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寺院跡の礎石を椅子代わりにした文大統領夫妻…文化財庁「価値ない」に仏教界猛反発

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

仏教中央博物館長のタンタン僧侶。

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正淑(キム・ジョンスク)夫人が北岳山(プガクサン)の南側探訪路の開放を記念して登山をしている途中に寺院跡地の礎石に座っている写真が公開されて、仏教界を中心に7日現在、論争が続いている。

法興寺(ポプンサ)は新羅真平王(シルラ・チンピョンワン)の時期に創建された寺院だと伝えられている。1960年代、チャンオ僧侶が建立したという記録があるが、68年金新朝(キム・シンジョ)らによる青瓦台(チョンワデ、大統領府)襲撃未遂事件が起きて仏教信者など一般人の出入りが禁止された。現在その場所には建物跡や礎石、瓦片などだけが残っている。

文大統領夫妻は5日、金現模(キム・ヒョンモ)文化財庁長らと共に北岳山南側探訪路を歩き、法興寺跡の蓮華紋の礎石に座って説明を聞いた。この場で文大統領は「遺跡が残っているところを解放後に再建しようと準備している途中で、金新朝事件によって開放された場所がすべて閉鎖され、その副資材が残ったのか」と尋ねた。


これに対して金庁長は「今ご覧になっている礎石は最近のもので遺物的な価値はない」とし「口伝では新羅時代まで遡るため専門発掘調査を行えばそのような証拠が出てくるものと期待している」と答えた。

だが、仏教界では文大統領夫妻が礎石に座ったことと金庁長の発言を巡り、貴重な仏教文化遺産に対する認識が低いため起きたものだという批判の声があがった。また、文化財保存業務を総括指揮する文化財庁長が当時何の措置も講じなかった点も問題だという指摘だ。

◆礎石に腰掛けた写真は青瓦台が直接配布

仏教界メディア「法宝新聞」は前日、「大雄殿の礎石に腰掛けた文大統領夫妻…『青瓦台の文化遺産認識水準、惨憺』」と題する記事を通じて「(文大統領夫妻が礎石に腰掛けて座った)該当の写真は青瓦台が直接配布したと分かり、青瓦台の仏教文化遺産の認識に対する批判が大きくなっている」と報じた。

論争が拡散すると文化財庁は「礎石は指定・登録文化財ではない」として火消しに追われた。文化財庁は各社記者に対してSMSメッセージを送って「事前に行事を万全に準備できなかったという指摘に共感し、今後留意する」とし「法興寺跡の貴重な価値をしっかりと保存するために努力する一方、仏教文化遺産の価値を広く伝えるために最善の努力を尽くす」と明らかにした。

◆「欧州では古い聖堂の階段にも座らせないのに」

仏教中央博物館長のタンタン僧侶は中央日報との電話取材に対して「文化財指定の有無とは関係なく、仏像・建築物・塔などすべての仏教的資料を聖宝と考えている」とし「60年代に寺院再建のために置いた礎石でも50年を超えた文化財」と明らかにした。

あわせて「『指定文化財ではないので座ってもかまわない』というような文化財庁の立場は、宗教文化財に対する礼儀がないもの」としながら「文化財庁は伝統文化を継承して文化財を管理・保存しなければならない役割を担っているにも関わらず良識のない行動で、文化財の保存・伝承という庁の役割とも合致しない」と指摘した。

続いて「欧州では古い聖堂階段にも座らせないようにする」とし「文化財庁長が『聖宝に不敬を犯したことを謝る』と言わなければならない」と付け加えた。



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