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127量子ビットの新たな量子コンピュータ出すIBM…韓国にも導入

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国標準科学研究院と高等科学院、ソウル大学の共同研究チームが量子情報を遠隔で伝送する実験をしている。[写真 韓国標準科学研究院]

「すべての問題を解けるかですか? そう尋ねるならば答は『いいえ』ですが、既存のコンピュータではできないことをこのコンピュータではできます。量子コンピュータがすることを一般コンピュータでするならばコンピュータの大きさが地球よりも大きくなければならないでしょう」。

米国IT企業IBMのアルビンド・クリシュナ最高経営責任者(CEO)が近く発売される自社の新しい量子コンピュータ情報処理装置(プロセッサ)についてこのように話した。IBMは米国東部時間16日午前9時に開かれる「IBMクォンタム・サミット」で、量子コンピュータの情報処理単位である「量子ビット」を127に増やしたプロセッサ「イーグル」を初めて披露する。

◇「すべての問題解けるのではないが…」


米メディアのアクシオスが14日に伝えたところによると、クリシュナCEOは新たに開発されたイーグルプロセッサは127量子ビットを処理でき、100量子ビット以上の性能で既存のコンピュータを凌駕する新しいマイルストーンに到達したと明らかにした。

量子コンピュータは半導体チップトランジスター1個に0または1の情報をひとつずつ保存する既存のコンピュータとは違い、0と1の状態が重なり合った状態の量子ビットを利用するのが特徴だ。データを同時多発的に処理でき強大な演算能力を発揮できるのが特徴だ。

◇「量子の重なり」利用、同時に複数の問題解くことが可能

「既存のコンピュータは問題を解く際に可能な場合の数をひとつずつ順にチェックして答えを探すが、量子コンピュータは複数のものを同時に見てその中から答をひとつ探す方式」というのがクリシュナCEOの説明だ。複雑な問題をさらに速く解決できるのだ。

特に遠く離れていても互いにつながったように動作する「量子もつれ」の特性を利用してハッキングが不可能な通信の実現も可能だ。こうした特徴のため量子コンピュータはスーパーコンピュータでの処理が難しいセキュリティなどの技術問題を解決するものと期待を集める。

IBMは現在65量子ビットの量子コンピュータ「ハミングバード」を運用している。彼らは今年127量子ビットのイーグルに続き、来年は433量子ビットの「オスプレイ」、2024年に1121量子ビットの「コンドル」を開発すると予告している。

◇「数年で重要な位置獲得」…一部では「10年過ぎなければ」

クリシュナCEOは量子コンピュータが数年で重要な位置を占めると予想している。その上でIBMが他の企業より業績が良くなく、企業価値がアップルやフェイスブック(メタ)、グーグルなどのように高く評価されていないとして量子コンピューティングをIBMを再跳躍させる計画のひとつとして継続して推進すると付け加えた。

だが一部では量子コンピュータが核心機器としての位置を確立するまで10年以上必要とされるだろうとの主張も続いている。

◇成均館大、KAIST、延世大が「新量子コンピュータ」設置へ

一方、IBMジェイ・ガンベッタ副社長(量子コンピューター担当)は15日に韓国メディアを対象としたオンライン懇談会で、「理想的な量子コンピュータ適用環境が作られるには世界で量子コンピュータ使用者を増やし『量子生態系』を構築することが必要だ」と強調した。

また、韓国にも量子生態系を構築するために成均館(ソンギュングァン)大学、KAIST、延世(ヨンセ)大学と業務協約を結び、新たに発売されるイーグルプロセッサを搭載した量子コンピューティングシステムを設置することにしたと付け加えた。



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