韓国光復会の金元雄(キム・ウォヌン)会長
法曹界によると、ソウル中央地検刑事6部は9月、死者名誉毀損容疑で告訴された金元雄会長を証拠不十分で不起訴処分とした。
金会長は昨年8月15日の第75周年光復節慶祝式で「光復会が安益泰の親日・親ナチ関連資料をドイツ政府から入手した。その中には安益泰がベルリンで満州国建国10周年祝賀演奏会を指揮する映像がある」と主張した。
その後、金会長は放送出演と国会記者会見で「安益泰先生が音楽で親日・親ナチ活動をし、日本のベルリン諜報を担当した」「ブルガリア民謡を盗用して愛国歌を作曲した」「『コリア幻想曲』は『満州国』などの自己盗用」と主張した。
これに対し安益泰先生の甥アン・ギョンヨン(米国名デビッド・アン)氏は昨年11月、金会長を告訴した。
ソウル中部警察署は4月、事件を証拠不十分として送検しないことを決めると、アン氏側はこれを不服とし、送検を求めて異議申請書を提出した。しかし事件を5カ月間ほど検討した検察も9月16日に警察と同じ判断を下した。
検察は不起訴処分の根拠として▼安益泰先生が満州国建国10周年記念音楽会で本人が作曲した「満州国」を指揮した点▼「満州国」の合唱の部分は在ベルリン満州国公使館参事官だった江原綱一が作詞し、安益泰先生が彼の私邸で2年半共に過ごした点▼米陸軍の文書によると江原綱一が日本情報機関のドイツ総責という主張がある点--を挙げた。
また▼愛国歌がブルガリア民謡「ああドブリチの地」と旋律の展開が似ていて出現音の一致度が58-72%にのぼる点▼学界でも「コリア幻想曲」が「満州国」「極東」の自己盗用という主張がある点▼十数年間の安益泰先生の親日行跡をめぐる論争があった点--を挙げ、金会長の主張は虚偽と認識して発言したものではないと判断した。
アン氏側は検察の不起訴処分を不服とし、先月22日にソウル高裁に抗告した。
抗告状によると、アン氏側は問題の「満州国建国10周年記念音楽会」の映像は金会長の主張のように「ドイツ政府から入手」したものではなく、単にベルリン連邦文書保管所から収集したものにすぎないと主張した。また、安益泰先生が日本の諜報員だったという物証は残っておらず、米陸軍の文書も存在の有無が不明だと反論した。
愛国歌がブルガリア民謡を盗用したという主張についても、安益泰先生は愛国歌を完成した1935年の前に欧州地域を訪問したことがなく、過去に似た論議があった当時もコン・ソクチュン延世大作曲科教授と文化公報部(文化体育観光部の前身)が盗用でないと一蹴したと強調した。
特に出現音一致度比較は各音がどのような順序と拍子で配列されているかを考慮せず、単にどの高さの音が使われたかだけを比較したものだと反論した。
アン氏側は「検察は警察と同じく金会長側が提出した資料の信憑性を検討しないまま不起訴処分とした」とし、ソウル高検に再起捜査命令を出してほしいと要求した。
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