１０日、中国外交部が尹錫悦（ユン・ソクヨル）氏の第２０代大統領選出を祝って韓中関係の発展を希望した。

中国外交部の趙立堅報道官はこの日の定例記者会見で「中国は尹錫悦氏が韓国の新しい大統領に選出されたことを祝う」とし「両国が共に努力して修交３０周年を契機に両国関係の健全で安定した発展と両国国民にさらに大きな福をもたらすことを願う」と述べた。

趙報道官は「中国政府が尹氏側と連絡を取ったのか」という質問には「もちろん連絡をした」としながら「さらに進展した便りがあれば発表する」と付け加えた。


中国は１９９２年の韓中修交以降、韓国大統領選挙の翌日に国家主席名義による当選の祝電を送ってきた。２０１７年５月、習近平国家主席は文在寅（ムン・ジェイン）大統領に対する当選の祝電で「葛藤を円満に処理しよう」とし、遠回しにＴＨＡＡＤ（高高度ミサイル防衛体系）の解決を要求した。

この日、新華社・中国中央テレビ放送（ＣＣＴＶ）など中国官営メディアは「韓国の最大野党候補の尹錫悦が勝利した」とし、政権交代を主なニュースとして扱った。国粋主義新聞「環球時報」は「米中競争の状況で韓国が二者択一をしない策略が最も国益に符合する」とし、遼寧大学米国・東亜研究院の呂超院長の発言を伝えた。新華社はこの日午後の国際時評で尹氏の昨年発言を引用しながら「韓中関係の発展の質的アップグレードを期待する」と表明した。

中国は、尹氏が当確から４時間後に米国のジョー・バイデン大統領と行った電話会談についても大きく取り上げた。尹氏が記者会見で「相互尊重の韓中関係を発展させる」という発言も強調した。

一方、中国ネットユーザーはこの日「反中親米」韓国大統領が登場したとして大きな関心を示した。中国最大のＳＮＳである微博では検索語「尹錫悦韓国大統領当選」が一日でクリック５億回を記録した。ある中国人は「韓中関係の改善を望むが、韓国世論と韓米同盟が果たしてそれを許すのか懸念される」とし「韓国人が中国に対する態度はまさに中国が韓国に対する態度と同じだ」とコメントした。