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「韓国政府、外交的役割はなかった」…イラン抑留の船社、政府相手取り訴訟

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2021年4月9日、イランに抑留されていた韓国ケミ号が解放された。[写真 外交部]

昨年1月、ホルムズ海峡でイラン軍に拿捕されて95日ぶりに解放された「韓国ケミ号」の船社側が韓国政府を相手取って26億ウォン(約2億5000万円)の損害賠償訴訟を起こしたことが一歩遅れて分かった。その間、政府の積極的な交渉のおかげで船舶が解放されたと伝えられたが、実は政府の努力はなく、船社側が巨額の賠償金を払って解放されたため、政府がその損害を賠償してほしいという主張だ。

27日、中央日報の取材によると、韓国ケミ号の船社である「DMシッピング」は昨年9月政府を相手取ってソウル中央地裁に26億ウォン規模の損害賠償請求を提起した。

DMシッピングは訴状を通じて「韓国ケミ号が拿捕された当時、イラン政府の強要により船舶の海洋汚染事実を認める合意書に署名して巨額の賠償金を払った後に解放された。この過程で韓国政府関係者は同席しただけで、義務を果たせなかった」という旨の主張をしたという。


外交部は直ちに反論した。DMシッピングの主張は事実と違うということだ。外交部関係者は「イランによる韓国ケミ号抑留事件で政府はわが国民の安全と保護に最優先順位をつけ、韓国ケミ号側との緊密な疎通はもちろん、イランとの交渉およびその他関係国との協議などを通して事案の解決のために最善の努力を注いだ」と明らかにした。

同時に「現在、関連訴訟が進められていることを考えて訴訟過程で詳細に争っていく予定」とした。

これに先立って、韓国ケミ号は昨年1月4日ホルムズ海峡のオマーン近くでイラン革命守備隊に拿捕されてイラン南部バンダルアバス港に抑留された。船舶には船長など韓国人5人と外国人15人が搭乗していた。

イラン政府は「韓国ケミ号がわが国の海域で大規模の海洋汚染を起こした」という理由をつけた。しかし、実際には米国のイラン制裁で韓国銀行に預置された原油輸出代金70億ドル(約8000億円)が凍結されるなどの事情で報復したのではないかとの観測が提起された。

当時、政府は崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官などが「在外国民の安全に問題が発生した時は外交部が最も責任を負わなければならない」としてイランに行き、その後船員19人は抑留後1カ月が過ぎた昨年2月初め釈放された。船舶と船長は95日後である昨年4月初め解放された。

イラン政府は当時「調査結果、船舶と船長が過去該当地域内で違反したことがないため、司法府が釈放を決めた」と説明した。

昨年4月9日、外交部は記者会見を通じて釈放の背景に▼緊密な外交疎通▼イラン凍結資金問題の解決に向けた努力▼両国関係の増進に対する意見合致--などを前面に出した。外交部の努力のおかげだという点を強調したわけだ。



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