「総合国力『世界５位』（Ｇ５）を目指して国民所得５万ドル（約５８０万円）に向かって進んでいきたい」

共に民主党大統領候補の李在明（イ・ジェミョン）氏が４日、掲げた「執権目標」だ。

李候補はこの日、京畿道光明（キョンギド・クァンミョン）の起亜車所下里（ソハリ）工場で新年記者会見を行って「国民統合と実用主義を基に有能な人材、良い政策ならば陣営と理念を区別しない」として「国も豊かになり、国民も豊かになる『国民大跳躍の時代』を開きたい」と述べた。


李候補は自身を「危機に強い候補」と前面に出した。現状況を「４大危機」（新型コロナ、低成長・両極化、気候危機、米中競争）とし、「いつにもまして豊富な経験と検証された実力を備えたリーダーが必要だ」と主張した。また「危機に強い有能な経済大統領、民生大統領になりたい」として「新たに生まれ変わる民主党と１７２席（民主党１６９席＋開かれた民主党３席）の議席数で安定した国政運営を後押ししたい」と話した。李氏は、演説中に「危機」という言葉を３０回も使った。

李候補が新年記者会見場所を起亜車所下里工場にしたのも「危機克服」を強調するためだ。ここは１９９７年破産処理されて通貨危機を深化させた起亜車の旧母体である起亜グループを象徴する場所だ。２００１年国際通貨基金（ＩＭＦ）管理体制の早期終息を宣言する直前に金大中（キム・デジュン）元大統領が所下里工場を直接訪ねて克服のメッセージを出したこともある。民主党選対委要人は「金元大統領を見習って難局を解決するという意味で李候補が場所を選んだ」と伝えた。

李候補は２９日から始まる旧正月連休が大統領選挙民心の最大分岐点になると見て、公約の発表にも速度を上げている。この日、会見で「住宅供給に関連して大規模な宅地供給方式の内容を旧正月連休前に発表することになりそうだ」とし、「再建築・再開発のような都市整備事業で容積率、階数規制を緩和するのが必要だ」と話した。▼地上電車の地下化▼グリーンベルトの解除－－などを通した首都圏宅地の確保も検討対象だ。

李候補は住居価格問題に対しては「住宅価格が落ちる危険を備えなければならない状態になっているのは明らかだ。ただし『軟着陸』（急落）しないようにするのが重要だ」として「もし住宅価格が予想外に急落すれば、その時は公共住宅の確保機会にすれば良いだろう」と話した。

補正予算案の早期編成に対して李候補は「旧正月連休前に（編成が）当然可能だと見ている」と話した。また、補正予算に含まれる「全国民災難支援金支給金額」に対しては「少なくとも１人当たり１００万ウォン（約９万７０００円）程度は合わせるべきだ」とし、「（総額基準）２５兆ウォンないしは３０兆ウォン程度が実現可能な目標」と話した。

李候補は「陣営結集」にも速度を上げている。李候補は李洛淵（イ・ナギョン）前代表とともに５日光州（クァンジュ）の金大中コンベンションセンターで開かれる民主党選対委の国家ビジョン・国民統合委員会行事に参加する。民主党選対委要人は「『明・洛連帯』を強固にして現在６０％台である李候補の湖南（ホナム）支持率をさらに引き上げる計画」と話した。

これに先立って、李候補は４日午後にはソウル汝矣島（ヨイド）民主党本部事務所で開かれた自身の後援会発足式に参加して後援会長であり選挙戦競争者だった丁世均（チョン・セギュン）前首相に向かって「私が本来『丁世均系』の最後のキッズ系譜員」としながら親近感を見せた。

陣営結集の結果で民主党選対委規模は日増しに大きくなっている。民主党選対委は４日「未来市民広場委員会」「未来経済委員会」「４０５０特別委員会」などを相次ぎ発足させた。選対委内委員会は５５個（４日基準）に達する。

民主党選対委要人は「一般の民心結集以降には中道票の攻略のために『カスタマイズ型公約』を発表するだろう」とし、「１月末まで安定した４０％台支持率に引き上げるだろう」と話した。