人民銀行の預金準備率引き下げは7月に続き5カ月ぶりだ。原材料価格急騰とオミクロン株拡散にともなう景気萎縮が現実化したためだ。ここに米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレの懸念からテーパリングを早期終了する可能性が大きくなっている上に、中国の不動産企業恒大グループの債務不履行の可能性が事実上カウントダウンに入っており、景気安定に向け先制的対応に出たとみられる。
これに先立ち3日に李克強首相は国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事とのオンライン会談で「適切な時期に預金準備率を引き下げる」と明らかにし引き下げを示唆していた。