ロシアのプーチン大統領が巡洋艦「モスクワ」の沈没後にウクライナとの平和交渉カードを引っ込め、領土占領拡張戦略に転換したとみられるとフィナンシャル・タイムズがこの懸案に精通した複数の消息筋の話として24日に報道した。
報道によると、プーチン大統領と対話した消息筋3人は「プーチンはウクライナが(14日に)巡洋艦を沈没させた後に激憤した」として事実上交渉を通じた問題解決が失敗に終わったことを示唆したと伝えた。続けて「プーチンは(これを契機に)ウクライナとの戦争を終わらせるための外交的努力に興味を失い、代わりにできるだけ多くのウクライナ領土を占領しようとするものとみられる」と話した。
◇「プーチン、先月まではキーウとの合意を深刻に考慮」
ロシアの黒海艦隊を率いる旗艦「モスクワ」の沈没は「第2次世界大戦後のロシア海軍の最大の侮辱」という評価が出てきた。ロシアは公式に認めていないが、ウクライナは自国軍が発射した対艦ミサイル「ネプチューン」2発が「モスクワ」に命中したと明らかにした。ロシアはその後ウクライナのミサイル製造工場を攻撃しており、「モスクワ」襲撃説が力を増した。
これら消息筋によると、当初プーチン大統領は先月、ロシアがウクライナ戦争で苦戦しておりキーウとの合意を深刻に考慮したという。先月29日にトルコのイスタンブールで開かれた5回目の和平交渉を通じ両国の交渉は進展するように見えた。
しかし今月初めにロシア軍がブチャで犯した民間人虐殺の証拠が公開されてロシアに対する国際社会の非難世論が大きくなり交渉は難関にぶつかった。プーチンは12日、平和交渉に対し「袋小路に至った」として交渉を通じた事態解決が難しいことを示唆した。
消息筋はこの時までも「合意に対する希望はあった」と伝えた。彼は「プーチンは(交渉に対する考えが)行ったり来たりした。プーチンはこの戦争で勝者になれる方法を探す必要があった」と話した。しかしプーチンの心境は「モスクワ」沈没後に変わったように見えたという。消息筋は「(『モスクワ』沈没後)プーチンはいかなる署名にも反対した。『モスクワ』の沈没はプーチンに屈辱感を与え、勝者でなくなった」と明らかにした。
◇西側「ロシア、当初から交渉意志に疑問」
また別の消息筋は「プーチンはロシア軍の高位関係者やロシア放送によって描写される戦況を信じ歪曲された見解を持っており(ウクライナ戦争で)大勝したがっている」と伝えた。プーチン大統領が22日にミシェル欧州理事会議長との電話会談でウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談の可能性について「いまはその時でない」として避けたという話も伝えられた。
モスクワの沈没によりプーチン大統領の自尊心が傷つけられ、ロシアの戦術核兵器使用の可能性が大きくなるなどウクライナ戦争がさらに危険な局面に入り込んだという分析も出ている。
これに対し西側の一部では、ロシアには初めから平和交渉を通じた解決の意志はなく、攻勢に向けた時間稼ぎにすぎないという指摘もある。また、モスクワ沈没前から米政府官僚はプーチンが戦争目標をウクライナ東部地域掌握に変更し、対独戦勝記念日の5月9日に戦争勝利を祝おうとしているとの分析を出すこともした。
◇ウクライナ、「国連事務総長との会談成果に疑い」
国連のグテーレス事務総長は26日にプーチン大統領、28日にゼレンスキー大統領とそれぞれ現地で会い会談する。外交的解決の転換点になるか注目されているが、ウクライナではすでに否定的な観測が出ている。
ウクライナ大統領府のジョフクワ副補佐官は24日にNBCとのインタビューで「成果さえ出せれば良いが、グテーレス総長が仲介する平和交渉が成果を出せるのか疑わしい」と話した。ウクライナのシュミハリ首相はCBSとのインタビューで「グテーレス総長の今回の訪問がロシアとの外交的突破口を示唆するものなのか確信できない。ロシアとプーチンは交渉に関心がないように見える」と話した。
また、この日テレグラフは消息筋の話としてジョンソン英首相がグテーレス総長に「プーチン大統領が今回の総長のモスクワ訪問をロシア大統領府が(戦争で)勝利したという宣伝道具としてねつ造しようとするもののため気を付けなければならない」と警告したと報道した。
