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150倍に急騰…悲鳴が上がる「半導体チップ」供給難=韓国(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

起亜「スポーテージ」ハイブリッド」。購入契約から車両引き渡しまで1年2カ月ほどかかる。[写真 起亜]

◇待機期間1年、「マイナスオプション」も登場

半導体需給が円滑でないため消費者の不便は加重されている。新車を契約しても車が引き渡されるまで1年前後待たなければならないケースが頻繁にあるのだ。最近事業を始めたシンさん(50)は昨年11月に新型「カーニバル」(9人乗り)を契約したが、今年の年末に引き渡されるという販売社員の話を聞いて購入をあきらめた。シンさんは「地方と行き来しなければならずすぐに車が必要で結局長期レンタルすることにした」と話した。

現代自動車・起亜によると人気車種は出庫待ち期間が1年を超える。「スポーテージ」「ソレント・ハイブリッド(HEV)」はいま契約しても1年2カ月後に引き渡される。電気自動車「EV6」「アイオニック5」とジェネシス「GV60」も1年ほどかかる。


ついに昨年下半期からは新車を買う時に「マイナスオプション」も登場した。半導体が使われる一部オプションを省けば出庫時期を繰り上げられるためだ。現代自動車関係者は「後方駐車衝突防止や遠隔駐車補助機能を省けば車体価格を割り引き、数カ月早く受け取れる」とした。GM、ベンツ、BMWなど輸入車は最初から一部オプションを省いて販売している。

韓国GM関係者は「半導体不足は北米や欧州も全く同じのため、海外では走行・安全など核心機能と関連した半導体在庫管理に集中し、シートヒーターや駐車補助のような便宜仕様は1~2個除いて車を生産している」と伝えた。このため輸入車購入者の間では「新型で価格は上がったが、機能は2021年型より劣る」という不満も出ている。

◇中古車価格も新車と匹敵

こうした状況のため中古車も貴重な存在になった。新車を購入しても出庫まで長くかかるのに機能は前年モデルに満たないケースがあり中古車需要が増加している。

直営中古車プラットホームのKカーによると、ハイブリッド・電気自動車を中心に中古車相場も毎月上がっている。テスラの「モデルY」はこの日の相場が7800万ウォン台で先月より30%ほど上がった。新車価格の7989万ウォンとほぼ変わらない。同社関係者は「新車待機期間が長くなると一部中古車相場が新車価格を上回ったりもする」と伝えた。「アバンテ・ハイブリッド」も中古車の平均相場が2484万ウォンなのに対し、今年の新車価格は2199万~2814万ウォンだ。

車載用半導体の供給難が本格化したのは2020年末からだ。新型コロナウイルスの余波から徐々に抜け出し自動車販売増加により半導体需要が急増したが、半導体メーカーはこの数年間にスマートフォンや家電用製品生産に注力しており車載用半導体の需要急増に対応できない状況だ。

◇「協力企業への金融支援案出さなければ」

大徳(テドク)大学自動車学科のイ・ホグン教授は「車載用半導体設備の増設に乗り出しているがすぐに工場が稼動できるものではなく供給支障が長引いている。ここに電気自動車時代への転換が進み供給難をあおっている側面もある」と話した。

専門家らは中堅・中小協力企業の資金難が深刻化しているだけにこれに対する対策が必要だと指摘する。イ・ハング研究委員は「さらに電気自動車・エコカーへの転換が加速化すれば既存の内燃機関中心の部品サプライチェーンが淘汰されかねないだけに政府が細心な支援案を出さなければならない」と注文した。


150倍に急騰…悲鳴が上がる「半導体チップ」供給難=韓国(1)

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