ロシアのウクライナ侵攻に解決の兆候が見えない中、ロシアと近い関係の中国が「仲裁者」として出てくるべきだという声が高まっている。7日(現地時間)、米国の著名な経済学者は「プーチン大統領を引き止める人物は習近平主席だけ」とし、中国に事態の仲裁を促した。しかし習近平国家主席とプーチン大統領の密接な関係、中国の内部状況などを考慮すると、こうした役割を期待するのは難しいという分析が出ている。
◆「ロシアがデフォルトなら中国にも打撃」
エール大のスティーブン・ローチ教授は7日、CNBCのインタビューで「プーチン大統領に影響力を行使(leverage over)できる人物は世界で一人だけ」とし「それは習近平主席」と話した。ローチ教授は「今すぐ中国ができる最善のことは、ロシアとウクライナの平和協定を仲裁することだ」とも語った。
プーチン大統領は先月4日、中国北京冬季オリンピック(五輪)開会式に出席した。世界主要国の首脳らが中国の人権弾圧を理由に「外交的ボイコット」をした状況でも、プーチン大統領と習近平主席は親密な関係を誇示した。両首脳はこの日、首脳会談を開き、「中露の友情に限りはない」と発表した。
こうした関係に基づき、中国はロシアのウクライナ侵攻以降、事実上ロシアを肩を持つ行動を見せている。西側を中心に世界の数カ国が対ロシア制裁をしたが、中国は参加していない。また、ロシアのウクライナ侵攻を糾弾し、軍の撤収を要求する国連総会決議案には棄権した。
しかしローチ教授は、中国は自国のためにも今回の事態の仲裁者として動き出すべきだと主張した。ローチ教授はこの日のインタビューで「ロシアがデフォルト(債務不履行)になる場合、世界新興市場に広範囲な波及力がある」とし「中国もそのような影響から無事ではないだろう」と述べた。
ロイター通信などによると、ロシアは今月、7億ドル(約810億円)相当の国債の満期を迎える。JPモルガンのアナリストは2日、「米国のロシア制裁、外貨決済を制限したロシアの対応措置、決済網の支障は、ロシアが国外債務を履行するうえで大きな障害になっている」とし「ロシアのデフォルトの可能性は相当高まった」と診断した。
◆侵攻20日前にロシアを支持した中国「進退両難」
にもかかわらず、中国がウクライナ事態の仲裁者にはならないという見方が多い。ニューヨークタイムズ(NYT)は7日、「習近平主席とプーチン大統領の密接な連帯関係が中国の選択権を制限している」という分析を出した。メディアは決定的に、ロシアのウクライナ侵攻を20日後に控えて行われた両国首脳会談が中国を「進退両難」に陥らせたと指摘した。
先月4日、北京で習主席とプーチン大統領はNATO(北大西洋条約機構)拡張を中断すべきだという内容の共同声明を発表した。また「両国のパートナー関係は揺るぎない」と強調した。
ジャーマン・マーシャル財団のアンドリュー・スモール研究員は「中国の支持がなくてもプーチン大統領はウクライナを侵攻することができるが、中露共同声明がロシアに侵攻の正当性を提供したのは明らかだ」と述べた。しかし中国がこうした声明内容を覆して態度を変えるのは容易でないということだ。
NYTは3期目を控えた習主席が共同声明でプーチン大統領を支持した状況で、中国の官僚がこれに反対する声を出すのは容易でないと伝えた。ホワイトハウス国家安保会議(NSC)中国担当局長を務めたポール・ヘンリー氏は「習主席とプーチン大統領の関係を考えれば、現在の中国でロシアと近づくべきでないと主張するのは事実上、最高指導者を批判するのと変わらない」と述べた。
◆専門家「中国は立場を変えない」
ロシアのウクライナ侵攻前と直後に一方的にロシアの肩を持った中国は最近、民間人の死傷に遺憾を表し、両国の対話を促した。中国の王毅外相は7日、「中国は必要な時に国際社会と必要な仲裁をすることを望む」とも述べた。しかし「必要な時」を前提に、独自の役割でなく「国際社会と共に」と表現し、原則的な立場を繰り返しただけという解釈が出てきた。王外相は「侵攻」という用語も使用せず、対ロシア制裁に参加しない考えも明確にした。
8日のサウスチャイナモーニングポスト(SCMP)によると、中国人民大学の時殷弘教授は王外相の発言に関連し「中国の立場は変わらないようだ。中国に対する西側の圧力が強まっているが、結局は制限的だ」と解釈した。続いて「中国がウクライナ事態に関連して努力しようとしても、ロシアが聞くとも考えにくい」とし「したがって中国が積極的に動く場合、逆効果を生むことも考えられ、中国のイメージも害することもあり得る」と述べた。
中国人民大学の王義ウェイ教授も「中国ができることが多くない点を考慮すると、中国が紛争の初期段階に仲裁者として直接介入する可能性は低い」という見方を示した。
