会によると、インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、シンガポールの東南アジア主要6カ国で日本車のシェアは2019年基準で74.3%に達する。
東南アジア諸国で最大の自動車市場であるインドネシアは日本車独占現象がより目立っている。インドネシア自動車工業協会によると、昨年トヨタ、三菱、スズキ、ホンダ、いすずの5つの日本車ブランドのシェアは93.5%だった。
このように日本車の人気が絶対的に高い東南アジアでヒョンデが電気自動車を前面に出して挑戦状を叩きつけた。これまでの出だしは順調だ。ヒョンデが現地販売を決めたアイオニックとコナの電気自動車2種は昨年605台が売れた。インドネシアの電気自動車市場の87%を占めたのだ。
インドネシアの電気自動車販売台数は全自動車販売台数82万台の0.08%にすぎない。ただヒョンデは日本ブランド中心の市場構図を今後変えられる意味ある変化だと解釈する。エコカー市場を先導しエンジン車の販売台数もともに増やせるという期待のためだ。
変化の兆しも現れている。ヒョンデが2月に販売を始めた小型スポーツ多目的車(SUV)の「クレタ」は3月に1440台売れた。同クラスで販売1位だったホンダ「HR-V」を超えた。ひとまずインドネシア市場で定着すれば東南アジア市場への拡張も可能だ。
◇ヒョンデ、インドネシアのEV市場でシェア87%
現地化にも速度を上げている。ヒョンデは15億5000万ドルを投資して先月インドネシア工場を竣工した。今後年産25万台規模に拡大する予定だ。現地で部品を40%以上調達すればヒョンデのような非東南アジア企業も東南アジア諸国に自動車を輸出する際に無関税の恩恵を受けられる。ヒョンデが東南アジア地域に自動車工場を設立したのはインドネシアが初めてだ。
大林(テリム)大学未来自動車工学部のキム・ピルス教授は「インドネシアは主要な自動車生産工場20カ所が集まる東南アジアの自動車生産拠点。東南アジア自由貿易協定(FTA)を活用すれば成長潜在力が高い他の東南アジア諸国への販売が容易だ」と説明した。
主要鉱物が豊富で自動車原価競争力を確保するにも有利だ。インドネシアには電気自動車用リチウムイオンバッテリーの主要原料であるニッケルやコバルトなどが相当量埋蔵されている。世界のニッケル埋蔵量9400万トンのうち22%に当たる2100万トンがインドネシアに埋蔵されているとされる。現代自動車グループが昨年9月にLGエネルギーソリューションと合弁でインドネシアのカラワン地域にバッテリーセル合弁工場を着工した背景だ。
西江(ソガン)大学経営学科のキム・ヨンジン教授は「現代自動車グループはステランティスとゼネラルモーターズ(GM)を抜き世界4大自動車メーカーに成長したが、まだ東南アジアでは販売台数がわずかだ。インドネシアを橋頭堡として年間300万~400万台水準の東南アジア市場で日本車に追いつくならば位置付けがさらに確かなものになるだろう」と話した。
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