18日、ソウル鍾路区(チョンノグ)のある刺身料理店の店先に深夜時間に働くスタッフの募集を呼びかける広告が出た。キム・ミンサン記者
ソウル麻浦(マポ)警察署と西部地方検察庁周辺で7年間韓国食堂を経営してきたモク・ソニさん(60)はこの日昼休みを控えて「20人以上の団体予約問い合わせ電話が何本か入っている」とし「過去2年間の辛い時間がきょう吹き飛んでいったようだ」と笑顔を浮かべた。
鍾路普信閣(ポシンガク)跡の近所で24時間刺身料理店を経営するある自営業者は「夜間ホール・台所の求人」という公告文を店先に張り出した。午後7時から翌日午前7時まで働くサービススタッフと台所補助人材を募集するためだ。2008年から飲食店を経営してきたという店長は「早速今日から24時間店を開けてこそ、うわさが広がり客が訪ねてくる」と言って腕をまくりあげた。
この日午後5時ごろに訪れたソウル乙支路(ウルチロ)ノガリ横丁の野外席はすでに座る席を見つけるのが難しいほどの混雑ぶりだった。外国人がここでビールを飲む場面も目についた。ノガリ横丁のあるスタッフは「暖かくなったうえ10人以上が集まれるようになったので、コロナ以前に回復したようだ」と話した。
この日から韓国では社会的距離確保措置が全面的に解除され、飲食店・映画館・ジムなど日常の各シーンを制約なしで楽しむことができるようになった。飲食店は10人以上の大規模な団体客の受け入れも可能になり、営業制限時間が解除されるに伴い早くも活気を取り戻している。韓国開発研究院(KDI)経済展望室のチョン・ギュチョル室長は「(社会的距離確保)解除が無事に定着すれば民間消費が反騰する機会になる」としながら「宿泊・飲食店業や芸術・スポーツ・レジャー業、運送業分野で主に民間消費が活発になるだろう」と話した。
だが、深夜時間帯の人材を集めるのは難しいうえ、材料価格の上昇で直ちに深夜営業を再開するのが難しいという店もある。1937年から3代にわたってヘジャングク店を営んできた清進屋(チョンジンオク)のチェ・ジュニョン社長(53)は「人件費が大幅に上昇したうえ食用油に始まり材料費がすべて値上がりした」とし「徐々に営業時間を延ばして24時間営業体系に切り替える」と話した。
社会的距離確保が電撃的に解除され、まだ安定期に入っていないコロナが再拡散する可能性を懸念する声もあった。この日、鍾路の中華料理店で営業のため4人で集まって昼食を取っていた流通業界のキムさん(45)は「感染者数が減ったというが、病気でも検査を受けないで我慢しているか無症状の人々がいることまで考慮するなら、まだ安心する段階ではないようだ」とし「当分は距離確保が実施されていた時のように気を付けたい」と話した。
「20人の団体予約が入った」 社会的距離確保の解除で2年ぶりに飲食店に活気=韓国(2)
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