先月南アフリカでオミクロン株が初めて報告された後、米国で最初の感染者が出たのが今月1日だ。感染力が強いということ以外にわかることがなく恐怖感だけ大きくなった当時、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のファウチ所長はオミクロン株の正体を把握するためには2~3週間が必要だと話した。疫学・臨床的特性があらわれる実験室データを得るまでそれだけの時間が必要という話だった。
それから2~3週間が過ぎた。デルタ株より感染力ははるかに高く、致死率は低いという点がおぼろげに表れたが、完全に明らかにはなっていない状態だ。現在まで米保健当局と専門家がメディアを通じてオミクロン株について明らかにした内容を整理した。
(1)どれだけ速いのか
ウイルスが一定時間にどれだけ速く広がるかを見る方法が実効再生産数だ。24日のウォール・ストリート・ジャーナルによると、オミクロン株の実効再生産数はデルタ株の3~5倍になることが明らかになった。デルタ株だけでも既存の新型コロナウイルスより1.5~2倍速く広がることがわかった。調査地域の人口密集水準、マスク着用習慣など社会的要因によって異なるが、この程度の数値で見るとオミクロン株はこれまでと違う次元のウイルスだというのがフレッドハッチンソンがん研究センターのジョシュ・シーファー博士の話だ。
感染症の感染力を測定する最も一般的な方法は基本再生産数だ。病気にかかった1人が平均的に何人に感染させるのかを示す数値だが、まだオミクロン株の基本再生産数は出ていない。既存のコロナウイルスの場合2~3程度、デルタ株は6程度だった。米ジョージ・ワシントン大学医学部のジョナサン・ライナー教授ら感染症専門家は「オミクロン株ははしかに匹敵する感染力」と把握している。はしかの基本再生数は15なので感染した1人が15人に病気を感染させられる感染力だ。
(2)本当にあまり深刻でないのか
ファウチ所長は今月初めにまだ全体像が出ていないという前提で「オミクロン株の深刻性はデルタ株よりは少ないとみられる」と話した。実際に22日に南アフリカ国立感染症研究所(NICD)が10~11月に発生した新型コロナウイルス感染者を分析した結果、オミクロン株感染者の入院率は他の変異株より80%ほど低いことがわかった。オミクロン株で入院した人の病状が重症に進む確率も4~11月にデルタ株で入院した人より約70%低かった。
だがアフリカ疾病管理予防センターは「これは南アフリカだけの特殊な状況の可能性もあるため、大陸全体や全世界で適用するには慎重だ」という立場だ(24日付ワシントンポスト)。南アフリカは中位年齢が28歳と非常に若い上に、すでに国民の70%が新型コロナウイルスに感染し抗体を保有しているという点を考慮すべきということだ。
(3)ワクチン効果あるか
23日に科学学術誌のネイチャーに既存のワクチンや抗体治療剤ではオミクロン株を防ぎにくいという内容のコロンビア大学研究陣の論文が掲載された。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン4種を対象に調べた結果、オミクロン株を中和する抗体効能が低かったということだ。これに先立ち南アフリカで実施した研究でもファイザー製ワクチンの接種を2回まで終えた場合、オミクロン株を防ぐ効果は33%にとどまった。
それでもワクチン接種が入院など重症に進む確率を抑えられるという研究結果も相当数出ている。このため防疫当局と医療専門家らはブースター接種を勧めている。カリフォルニア大学バークレー校のアーサー・レインゴールド教授は「今後30年以内にどのような形態であれ新型コロナウイルスに1回ぐらいかかることになれば、その時はワクチンを打ったことに感謝することになるだろう」と話した。
(4)どのように対応するか
ブレイクスルー感染の可能性が大きくなりウォール・ストリート・ジャーナルは結局マスクをしっかり使うことが重要になったと伝えた。新型コロナウイルス感染拡大初期と同じように、布マスクの代わりにN95やKN95、KF94のような高性能のマスクを使い、鼻と口をしっかり防ぐべきと強調した。
年末に屋内での会合に参加する時は新型コロナウイルス自己診断キットを活用するよう助言した。前日あるいは数時間前にするのではなく、会合直前にするのが重要だという。自己診断キットでは15分以内に検査結果がわかる。