ウクライナ・キエフの分析家ケラシムチョク氏はNYTに「中国がロシアと距離を置こうとしてもすでに手遅れ」とし「中国は戦争でどちらが勝つかを見守って勝者との関係改善を模索するだろう」と述べた。
◆「ロシアがデフォルトなら中国にも打撃」
エール大のスティーブン・ローチ教授は7日、CNBCのインタビューで「プーチン大統領に影響力を行使(leverage over)できる人物は世界で一人だけ」とし「それは習近平主席」と話した。ローチ教授は「今すぐ中国ができる最善のことは、ロシアとウクライナの平和協定を仲裁することだ」とも語った。
プーチン大統領は先月4日、中国北京冬季オリンピック(五輪)開会式に出席した。世界主要国の首脳らが中国の人権弾圧を理由に「外交的ボイコット」をした状況でも、プーチン大統領と習近平主席は親密な関係を誇示した。両首脳はこの日、首脳会談を開き、「中露の友情に限りはない」と発表した。
こうした関係に基づき、中国はロシアのウクライナ侵攻以降、事実上ロシアを肩を持つ行動を見せている。西側を中心に世界の数カ国が対ロシア制裁をしたが、中国は参加していない。また、ロシアのウクライナ侵攻を糾弾し、軍の撤収を要求する国連総会決議案には棄権した。
しかしローチ教授は、中国は自国のためにも今回の事態の仲裁者として動き出すべきだと主張した。ローチ教授はこの日のインタビューで「ロシアがデフォルト(債務不履行)になる場合、世界新興市場に広範囲な波及力がある」とし「中国もそのような影響から無事ではないだろう」と述べた。
ロイター通信などによると、ロシアは今月、7億ドル(約810億円)相当の国債の満期を迎える。JPモルガンのアナリストは2日、「米国のロシア制裁、外貨決済を制限したロシアの対応措置、決済網の支障は、ロシアが国外債務を履行するうえで大きな障害になっている」とし「ロシアのデフォルトの可能性は相当高まった」と診断した。
◆侵攻20日前にロシアを支持した中国「進退両難」
にもかかわらず、中国がウクライナ事態の仲裁者にはならないという見方が多い。ニューヨークタイムズ(NYT)は7日、「習近平主席とプーチン大統領の密接な連帯関係が中国の選択権を制限している」という分析を出した。メディアは決定的に、ロシアのウクライナ侵攻を20日後に控えて行われた両国首脳会談が中国を「進退両難」に陥らせたと指摘した。
先月4日、北京で習主席とプーチン大統領はNATO(北大西洋条約機構)拡張を中断すべきだという内容の共同声明を発表した。また「両国のパートナー関係は揺るぎない」と強調した。
ジャーマン・マーシャル財団のアンドリュー・スモール研究員は「中国の支持がなくてもプーチン大統領はウクライナを侵攻することができるが、中露共同声明がロシアに侵攻の正当性を提供したのは明らかだ」と述べた。しかし中国がこうした声明内容を覆して態度を変えるのは容易でないということだ。
NYTは3期目を控えた習主席が共同声明でプーチン大統領を支持した状況で、中国の官僚がこれに反対する声を出すのは容易でないと伝えた。ホワイトハウス国家安保会議(NSC)中国担当局長を務めたポール・ヘンリー氏は「習主席とプーチン大統領の関係を考えれば、現在の中国でロシアと近づくべきでないと主張するのは事実上、最高指導者を批判するのと変わらない」と述べた。
◆専門家「中国は立場を変えない」
ロシアのウクライナ侵攻前と直後に一方的にロシアの肩を持った中国は最近、民間人の死傷に遺憾を表し、両国の対話を促した。中国の王毅外相は7日、「中国は必要な時に国際社会と必要な仲裁をすることを望む」とも述べた。しかし「必要な時」を前提に、独自の役割でなく「国際社会と共に」と表現し、原則的な立場を繰り返しただけという解釈が出てきた。王外相は「侵攻」という用語も使用せず、対ロシア制裁に参加しない考えも明確にした。
8日のサウスチャイナモーニングポスト(SCMP)によると、中国人民大学の時殷弘教授は王外相の発言に関連し「中国の立場は変わらないようだ。中国に対する西側の圧力が強まっているが、結局は制限的だ」と解釈した。続いて「中国がウクライナ事態に関連して努力しようとしても、ロシアが聞くとも考えにくい」とし「したがって中国が積極的に動く場合、逆効果を生むことも考えられ、中国のイメージも害することもあり得る」と述べた。
中国人民大学の王義ウェイ教授も「中国ができることが多くない点を考慮すると、中国が紛争の初期段階に仲裁者として直接介入する可能性は低い」という見方を示した。
ウクライナ・キエフの分析家ケラシムチョク氏はNYTに「中国がロシアと距離を置こうとしてもすでに手遅れ」とし「中国は戦争でどちらが勝つかを見守って勝者との関係改善を模索するだろう」と述べた。
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