国連総会傘下の第3委員会は17日(現地時間)、北朝鮮の人権状況を批判し、改善を促す内容の北朝鮮人権決議案を採択した。第3委員会は人権問題を担当する委員会で、この日、ニューヨーク国連本部で会議を開き、コンセンサス(満場一致)により別途表決なしに決議案を通過させた。この日採択された北朝鮮人権決議案は来月中旬、国連総会本会議に案件として想定される予定だ。
北朝鮮人権決議案は今年で17年連続で採択された。欧州連合(EU)は毎年決議案提出を主導したが、今年は先月末、スロベニアが第3委員会に決議案草案を提出した。当時、決議案草案には日本・フランス・ドイツなど35カ国が決議案の趣旨に同意して共同提案国として参加し、その後米国など25カ国が追加で共同提案国に参加し、合計60カ国が名を連ねた。
◆韓国、3年連続で共同提案国に不参加
韓国は2019年以降、3年連続で決議案共同提案国に参加しなかった。決議案の採択に同意したことで、北朝鮮の人権状況に対する懸念を示したというのが外交部の立場だ。
しかし、共同提案国に参加しないこと自体が北朝鮮の人権状況から目を背けた決定という批判が提起されている。特に韓国は「韓半島(朝鮮半島)平和定着のための努力及び南北関係の特殊性」を掲げ、これまで決議案共同提案国に名を連ねなかった。これは人類の普遍的価値である人権を、南北関係という特定の政治・外交的事案と関連付けて扱っているという批判につながる。
決議案には▼政治犯収容所を活用した恣意的拘禁と拷問・性暴力▼北朝鮮に送還された脱北民に対する処刑▼思想・良心・宗教・表現の自由統制など北朝鮮の広範な人権侵害実態を告発する内容が盛り込まれた。また、「北朝鮮の人権侵害に最も責任のある者」を明示し、追加制裁を考慮するようにも言及したが、これは金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長に対するメッセージと解釈される。
◆「北朝鮮、ワクチン支援を受け住民に接種・配布を」
今年の決議案には新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)対応のためのワクチン支援に北朝鮮が協力的になるべきだという勧告が初めて盛り込まれた。北朝鮮がワクチン共同購入・配分のための国際プロジェクト・コバックス(COVAX)ファシリティなどと協力してワクチン支援を受け、これを適時に住民に接種・配布しようという趣旨だ。
これに先立ち、北朝鮮は昨年1月、「非常防疫」宣言後、中朝接境地域を通じた外国人入国を全面遮断した。また、外国公館および国際機関の職員をすべて本国に帰らせ、これにより平壌に常駐していた世界保健機関(WHO)の職員もすべて北朝鮮を離れている状態だ。
北朝鮮はコバックス・ファシリティのワクチン支援も一方的に拒否している。コバックスは今年5月、アストラジェネカ(AZ)ワクチン170万回余りを北朝鮮に割り当てたが、北朝鮮が受領を拒否し、ワクチン接種が行われていない。
国連総会レベルの決議案では初めて、韓国戦争(朝鮮戦争)当時、北朝鮮側に捕虜としてれ連行された人々とその子孫に対する人権侵害問題も言及された。2014年に作成された「国連人権報告書」によると、韓国戦争以降、少なくとも5万人の国軍捕虜が送還されずに北朝鮮に残った。その一部が脱北して韓国に戻ってきたが、韓国政府はほとんどの国軍捕虜を戦死者として処理するなど、正確な実態把握すらなされていない。
北朝鮮側は決議案通過に即座に反発した。金星(キム・ソン)国連駐在北朝鮮大使は「決議案に列挙された人権侵害は我が国に存在しない」とし、決議案中の人権侵害の内容を「対北朝鮮敵対視政策の結果物」と規定した。また、「社会生活全般に完全に具現化され、人民の権益を最優先している」とし「(北朝鮮人権決議案は)人権保護及び増進とは無関係な政治的策略」と批判した。
北朝鮮人権決議案は今年で17年連続で採択された。欧州連合(EU)は毎年決議案提出を主導したが、今年は先月末、スロベニアが第3委員会に決議案草案を提出した。当時、決議案草案には日本・フランス・ドイツなど35カ国が決議案の趣旨に同意して共同提案国として参加し、その後米国など25カ国が追加で共同提案国に参加し、合計60カ国が名を連ねた。
◆韓国、3年連続で共同提案国に不参加
韓国は2019年以降、3年連続で決議案共同提案国に参加しなかった。決議案の採択に同意したことで、北朝鮮の人権状況に対する懸念を示したというのが外交部の立場だ。
しかし、共同提案国に参加しないこと自体が北朝鮮の人権状況から目を背けた決定という批判が提起されている。特に韓国は「韓半島(朝鮮半島)平和定着のための努力及び南北関係の特殊性」を掲げ、これまで決議案共同提案国に名を連ねなかった。これは人類の普遍的価値である人権を、南北関係という特定の政治・外交的事案と関連付けて扱っているという批判につながる。
決議案には▼政治犯収容所を活用した恣意的拘禁と拷問・性暴力▼北朝鮮に送還された脱北民に対する処刑▼思想・良心・宗教・表現の自由統制など北朝鮮の広範な人権侵害実態を告発する内容が盛り込まれた。また、「北朝鮮の人権侵害に最も責任のある者」を明示し、追加制裁を考慮するようにも言及したが、これは金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長に対するメッセージと解釈される。
◆「北朝鮮、ワクチン支援を受け住民に接種・配布を」
今年の決議案には新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)対応のためのワクチン支援に北朝鮮が協力的になるべきだという勧告が初めて盛り込まれた。北朝鮮がワクチン共同購入・配分のための国際プロジェクト・コバックス(COVAX)ファシリティなどと協力してワクチン支援を受け、これを適時に住民に接種・配布しようという趣旨だ。
これに先立ち、北朝鮮は昨年1月、「非常防疫」宣言後、中朝接境地域を通じた外国人入国を全面遮断した。また、外国公館および国際機関の職員をすべて本国に帰らせ、これにより平壌に常駐していた世界保健機関(WHO)の職員もすべて北朝鮮を離れている状態だ。
北朝鮮はコバックス・ファシリティのワクチン支援も一方的に拒否している。コバックスは今年5月、アストラジェネカ(AZ)ワクチン170万回余りを北朝鮮に割り当てたが、北朝鮮が受領を拒否し、ワクチン接種が行われていない。
国連総会レベルの決議案では初めて、韓国戦争(朝鮮戦争)当時、北朝鮮側に捕虜としてれ連行された人々とその子孫に対する人権侵害問題も言及された。2014年に作成された「国連人権報告書」によると、韓国戦争以降、少なくとも5万人の国軍捕虜が送還されずに北朝鮮に残った。その一部が脱北して韓国に戻ってきたが、韓国政府はほとんどの国軍捕虜を戦死者として処理するなど、正確な実態把握すらなされていない。
北朝鮮側は決議案通過に即座に反発した。金星(キム・ソン)国連駐在北朝鮮大使は「決議案に列挙された人権侵害は我が国に存在しない」とし、決議案中の人権侵害の内容を「対北朝鮮敵対視政策の結果物」と規定した。また、「社会生活全般に完全に具現化され、人民の権益を最優先している」とし「(北朝鮮人権決議案は)人権保護及び増進とは無関係な政治的策略」と批判した。
この記事を読んで…