来月10日に行われる韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領就任式への岸田文雄首相の出席が見送られる方向で調整が進んでいることが伝えられた。尹氏が冷却状態の韓日関係を改善するために、最近4泊5日の日程で韓日政策協議団(以下、政策協議団)を日本に派遣したが、岸田首相が就任式に出席するのは「時期尚早」という雰囲気が感知されて見送られる可能性が濃厚になってきた。
産経新聞は29日、複数の日本政府関係者の言葉を引用して「韓国側からは首相の出席に期待する声が高まっていたが、いわゆる徴用工訴訟や慰安婦問題での解決策は示されておらず、(岸田首相の訪韓は)時期尚早と判断した」と報じた。日本側は岸田首相の代わりに林芳正外相を派遣する方向で調整しているという。
鄭鎭碩(チョン・ジンソク)国会副議長率いる政策協議団は今月27日に岸田首相に会って尹氏の親書を手渡すなど韓日関係改善のための「第一歩」を踏み出した。岸田首相は同日の記者会見を通じて「日韓関係の改善、これは待ったなしであるということを申し上げた」とし、関係改善に対して意志を見せた。
だが、政権与党である自民党内からは岸田首相の出席見送りを求める声が高まった。自民党内の強硬派である佐藤正久・外交部会長は「懸案事項の解決策が示されないなか、お祝いムードに流されて岸田総理が韓国の大統領就任式に出ることはあってはならない」と主張した。
日本政府はこれまで歴史問題に関連して「先に韓国側が問題解決策を提示すべき」という立場を守ってきたが、同じ脈絡で自民党強硬派を中心に岸田首相の就任式出席反対意見が高まった。テレビ朝日も28日、外務省幹部の発言を引用して日本政府側が出席見送りの方向で検討している点を報じていた。外務省幹部は「総理が就任式から行くことは考えにくい」と述べた。
◆日本一部メディア「韓国大統領就任式が機会」
一方では「就任式が機会」という意見もある。現在の韓日関係が「最悪」といわれるほど悪化した状況で、岸田首相が尹氏の大統領就任式に出席するなら関係改善の突破口が開かれるという主張だ。朝日新聞は27日の社説で「岸田首相が出席し、両首脳で協調して関係を刷新する姿勢を示すべきだ」と強調した。
東京新聞も28日、同じ脈絡の外交消息筋の意見を伝えることもした。「カギを握るのは、両国首脳が政治的に妥協するための信頼回復だ」とし、尹氏の就任式と米国のジョー・バイデン大統領のアジア訪問が契機になると主張した。2008年李明博(イ・ミョンバク)大統領就任式当時、福田康夫首相理が出席して自然に韓日首脳会談につながったことがある。
東京新聞は岸田首相の就任式出席を契機に、来月日本で開かれる日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)首脳会議に尹氏が出席すれば「直接対面できる大事な機会」になるということだ。
◆日本、7月「参議院選挙」が終わるまでは…
岸田首相の韓国大統領就任式出席見送りに対して過度な解釈は禁物だという意見もある。今年7月に参議院選挙がある日本の立場で、就任式の出席は「冒険」になる可能性があるということだ。
東海大教養学部の金慶珠(キム・ギョンジュ)教授は「過去十数年、現職首相が韓国大統領就任式に出席しなかった状況で、岸田首相が出席すれば自民党強硬派の批判があるなどむしろ『マイナス』になる冒険」と説明した。就任式出席見送りがこれ以上の韓日関係悪化につながらないうえ、日本の立場でも今回の政策協議団面談で両国間の「関係改善意志」を確認しただけでも十分な状況という意味だ。
出席見送りは選挙を考慮した「政治的実益」を考慮した選択で、日本政府の立場でも「選挙の時までは慎重に動く必要がある」との判断を下した可能性が高いという説明も添えた。金教授は「今回の政策協議団の訪日で両国間の共感はある程度形成されたため、両国の選挙が過ぎればある程度(韓日関係改善のための)妥協点を本格的に模索することができるだろう」と予測した。
産経新聞は29日、複数の日本政府関係者の言葉を引用して「韓国側からは首相の出席に期待する声が高まっていたが、いわゆる徴用工訴訟や慰安婦問題での解決策は示されておらず、(岸田首相の訪韓は)時期尚早と判断した」と報じた。日本側は岸田首相の代わりに林芳正外相を派遣する方向で調整しているという。
鄭鎭碩(チョン・ジンソク)国会副議長率いる政策協議団は今月27日に岸田首相に会って尹氏の親書を手渡すなど韓日関係改善のための「第一歩」を踏み出した。岸田首相は同日の記者会見を通じて「日韓関係の改善、これは待ったなしであるということを申し上げた」とし、関係改善に対して意志を見せた。
だが、政権与党である自民党内からは岸田首相の出席見送りを求める声が高まった。自民党内の強硬派である佐藤正久・外交部会長は「懸案事項の解決策が示されないなか、お祝いムードに流されて岸田総理が韓国の大統領就任式に出ることはあってはならない」と主張した。
日本政府はこれまで歴史問題に関連して「先に韓国側が問題解決策を提示すべき」という立場を守ってきたが、同じ脈絡で自民党強硬派を中心に岸田首相の就任式出席反対意見が高まった。テレビ朝日も28日、外務省幹部の発言を引用して日本政府側が出席見送りの方向で検討している点を報じていた。外務省幹部は「総理が就任式から行くことは考えにくい」と述べた。
◆日本一部メディア「韓国大統領就任式が機会」
一方では「就任式が機会」という意見もある。現在の韓日関係が「最悪」といわれるほど悪化した状況で、岸田首相が尹氏の大統領就任式に出席するなら関係改善の突破口が開かれるという主張だ。朝日新聞は27日の社説で「岸田首相が出席し、両首脳で協調して関係を刷新する姿勢を示すべきだ」と強調した。
東京新聞も28日、同じ脈絡の外交消息筋の意見を伝えることもした。「カギを握るのは、両国首脳が政治的に妥協するための信頼回復だ」とし、尹氏の就任式と米国のジョー・バイデン大統領のアジア訪問が契機になると主張した。2008年李明博(イ・ミョンバク)大統領就任式当時、福田康夫首相理が出席して自然に韓日首脳会談につながったことがある。
東京新聞は岸田首相の就任式出席を契機に、来月日本で開かれる日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)首脳会議に尹氏が出席すれば「直接対面できる大事な機会」になるということだ。
◆日本、7月「参議院選挙」が終わるまでは…
岸田首相の韓国大統領就任式出席見送りに対して過度な解釈は禁物だという意見もある。今年7月に参議院選挙がある日本の立場で、就任式の出席は「冒険」になる可能性があるということだ。
東海大教養学部の金慶珠(キム・ギョンジュ)教授は「過去十数年、現職首相が韓国大統領就任式に出席しなかった状況で、岸田首相が出席すれば自民党強硬派の批判があるなどむしろ『マイナス』になる冒険」と説明した。就任式出席見送りがこれ以上の韓日関係悪化につながらないうえ、日本の立場でも今回の政策協議団面談で両国間の「関係改善意志」を確認しただけでも十分な状況という意味だ。
出席見送りは選挙を考慮した「政治的実益」を考慮した選択で、日本政府の立場でも「選挙の時までは慎重に動く必要がある」との判断を下した可能性が高いという説明も添えた。金教授は「今回の政策協議団の訪日で両国間の共感はある程度形成されたため、両国の選挙が過ぎればある程度(韓日関係改善のための)妥協点を本格的に模索することができるだろう」と予測した。
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