報道によると、プーチン大統領と対話した消息筋3人は「プーチンはウクライナが(14日に)巡洋艦を沈没させた後に激憤した」として事実上交渉を通じた問題解決が失敗に終わったことを示唆したと伝えた。続けて「プーチンは(これを契機に)ウクライナとの戦争を終わらせるための外交的努力に興味を失い、代わりにできるだけ多くのウクライナ領土を占領しようとするものとみられる」と話した。
◇「プーチン、先月まではキーウとの合意を深刻に考慮」
ロシアの黒海艦隊を率いる旗艦「モスクワ」の沈没は「第2次世界大戦後のロシア海軍の最大の侮辱」という評価が出てきた。ロシアは公式に認めていないが、ウクライナは自国軍が発射した対艦ミサイル「ネプチューン」2発が「モスクワ」に命中したと明らかにした。ロシアはその後ウクライナのミサイル製造工場を攻撃しており、「モスクワ」襲撃説が力を増した。
これら消息筋によると、当初プーチン大統領は先月、ロシアがウクライナ戦争で苦戦しておりキーウとの合意を深刻に考慮したという。先月29日にトルコのイスタンブールで開かれた5回目の和平交渉を通じ両国の交渉は進展するように見えた。
しかし今月初めにロシア軍がブチャで犯した民間人虐殺の証拠が公開されてロシアに対する国際社会の非難世論が大きくなり交渉は難関にぶつかった。プーチンは12日、平和交渉に対し「袋小路に至った」として交渉を通じた事態解決が難しいことを示唆した。
消息筋はこの時までも「合意に対する希望はあった」と伝えた。彼は「プーチンは(交渉に対する考えが)行ったり来たりした。プーチンはこの戦争で勝者になれる方法を探す必要があった」と話した。しかしプーチンの心境は「モスクワ」沈没後に変わったように見えたという。消息筋は「(『モスクワ』沈没後)プーチンはいかなる署名にも反対した。『モスクワ』の沈没はプーチンに屈辱感を与え、勝者でなくなった」と明らかにした。
◇西側「ロシア、当初から交渉意志に疑問」
また別の消息筋は「プーチンはロシア軍の高位関係者やロシア放送によって描写される戦況を信じ歪曲された見解を持っており(ウクライナ戦争で)大勝したがっている」と伝えた。プーチン大統領が22日にミシェル欧州理事会議長との電話会談でウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談の可能性について「いまはその時でない」として避けたという話も伝えられた。
モスクワの沈没によりプーチン大統領の自尊心が傷つけられ、ロシアの戦術核兵器使用の可能性が大きくなるなどウクライナ戦争がさらに危険な局面に入り込んだという分析も出ている。
これに対し西側の一部では、ロシアには初めから平和交渉を通じた解決の意志はなく、攻勢に向けた時間稼ぎにすぎないという指摘もある。また、モスクワ沈没前から米政府官僚はプーチンが戦争目標をウクライナ東部地域掌握に変更し、対独戦勝記念日の5月9日に戦争勝利を祝おうとしているとの分析を出すこともした。
◇ウクライナ、「国連事務総長との会談成果に疑い」
国連のグテーレス事務総長は26日にプーチン大統領、28日にゼレンスキー大統領とそれぞれ現地で会い会談する。外交的解決の転換点になるか注目されているが、ウクライナではすでに否定的な観測が出ている。
ウクライナ大統領府のジョフクワ副補佐官は24日にNBCとのインタビューで「成果さえ出せれば良いが、グテーレス総長が仲介する平和交渉が成果を出せるのか疑わしい」と話した。ウクライナのシュミハリ首相はCBSとのインタビューで「グテーレス総長の今回の訪問がロシアとの外交的突破口を示唆するものなのか確信できない。ロシアとプーチンは交渉に関心がないように見える」と話した。
また、この日テレグラフは消息筋の話としてジョンソン英首相がグテーレス総長に「プーチン大統領が今回の総長のモスクワ訪問をロシア大統領府が(戦争で)勝利したという宣伝道具としてねつ造しようとするもののため気を付けなければならない」と警告したと報道した。
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