--中世にはグリーンランドでも農作業をするなど今よりも温度が高かった。現在の地球温暖化は懸念するほどのものか。
「9~11世紀には英国でワインを生産するほど平均温度が今よりも高かった。
気候変化や地球温暖化に否定的な側から反論資料として利用する。ところが最近の研究によると、中世に温度が高かった地域は北欧など一部の地域に限られる。世界的な現象ではなかった。また、世界各地で文明が興った6000年前にも世界の温度が今と似ているか少し高かったと考えられる。ただし、大陸によって時期が1000~2000年ほどズレがある。したがって世界の温度が同時に上昇している現在と単純比較するのは難しい」
ハリウッド映画『デイ・アフター・トゥモロー』は極地の氷河が溶け出して海に流入し、海流の流れが変わって全体が氷河に覆われるという内容だ。1万2800年前、ヤンガードリアス(Younger Dryas)時期に実際に起きたことがモチーフになった。
--最近、北極の氷河が急激に溶け出してハリウッド映画『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)が実際のものになるのではないかと言われている。
「『デイ・アフター・トゥモロー』が公開された時点でもそういった懸念が高かった。ところがその後研究を続けてみると、ヤンガードリアス期のようなイベントが起きるには北極氷河の規模がもっと大きくなければならない。すなわち、もっと多くの淡水が合流してはじめて海流の流れにかく乱が起きて全体の温度に影響を及ぼすようになるが、現在としてはそのような寒冷化が起きる可能性が高くないと思う。
--二酸化炭素の濃度が高まったが、それほど心配しなくてもいいという主張もある。
「二酸化炭素が増加することはもう阻止できない。もちろん、太平洋の小さな島々は海に沈み、海岸都市は影響を受けるかもしれないが、気候変動のせいで人類が滅亡するとは思わない。ただし、これによってさまざまな社会的な問題が起きて、それに伴う費用も莫大なものになるだろう。そのため二酸化炭素をできるだけ減らして上昇を遅らせるように調節する必要はある。先制的に備えて大きな被害を受けないようにする作業を地道に続けていかなければならない」
「日本の弥生文化、韓半島が本流…干ばつ難民が移動して作った」(1)
「9~11世紀には英国でワインを生産するほど平均温度が今よりも高かった。
気候変化や地球温暖化に否定的な側から反論資料として利用する。ところが最近の研究によると、中世に温度が高かった地域は北欧など一部の地域に限られる。世界的な現象ではなかった。また、世界各地で文明が興った6000年前にも世界の温度が今と似ているか少し高かったと考えられる。ただし、大陸によって時期が1000~2000年ほどズレがある。したがって世界の温度が同時に上昇している現在と単純比較するのは難しい」
ハリウッド映画『デイ・アフター・トゥモロー』は極地の氷河が溶け出して海に流入し、海流の流れが変わって全体が氷河に覆われるという内容だ。1万2800年前、ヤンガードリアス(Younger Dryas)時期に実際に起きたことがモチーフになった。
--最近、北極の氷河が急激に溶け出してハリウッド映画『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)が実際のものになるのではないかと言われている。
「『デイ・アフター・トゥモロー』が公開された時点でもそういった懸念が高かった。ところがその後研究を続けてみると、ヤンガードリアス期のようなイベントが起きるには北極氷河の規模がもっと大きくなければならない。すなわち、もっと多くの淡水が合流してはじめて海流の流れにかく乱が起きて全体の温度に影響を及ぼすようになるが、現在としてはそのような寒冷化が起きる可能性が高くないと思う。
--二酸化炭素の濃度が高まったが、それほど心配しなくてもいいという主張もある。
「二酸化炭素が増加することはもう阻止できない。もちろん、太平洋の小さな島々は海に沈み、海岸都市は影響を受けるかもしれないが、気候変動のせいで人類が滅亡するとは思わない。ただし、これによってさまざまな社会的な問題が起きて、それに伴う費用も莫大なものになるだろう。そのため二酸化炭素をできるだけ減らして上昇を遅らせるように調節する必要はある。先制的に備えて大きな被害を受けないようにする作業を地道に続けていかなければならない」
「日本の弥生文化、韓半島が本流…干ばつ難民が移動して作った」(1)
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