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韓国外交部長官「慰安婦被害者の拒否で基金支援できなかった」…公式な協議すらなかった(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ただ韓国政府は慰安婦合意により日本が拠出した10億円を返還することはなかった。これを返還した瞬間に慰安婦合意を正式に破棄する結果となり、韓日関係は回復できない状況に至るだろうという現実的判断のためだった。

その一方で慰安婦合意を事実上無力化するために出てきたのが男女平等基金だった。日本が出した10億円のうち残金はそれ以上追加で執行せずそのままにし、政府予算で10億円相当の別途の基金を設けたのだ。

これは日本に10億円を返さないながらも、日本が慰安婦合意により出した資金で被害者を支援した事実自体を希釈しようとする一種の便法という指摘が当時外交界では出ていた。日本が出した資金を返還するのではないが、日本の予算の代わりに事実上韓国政府の予算で被害者を支援する方式に置き換えようという発想だったためだ。日本政府の財政で被害者を支援し事実上賠償の性格を帯びさせる慰安婦合意の核心要素を無力化した格好だ。


こうした論理ならば日本が出した10億円の代わりに韓国政府が新たに編成した男女平等基金で代わりに慰安婦被害者を支援しなければならなかったが、成果はない状態だ。

◇「基金支援、慰安婦被害者が拒否」

鄭長官は先月の内信記者懇談会で男女平等基金を活用できない理由として慰安婦被害者の拒否の意志を挙げた。「被害者が基金で支援されることを望まず、『まず日本の真の謝罪から受けるべき』という要求をしてきた」としながらだ。

だが慰安婦被害者と慰安婦被害者支援団体は「初めて聞いた話」という反応を見せた。慰安婦被害者は日本政府の拠出金10億円で補償金名目の資金を受け取ることを拒否しているもので、韓国政府が作った男女平等基金を活用した支援案を拒否したことはないという話だった。

ある慰安婦被害者支援団体関係者は「外交部では男女平等基金がどんなお金なのか、このお金を活用した支援案には何があるのかなどに対し説明したことがない。生存している被害者の大部分が健康上の問題で意思疎通が難しい状況なのに、いったいだれから『支援を望まない』という話を聞いたのかわからない」と話した。

◇「希望拷問やめて実質的支援しなければ」

また別の支援団体では「男女平等基金を活用して慰安婦被害者を賛える活動をしたり支援案が設けられるならば拒否する理由は全くない。むしろどうかそうした努力をもっとしてほしいと要請したい」と話した。

趙議員は「25人の被害者が亡くなる間に文在寅政権は2015年の慰安婦合意批判からただ一歩も踏み出していない。さらに多くの希望拷問をやめ、いまからでも生存している被害者にしっかりとした慰労と実質的支援がなされるよう政府ができるあらゆる努力を尽くすべき」と指摘した。


韓国外交部長官「慰安婦被害者の拒否で基金支援できなかった」…公式な協議すらなかった(1)

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