専門家らは換気の重要性も繰り返し強調した。カリフォルニア大学デービス校のリチャード・コルシ教授は「1時間に10分ずつ窓を開けるだけでも(オミクロン株を防ぐのに)効果的」と話した。野外活動の場合、マスクをつけていない人々がとても密集しているのでなければ一般的に依然として安全だとみた。
それから2~3週間が過ぎた。デルタ株より感染力ははるかに高く、致死率は低いという点がおぼろげに表れたが、完全に明らかにはなっていない状態だ。現在まで米保健当局と専門家がメディアを通じてオミクロン株について明らかにした内容を整理した。
(1)どれだけ速いのか
ウイルスが一定時間にどれだけ速く広がるかを見る方法が実効再生産数だ。24日のウォール・ストリート・ジャーナルによると、オミクロン株の実効再生産数はデルタ株の3~5倍になることが明らかになった。デルタ株だけでも既存の新型コロナウイルスより1.5~2倍速く広がることがわかった。調査地域の人口密集水準、マスク着用習慣など社会的要因によって異なるが、この程度の数値で見るとオミクロン株はこれまでと違う次元のウイルスだというのがフレッドハッチンソンがん研究センターのジョシュ・シーファー博士の話だ。
感染症の感染力を測定する最も一般的な方法は基本再生産数だ。病気にかかった1人が平均的に何人に感染させるのかを示す数値だが、まだオミクロン株の基本再生産数は出ていない。既存のコロナウイルスの場合2~3程度、デルタ株は6程度だった。米ジョージ・ワシントン大学医学部のジョナサン・ライナー教授ら感染症専門家は「オミクロン株ははしかに匹敵する感染力」と把握している。はしかの基本再生数は15なので感染した1人が15人に病気を感染させられる感染力だ。
(2)本当にあまり深刻でないのか
ファウチ所長は今月初めにまだ全体像が出ていないという前提で「オミクロン株の深刻性はデルタ株よりは少ないとみられる」と話した。実際に22日に南アフリカ国立感染症研究所(NICD)が10~11月に発生した新型コロナウイルス感染者を分析した結果、オミクロン株感染者の入院率は他の変異株より80%ほど低いことがわかった。オミクロン株で入院した人の病状が重症に進む確率も4~11月にデルタ株で入院した人より約70%低かった。
だがアフリカ疾病管理予防センターは「これは南アフリカだけの特殊な状況の可能性もあるため、大陸全体や全世界で適用するには慎重だ」という立場だ(24日付ワシントンポスト)。南アフリカは中位年齢が28歳と非常に若い上に、すでに国民の70%が新型コロナウイルスに感染し抗体を保有しているという点を考慮すべきということだ。
(3)ワクチン効果あるか
23日に科学学術誌のネイチャーに既存のワクチンや抗体治療剤ではオミクロン株を防ぎにくいという内容のコロンビア大学研究陣の論文が掲載された。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチン4種を対象に調べた結果、オミクロン株を中和する抗体効能が低かったということだ。これに先立ち南アフリカで実施した研究でもファイザー製ワクチンの接種を2回まで終えた場合、オミクロン株を防ぐ効果は33%にとどまった。
それでもワクチン接種が入院など重症に進む確率を抑えられるという研究結果も相当数出ている。このため防疫当局と医療専門家らはブースター接種を勧めている。カリフォルニア大学バークレー校のアーサー・レインゴールド教授は「今後30年以内にどのような形態であれ新型コロナウイルスに1回ぐらいかかることになれば、その時はワクチンを打ったことに感謝することになるだろう」と話した。
(4)どのように対応するか
ブレイクスルー感染の可能性が大きくなりウォール・ストリート・ジャーナルは結局マスクをしっかり使うことが重要になったと伝えた。新型コロナウイルス感染拡大初期と同じように、布マスクの代わりにN95やKN95、KF94のような高性能のマスクを使い、鼻と口をしっかり防ぐべきと強調した。
年末に屋内での会合に参加する時は新型コロナウイルス自己診断キットを活用するよう助言した。前日あるいは数時間前にするのではなく、会合直前にするのが重要だという。自己診断キットでは15分以内に検査結果がわかる。
専門家らは換気の重要性も繰り返し強調した。カリフォルニア大学デービス校のリチャード・コルシ教授は「1時間に10分ずつ窓を開けるだけでも(オミクロン株を防ぐのに)効果的」と話した。野外活動の場合、マスクをつけていない人々がとても密集しているのでなければ一般的に依然として安全だとみた。
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