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<危機の韓日関係、連続診断25>「尹・岸田合意」に期待、韓日正常化の突破口見つけなくては(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1998年10月に日本を訪問した金大中大統領が日本の小渕恵三首相とともに東京の迎賓館で「21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ共同宣言」(金大中・小渕宣言)に署名している。[中央フォト]

尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は韓日関係の失われた10年をどのように埋めるべきだろうか。尹次期大統領の対日政策の核心キーワードは「未来指向性」だ。尹次期大統領は11日に日本の岸田文雄首相との電話で「韓日両国は安保・経済など今後力を集めなければならない課題が多いので協力しよう」と話した。21日に開かれた第25回韓日ビジョンフォーラムでは「新政権発足と韓日関係の見通し」を主題に各界の専門家らが討論を行った。出席者は「関係改善に対する両国内の期待感と政府の決断を基に、1998年の金大中(キム・デジュン)・小渕宣言以上の『尹錫悦・岸田合意』を作らなければならない」ということに意見を集約した。

▽李元徳(イ・ウォンドク)国民大学教授の議題発表要約

韓日関係は1965年の修交以来最悪という評価が出ている。文在寅(ムン・ジェイン)政権は朴槿恵(パク・クネ)政権で始まった関係悪化局面を固定化して対立を拡大した。新型コロナウイルスで人的往来が途絶え、日本国民の反韓世論も相当にある。日本国内には文在寅政権を「親北反日政府」と受け止める世論もあるという。


現政権前半期である2017年5月から約2年半の間は日本と全方向的な対立を生じさせた。2018年の大法院(最高裁)の強制徴用判決後に両国関係は急転直下した。2019年に日本の輸出規制と韓国の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了宣言など対立は続いた。日本が韓半島(朝鮮半島)平和プロセスを妨げるという認識など対北朝鮮政策をめぐる両国間の温度差も克明だった。

現政権は2020年~現在の後半期に入り両国関係改善を試みたが冷却期を抜け出すことはできなかった。強制徴用、慰安婦問題に対し矛盾した発言があふれ、政策的混乱だけ加重された。日本も「韓国が宿題をやってくるまで腕組みをして待つ」という強硬な態度だ。昨年4月の日本の福島汚染水放出決定、先月の佐渡金山のユネスコ世界文化遺産推薦など新たに浮上した対立事案も少なくない。

尹錫悦政権は1998年の金大中・小渕宣言のアップグレードバージョンを構築し、韓日米協力を強化すると公約した。経済・国防などさまざまな側面で韓国の地位が高まり、韓日関係は過去の垂直的関係からいまや水平的関係に変わった。しかし両国の認識水準はこれに追いついていない。日本と妥協すれば「対日屈辱」と批判し、協力すれば「土着倭寇」と指摘する。

強制徴用問題の場合、時限爆弾のような日本企業の韓国国内資産の現金化措置をひとまず留保して解決策を見出さなければならない。大法院で勝訴した事件に解決範囲を限定する場合、被害者最小34人から最大200人に最小50億ウォンから最大300億ウォンを支払わなければならないとみられる。具体的な解決方法は▽代位弁済基金組成、立法を通じた解決▽国際司法裁判所(ICJ)など司法的手段活用▽「YSフォーミュラ」(金泳三方式)と呼ばれる植民地対日賠償放棄宣言がある。慰安婦問題も和解・癒し財団の残金54億ウォン、政府の男女平等基金104億ウォンの活用案と関連研究をどのように進めるかが課題だ。

◇強制動員問題、代位弁済合意を

▽申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使=最近の韓日関係は春が来たが春らしくない「春来不似春」の状態だ。新政権発足とともに注目すべき部分は尹次期大統領就任時に日本から祝賀使節としてだれが来るのかだ。続いて5月に東京で開かれるクアッド首脳会議に韓国大統領が招待されるのか、招待されるなら韓日首脳会談も開かれるか検討しなければならない。強制動員問題の場合、完全な解決策を見いだすのは容易でないため、現金化から止めることが急務だ。唯一の方法は両国政府が代位弁済に合意することだが、結局被害者の説得が重要だ。

▽柳明桓(ユ・ミョンファン)元外交部長官=文在寅政権は後半期に入り日本との関係改善を試みたが、昨年7月の東京五輪を契機にした文大統領の訪日が失敗に終わるなど、結局真正性を見せるのに失敗した。日本の反応は冷たいだけだ。強制徴用問題関連で最善の案は与野党合意を土台にした基金組成と代位弁済だ。韓日企業と国民の自発的な寄付などで基金を作る「文喜相(ムン・ヒサン)案」を復活させるのも合理的だ。ただ次期政権の少数与党の局面で野党の協力を引き出すことが課題だ。


<危機の韓日関係、連続診断25>「尹・岸田合意」に期待、韓日正常化の突破口見つけなくては(2)

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