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「1回の充電で528キロ走行」と強調したが…テスラが隠した事実

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

消費者主権市民会議によると、テスラは昨年、環境部にモデルXの走行距離認証を申請しなかったという。写真はテスラの準中型SUVモデルX [写真=テスラ]

韓国の公正取引委員会(公取委)が電気自動車(EV)大手テスラを制裁する内容の審査報告書を発送したことを受け、テスラの実際の走行距離に関心が集まっている。テスラ中型セダン「モデル3」の一部の仕様は、低温でバッテリーが最大39.5%も早く放電することが明らかになった。それだけ走行距離も短くなる。

公取委の制裁の発端となったのは、昨年4月に消費者主権市民会議が調査した電気自動車低温走行距離。当時、消費者主権市民会議は国産・輸入自動車企業が独自のテストを経て環境部に提出した1回の充電での走行距離を点検した。

電気バッテリーを利用して走る電気自動車は、気温が下がればバッテリーが放電して効率が落ちる。このため環境部は電気自動車がマイナス7度で最高何キロ走行するかを提出するようを要求している。


BMW、ゼネラルモーターズ(GM)などが韓国国内で販売する電気自動車も低温では走行距離が短くなるのは同じだ。中でもテスラ「モデル3」は低温で走行距離の減少率が最も大きかった(-38.8~39.5%)。

常温で352.1キロを走行すると申告したモデル3スタンダード仕様の場合、低温では212.9キロで放電した。モデル3の別の仕様(モデル3パフォーマンス)も常温では414.8キロ走行したが、低温では250.8キロにすぎなかった。

◆「モデル3、マイナス15度でバッテリー効率が半減」

問題は、テスラがこのように低温で走行効率が著しく落ちるという事実を消費者に告知しなかった点だ。テスラはホームページで主要車種を紹介しながら「1回の充電で528キロ以上走行可能」と表示している。

消費者主権市民会議のパク・スンジャン消費者監視チーム長は「マイナス7度でバッテリー効率が39.5%減少する場合、マイナス15度程度ではバッテリー効率が半分ほどに落ちるということ」とし「常温と低温のバッテリー効率に顕著な差があるという事実を認知しながらも、消費者にこれを隠して電気自動車を販売したため、表示広告法3条を違反したということ」と説明した。

一方、低温でも相対的に走行距離が大幅に減少しない電気自動車もあった。起亜の小型SUVニロEVは常温走行距離(385キロ)に対する低温走行距離(348.5キロ)減少率(-9.5%)が最も小さく、現代車の小型SUVコナの一部の仕様(基本型HP)も低温に強かった(-9.8%)。

テスラは昨年、韓国市場で1万7828台の電気自動車を販売した。韓国自動車研究院によると、今回問題になったモデル3の販売台数は8898台と、昨年国内で5番目によく売れた電気自動車だった。

パク・チーム長は「テスラの準大型SUV(モデルX)の場合、環境部の認証も申請せず、国内販売中のすべての電気自動車のうちモデルXだけが低温での走行距離減少を把握できなかった」とし「電気自動車製造・販売会社は公正な取引秩序のために、電気自動車の走行距離を常温と低温に分けて説明書やホームページに公示する必要がある」と指摘した。



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