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【社説】突然安保を強調する文大統領、恥ずかしくないのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
政治指導者であれ一般市民であれ、メッセージの誠意はどれほど一貫性があるかにかかっている。いくら立派な言葉でも、数年間にわたり見せてきた言動と違っていれば、これを見る人たちは首をかしげる。任期50日ほど残した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の最近の安全保障関連メッセージがまさにそうだ。文大統領は22日、「任期はあまり残っていないが、憲法が大統領に付与した国家元首であり行政の首班、軍の統帥権者としての責務を果たす」とし「国政にはわずかな空白もあり得ない。特に国家安保と国民の経済、国民の安全は一瞬たりとも隙があってはならない」と述べた。会議中、不安定な韓半島(朝鮮半島)情勢を繰り返し強調したという。前日に開いた国家安全保障会議(NSC)拡大関係長官会議で「韓半島の安保危機が高まり、安保力量の結集が必要な交代期に青瓦台危機管理センターと国防部、合同参謀本部の移転は安保の空白と混乱を招きかねない」と述べたが、その延長線だ。尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の「5月10日大統領執務室龍山(ヨンサン)移転」に対するブレーキであることは言うまでもない。龍山移転をめぐり安保を懸念する声が少なくないのは事実であり、ある意味で妥当だ。しかし5年間ずっと北朝鮮の多くの挑発に対応してこなかった文大統領が、新旧政権移行局面で連日「安保」を強調すれば苦笑するしかない。今年に入ってからも北朝鮮は各種ミサイルを繰り返し発射したが、韓国政府は「挑発」と言わなかった。国連の対北朝鮮糾弾決議案にも3度も参加しなかったが、最近、立場を変えた。北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)党副部長から「挑発」というむやみな用語を使うなという指摘を受けると、この政府の安保トップは挑発でなく「脅威」と表現し、数百億ウォンの税金を投入した開城(ケソン)工業団地連絡事務所を爆破されても抗議もまともにしなかった。与党代表は「ミサイルで撃たなかったのが幸い」と言った。国民は、自国の公務員が西海(ソヘ、黄海)の冷たい海で殺害されて燃やされ、脱北した漁業関係者が目隠しされたまま北に強制送還されるのを眺めることになった。北朝鮮が軍事挑発をしても、韓国の大統領に「ゆでた牛の頭も笑う」と侮辱しても「もう少し果敢に対話しようという内心を見せた」と解釈し、対話と終戦宣言に固執した。文大統領は顕忠日(戦没者追悼の日)にも南侵でなく北朝鮮軍の南下と表現した。韓国戦争(朝鮮戦争)の英雄、白善ヨプ(ペク・ソンヨプ)将軍の葬儀には行かず、韓国哨戒艦「天安」犠牲者追悼式には2020年以降から出席した。脅威の主体を希釈し、国民の自尊心も崩す5年間だった。これだから「安保に背を向けてきたが大統領執務室移転の話が出ると難癖をつけている」「地方選挙を控えて国家の安保でなく政権の安保が非常事態なのか」という皮肉を聞く。執務室移転に関する安保の空白については、新旧政権が向き合って最善の対策を準備する必要がある。引き継ぎ拒否、選挙不服などの声が出る破局状況になってはいけない。

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