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261議席で力得た岸田首相、韓日関係は強硬路線続きそう

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

岸田文雄首相

岸田文雄首相率いる自民党が新型コロナウイルスの感染者の減少と弱い野党を追い風に総選挙で単独過半数の261議席を確保し、韓日間の冷えこんだ気流が続く見通しだ。就任から1カ月で迎えた総選挙で自民党の保守路線に対する国民の支持を再確認したことから強硬な韓日関係へのアプローチも続く見通しだ。韓国政府の立場では任期末の韓日関係正常化への試みに悪材料が重なり続けることになる。



韓日間の最大の懸案である過去史をめぐる対立と対北朝鮮共助問題に対する岸田首相の立場は事実上前任の安倍晋三元首相と菅義偉前首相のアプローチ法を継承している。旧日本軍慰安婦と強制徴用の問題に対しては韓国側に「先に解決法を提示せよ」とし、対北朝鮮政策では北朝鮮の武力挑発を糾弾して対立点を立てる形だ。


実際に岸田首相は先月13日の参議院本会議で強制徴用問題と関連し「日本が受け入れられる解決策を早期に出すよう韓国側に強く求めたい」と明らかにした。岸田首相は就任11日ぶりに文在寅(ムン・ジェイン)大統領と電話で会談したが、過去の問題に対しては立場の違いだけ再確認するのにとどまった。

極右性向の日本維新の会が合計41議席を得て第3党になったのに対し立憲民主党が96議席、共産党が10議席と議席が減ったこともやはり日本の右傾化を加速する見通しだ。世宗(セジョン)研究所のチン・チャンス日本研究センター長は「外形的には自民党が国政運営に向けた絶対安定議席を確保したようにみられるが、国内政治的リスクは相変わらずの状況。また、岸田首相が日米関係に集中する状況で韓日関係改善は優先順位から押し出されることになるだろう」と懸念する。

韓日関係の冷えこきは終戦宣言をはじめとする韓国政府の韓半島(朝鮮半島)平和プロセス再稼働の努力にも否定的な影響を及ぼすと予想される。日本は終戦宣言に懐疑的な立場を見せている。

先月19日の韓日米の北朝鮮担当高官による協議で外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)韓半島平和交渉本部長は終戦宣言に対する支持と協力を要請した。だが日本の船越健裕外務省アジア大洋州局長は「北朝鮮が韓半島の緊張造成行為を繰り返している」と強く糾弾したという。

ある外交消息筋は「日本もやはり『外交的アプローチ』が必要という大前提には同意するが終戦宣言には同意できないというのが確固とした立場。むしろ北朝鮮の核開発とミサイル発射を糾弾し、抑止力強化に焦点を合わせたのは北朝鮮を対話のテーブルに呼び出すことが優先という韓国とは相当な間隙がみられる」と話した。

こうした雰囲気の中で文大統領と岸田首相とも1~2日に英グラスゴーで開かれる第26回気候変動枠組条約締約国会議(COP26)に参加するが、韓日首脳間の対面会談が行われる可能性は大きくなさそうだ。韓日ともに国内政治的変数に縛られ、会ったとしても関係改善を深く議論しにくい状況であるためだ。

これと関連し、毎日新聞は先月29日、複数の政府関係者の話として、岸田首相がCOP26を契機にバイデン米大統領との首脳会談を推進していると報道したが、韓日首脳会談に対する言及はなかった。



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