2011年にシリア内戦が勃発して以来、国連安保理次元の軍事行動と積極的介入が今まで不発になったのも、ロシアの相次ぐ拒否権行使のためだった。ロシアは2018年12月、シリアに対する人道主義支援を延長する決議案に拒否権を行使したほか、同年4月にはシリア政府軍の仕業と疑われる化学武器攻撃の真相を把握するための独立的な調査機構を構成しようと求める決議案も拒否した。
当時ロシアが拒否権を使ったのは、真相調査を経てシリア政府軍が化学武器を使ったという情況が明るみになることを懸念したためとする分析が多かった。ニッキー・ヘイリー当時米国国連大使も「ロシアが提出した決議案はシリアのアサド政権を保護しようとする目的が多くを占める」とし、ロシアの拒否権乱用を批判した。その他にもシリア政府軍を支援するロシアはシリア内戦と関連した決議案だけで計15回の拒否権を使った。
今の安保理は機能しているといえるのか…「北朝鮮に白紙小切手」無敵の拒否権(1)
当時ロシアが拒否権を使ったのは、真相調査を経てシリア政府軍が化学武器を使ったという情況が明るみになることを懸念したためとする分析が多かった。ニッキー・ヘイリー当時米国国連大使も「ロシアが提出した決議案はシリアのアサド政権を保護しようとする目的が多くを占める」とし、ロシアの拒否権乱用を批判した。その他にもシリア政府軍を支援するロシアはシリア内戦と関連した決議案だけで計15回の拒否権を使った。
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