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30年前は欧州最強だったが…ウクライナ軍の没落が韓国に与える教訓(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆韓国の国防革新に示唆

ナポレオンは「今日の不幸は過去の誤った時間の報復」と言った。国家も個人と変わらない。特に国家の存亡と直結する国防の問題はなおさらだ。したがってウクライナ軍の「失われた30年」が韓国の国防革新に示唆することを考慮するのは意味がある。

まず、脅威の本質は相手の「意図」でなく「能力」だ。相手の「意図」はいつ変わるか分からない。ウクライナはロシアの「善意」を信じて脅威を十分に認識していなかった。1952年3月、西ドイツのアデナウアー首相は「ドイツの中立化を受け入れれば、東西ドイツ統一を支持するだけでなく再武装も認める」というソ連のスターリンが出した破格的な提案(スターリンノート)を断固拒否した。アデナウアー首相の洞察と決断はウクライナの政治指導者に教訓を与えると考える。


2つ目、戦略的思考(Strategic Thinking)の重要性だ。戦略は「目標・手段・方法」という3つ要素の「均衡性」と「連係性」の維持が核心だ。ウクライナ指導者は国防の「目標」を「NATO加盟」と同一視したのではないだろうか。NATO加盟が国防のすべての問題を解決すると期待したのかもしれない。「1年間で強力な陸軍を作ることができる」「20年単位の大規模な艦艇建造計画を推進する」などのあるウクライナ大統領は豪語は「手段」の可用性を無視した口頭禅にすぎなかった。

主要武器体系を「余剰装備」という名目で外国に売り、軍隊の規模縮小に集中するのは「方法」にならない。こうした戦略的思考の不在がウクライナ軍の崩壊を加速化したと考える。

3つ目、「有形戦力」も重要だが、これと連係した「無形戦力」がさらに重要だ。通常、この2つの別々に考えたり「無形戦力」を「精神戦力」に縮小する傾向がある。しかし戦闘現場で発揮される現実的な無形戦力は、自分たちは敵よりも優秀な武器体系(有形戦力)を保有するという自信から出発する。

そして「無形戦力」を構成する要素のうち「精神戦力」よりも重要なのが「運用能力」だ。これは長期間の体系的教育と実戦的訓練を通してのみ体得できる。どの同盟国もこれを支援することはできないため自ら備えるしかない。国防革新を推進する指導者が「無形戦力」に大きな関心を持たなければならない理由だ。

国防革新が時代の使命として近づいている。ウクライナ軍の「失われた30年」が韓国の国防革新に「反面教師」になることを望む。

バン・ジョングァン/韓国国防研究院客員研究員/予備役陸軍少将


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