バイデン米大統領が昨年就任し、トランプ政権の政策を覆したが、中国たたき路線だけは変えなかった。バイデン大統領の中国への圧力は激しくないが、ポイントに照準を合わせた。人権や民主など価値観を中心に同盟関係を復元し、西側を中国の競争相手にした。欧州と中国の関係が経済と政治、価値観など全方向でぶつかり始めた。
アジア太平洋地域では日本が全面的に米国を支援し、東アジアと東南アジアで中国を包囲する状況が形成された。ここにオーストラリアとインドが加わったクアッドが力を発揮し始め、米中の間に挟まれた状況を避けようとしていた韓国もしだいに米国側に傾いた。台湾も気勢が上がった。米国および日本との関係を強めて中国を刺激した。中国がコロナ事態の中でも野心を持って準備した北京冬季オリンピック(五輪)は西側の外交的ボイコットで色あせた。
中国の孤立は深まり、成長率減少と同時に中国が永遠に米国を追い越せないという見方も出てきた。ところが、ロシアのプーチン大統領が救世主のように登場した。ウクライナ侵攻を断行し、中国の代わりにロシアが米国と西側のターゲットになったのだ。今ではロシアが米国および西側の制裁を受け、グローバル経済システムからほとんど除外される状況に追い込まれている。
半面、ブリンケン米国務長官が中国の王毅国務委員兼外相に電話をかけ、ウクライナ事態で中国の建設的な役割を注文していることから分かるように、中国は米露衝突の間で漁夫の利を得ている。中華圏インターネットメディアの多維は、ロシアが戦争で勝とうと負けようとロシア経済は米国および西側と衝突し、少なくとも10-20年間は混乱すると予想される。
この期間、米露の対立が続き、米国が中国たたきにオールインすることはできない。中国で5-10年の時間を稼いだという声が出ている背景だ。中国はこの時期に発展に全力を注ぎ、米国との格差を最大限に減らそうという立場だ。そのためか、中国の李克強首相は5日、全国人民代表大会の政府業務報告で「発展を堅持するのが最初の重要業務」と強調した。
状況は悪くない。制裁を受けることになったロシアの原油とガスが行くところは中国だけだ。それも安い価格でだ。このため多維は中国の崛起にはいくつか理由があるが、最も重要なのは運だと主張する。国運が中国が峠を越えるたびに大きな役割をしてきたということだ。その言葉が正しいかどうかはもう少し見守る必要がある。21世紀はまだ20余年が過ぎただけで、中国の崛起はまだ進行形であるからだ。
【コラム】米中競争の時間は中国に有利か(1)
アジア太平洋地域では日本が全面的に米国を支援し、東アジアと東南アジアで中国を包囲する状況が形成された。ここにオーストラリアとインドが加わったクアッドが力を発揮し始め、米中の間に挟まれた状況を避けようとしていた韓国もしだいに米国側に傾いた。台湾も気勢が上がった。米国および日本との関係を強めて中国を刺激した。中国がコロナ事態の中でも野心を持って準備した北京冬季オリンピック(五輪)は西側の外交的ボイコットで色あせた。
中国の孤立は深まり、成長率減少と同時に中国が永遠に米国を追い越せないという見方も出てきた。ところが、ロシアのプーチン大統領が救世主のように登場した。ウクライナ侵攻を断行し、中国の代わりにロシアが米国と西側のターゲットになったのだ。今ではロシアが米国および西側の制裁を受け、グローバル経済システムからほとんど除外される状況に追い込まれている。
半面、ブリンケン米国務長官が中国の王毅国務委員兼外相に電話をかけ、ウクライナ事態で中国の建設的な役割を注文していることから分かるように、中国は米露衝突の間で漁夫の利を得ている。中華圏インターネットメディアの多維は、ロシアが戦争で勝とうと負けようとロシア経済は米国および西側と衝突し、少なくとも10-20年間は混乱すると予想される。
この期間、米露の対立が続き、米国が中国たたきにオールインすることはできない。中国で5-10年の時間を稼いだという声が出ている背景だ。中国はこの時期に発展に全力を注ぎ、米国との格差を最大限に減らそうという立場だ。そのためか、中国の李克強首相は5日、全国人民代表大会の政府業務報告で「発展を堅持するのが最初の重要業務」と強調した。
状況は悪くない。制裁を受けることになったロシアの原油とガスが行くところは中国だけだ。それも安い価格でだ。このため多維は中国の崛起にはいくつか理由があるが、最も重要なのは運だと主張する。国運が中国が峠を越えるたびに大きな役割をしてきたということだ。その言葉が正しいかどうかはもう少し見守る必要がある。21世紀はまだ20余年が過ぎただけで、中国の崛起はまだ進行形であるからだ。
【コラム】米中競争の時間は中国に有利か(1)
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