ブリンケン長官の発言も中国に有利な内容だけ公開した。中国外交部によるとブリンケン長官は「バイデン大統領は何回も米国は新冷戦を追求せず、中国の体制変化を追求せず、台湾独立に反対し、中国との衝突を望まないと明らかにした」と伝えた。

◇「ロシアの侵攻」は省いたＣＣＴＶ報道

中国国営メディアはロシアに同調する基調でウクライナ情勢を報道した。中国中央テレビ（ＣＣＴＶ）はこの日、「相手方の領土で軍事基礎施設と軍事基地使用を許諾し、これまでロシアとウクライナ国境で明確な衝突は発生しなかった」とプーチン大統領の演説文の基調でウクライナ情勢を伝えた。ＣＣＴＶはウクライナのニュースを中国版ツイッターのウェイボーに「＃ロシア、ウクライナ東部２カ所の侵略を防ぐだろう」というハッシュタグを付けて投稿した。まるでロシアがウクライナに侵攻していないかのような趣旨のメッセージだ。


この日緊急招集された国連安保理会議で張軍駐国連中国大使の発言は王外相と似ていた。彼は「ウクライナ情勢がこれまで展開した状況は一連の複雑な要素が同時に作用した結果。各国は国連憲章の宗旨と原則により国際紛争を平和に解決することを主張する」と話したとＣＣＴＶは報道した。ウクライナ分離に対する賛否の立場表明は留保した。

◇胡錫進「クリミアは指、東部は腕」

一方、ロシア語専攻である胡錫進前環球時報編集長は２０１４年のクリミア併合が親指ならば、東部地域は片腕に相当すると例えた。胡氏はこの日午前、自身のウェイボーに「プーチン大統領が北京五輪閉幕１日ぶりに欧州で牌をかき混ぜる序幕を開いた。これは２０１４年のロシアのクリミア『回収』の衝撃よりはるかに大きい」と診断した。彼は「ウクライナ東部は産業発達地域であり人口７００万人に達する地域。クリミアが核心の親指を折ったものならば、ウクライナ東部の喪失は片方の腕をもぎ取るもの」と例えた。

代わりに全面戦争に拡大する可能性は小さいと予想する。彼は「小さな衝突はあるだろうが全面戦争勃発の可能性は依然として高くない。バイデン大統領がすでに米国は参戦しないことを明確にしているため、欧州でだれがロシアと戦うだろうか。結局妥協しなければならないだろう。核心はどの位置でどんな形で妥協するか、またどれだけ待たねばならないか」としてプーチン大統領の勝利を予想した。


手放しでプーチン側に立てない…ウクライナ「中立」を言うだけの中国の内部事情（１）