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【コラム】危機の韓国プロ野球、生きる道はないのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

観客数774人だった12日の高尺(コチョク)スカイドーム [写真キウム]

朴智星(マンチェスター・ユナイテッド)がかつて活躍し、孫興民(ソン・フンミン、トッテナム・ホットスパー)が現在プレーしているイングランドプロサッカープレミアリーグ(EPL)は、名実ともに世界最高のサッカーリーグだ。EPLはチャンピオンズリーグなど欧州サッカー連盟(UEFA)クラブ対抗戦出場チーム数を決めるUEFA協会係数(Association club coefficients)順位で、過去5シーズンのうち1回(2019-20シーズン)を除いてすべて1位だった。今季もEPLからマンチェスター・シティとリバプールの2チームがチャンピオンズリーグで4強入りした。

イングランドプレミアリーグは当初、現在の名称ではなかった。イングランドはサッカー宗主国にふさわしく1888年に世界最初のリーグをスタートさせた。当時はただの「サッカーリーグ(The Football League)」だった。12チームで始まったリーグは徐々に規模を拡大していった。100年近く過ぎた1980年代末には30チームにまで増えた。規模に合ったレベルを維持するのが容易でなかった。試合の質的低下が表れ、自然な流れで競争力が落ちた。イングランドサッカー協会(FA)は特段の措置を取った。91年に20チームで構成された新しいリーグをスタートさせた。それがプレミアリーグだ。92年8月に最初のシーズンを開始し、現在に至っている。

遠い国の話をしたのは、危機に直面した韓国プロ野球KBOリーグのためだ。12日にソウル高尺(コチョク)スカイドームで行われたプロ野球キウム・ヒーローズ-NCダイノス戦の観客数はわずか774人だった。ヒーローズ(キウム)球団設立以降のホーム最少観客数という。他球団を合わせると、2012年9月14日に光州(クァンジュ)で開催された起亜-ロッテ戦(649人)に次いで少ない。キウムとNCの両球団にこの数年間に問題が多かった点に原因を探したりもする。とはいえ今季は他球団の観客数も多くない。


1982年に6球団体制でスタートした韓国のKBOリーグは86年に7球団(ピングレ)、91年に8球団(サンバンウル)体制になった。2011年に9球団(NC)、2013年に10球団(KT)に増えて現体制になった。実際、NC球団設立当時からリーグの規模拡大に対する警戒の声があった。選手の需給と技術の維持など能力が備わっているのかという憂慮だった。新型コロナ事態と若者の関心の変化も影響を与えた。リーグの競争力について深く考えてみる時期だ。プレミアリーグのようにチーム数を減らせということではないが、「骨身を削る」ほど悩まなければならない。

いまやプロサッカーKリーグ最高チームの全北現代にも「黒歴史」がある。2001年のシーズン、全北は1勝もできず最下位をさまよった。全州総合運動場がホームだった時期だ。暑い8月のある日、全北球団の関係者が語った。「暑いのでファンにハード(アイスクリーム)でも一つずつ配らなければいけない。1つ500ウォンで観客は500人にもならないので25万ウォンあれば足りるだろう」。12日の高尺スカイドームの観客数を聞いた時、ふと20年前のそのアイスクリームを思い出した。

チャン・ヘス/コンテンツ制作エディター



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