平日の20日午後2時、ソウルで民主労総が違法集会を強行した。この余波で都心の機能が2時間以上まひした。主宰側推定で2万7000人が西大門(ソデムン)駅交差点を出発し、ソウル市庁、乙支路(ウルチロ)などに移動した。警察は光化門(クァンファムン)に車壁を設置したが違法デモを事実上傍観した。全国14地域で行われたこの日のストで学校給食と学童保育が打撃を受けた。
民主労総の違法集会はきのうやきょうのことではない。民主労総のヤン・ギョンス委員長は7月3日にソウル都心で全国労働者大会を主導した容疑で9月2日に拘束された。違法集会直後に新型コロナウイルス第4波が始まった。今回の集会はタイミングがさらに悪い。多くの国民が日常回復に向け「ウィズコロナ」を準備すべき敏感な時に集団感染リスクの懸念を拡大した。
新型コロナウイルスのパンデミックにより昨年だけで営業損失11兆ウォンが発生した自営業者は民主労総の自制を要求したが結局無視された。18日に全国113の大学では「民主労総の状況を考えないストが不平等な社会を作る」と批判する壁新聞まで貼られた。民主労総は壁新聞に込められた怒れる民心をまっすぐに読み取らなければならない。
民主労総問題はいまや単純に違法集会次元だけではない。民主労総は最近全国を事実上無法共和国にしている。8月に京畿道金浦(キョンギド・キンポ)の宅配代理店事業主は民主労総傘下の宅配労組組合員から集団で仲間はずれにされついに極端な選択をした。9月には民主労総貨物連帯所属組合員の利権争いの渦中にパリバゲットの運送ストで全国3400店のベーカリーが材料を適時に確保できなくなり営業に大きな被害を受けた。組合員はSPC三立の工場入口で材料配送を防いだりもした。
雇用労働部の消極的な対応も事態を拡大した。民主労総は自分たちの支持で文在寅(ムン・ジェイン)政権が誕生したと考えるのか、公権力の前でも傍若無人なスタイルを見せた。文在寅政権になってからの5年間に全国の建設現場で1日平均23回集会が開かれたが、制裁は1件もなかった。労組の生産現場違法占拠が毎日のように起き、「労労衝突」が起きても当局は積極的な対策を立てなかった。いま民主労総は政治権力集団になり、大韓民国の法と原則を無視する「秩序破壊者」になった局面だ。
韓国社会に「民主労総の怪物」が誕生する過程で文在寅政権の責任は軽くない。「雇用大統領」を標榜して非正規職の正規職化を強行した。公企業は先を争って正規職転換を急ぎ、賃金も大幅に引き上げた。そして後処理は国民の税金で埋め合わせている。それでも民主労総は11月には全国労働者大会を、来年1月には民衆総決起大会を予告している。政治色の濃厚な集会を通じ大統領選挙局面で勢力を誇示しようとする布石だ。
世の中は第4次産業革命と人工知能の拡散で日を追うごとに変わっている。政治色を前面に出し「貴族労組」の利益だけ得ようとする民主労総の労働運動は次第に限界に直面している。民主労総は労組がなくとも青年労働者が共生協議会を構成して青年雇用を増やした光州(クァンジュ)グローバルモーターズ(GGM)の実験、政治闘争から抜け出し生活密着型問題に集中する「MZ世代」労組の動きに注目しなければならない。
文在寅政権はいま民主労総を統制する意志も力もないように見える。今後期待するのは次期政権だけだ。大統領選挙候補は年金改革とともに労働改革に対する明確な公約とビジョンを提示しなければならない。ポピュリズム公約を徹底的に排除し違法行為は法により厳しく処断するという大原則を再確立することが問題解決の出発点だ。労働改革なくして大韓民国の持続可能な成長もない。労組権力に対抗し英国の労働改革を主導したサッチャー元首相のリーダーシップも参考にできるだろう。
民主労総の違法集会はきのうやきょうのことではない。民主労総のヤン・ギョンス委員長は7月3日にソウル都心で全国労働者大会を主導した容疑で9月2日に拘束された。違法集会直後に新型コロナウイルス第4波が始まった。今回の集会はタイミングがさらに悪い。多くの国民が日常回復に向け「ウィズコロナ」を準備すべき敏感な時に集団感染リスクの懸念を拡大した。
新型コロナウイルスのパンデミックにより昨年だけで営業損失11兆ウォンが発生した自営業者は民主労総の自制を要求したが結局無視された。18日に全国113の大学では「民主労総の状況を考えないストが不平等な社会を作る」と批判する壁新聞まで貼られた。民主労総は壁新聞に込められた怒れる民心をまっすぐに読み取らなければならない。
民主労総問題はいまや単純に違法集会次元だけではない。民主労総は最近全国を事実上無法共和国にしている。8月に京畿道金浦(キョンギド・キンポ)の宅配代理店事業主は民主労総傘下の宅配労組組合員から集団で仲間はずれにされついに極端な選択をした。9月には民主労総貨物連帯所属組合員の利権争いの渦中にパリバゲットの運送ストで全国3400店のベーカリーが材料を適時に確保できなくなり営業に大きな被害を受けた。組合員はSPC三立の工場入口で材料配送を防いだりもした。
雇用労働部の消極的な対応も事態を拡大した。民主労総は自分たちの支持で文在寅(ムン・ジェイン)政権が誕生したと考えるのか、公権力の前でも傍若無人なスタイルを見せた。文在寅政権になってからの5年間に全国の建設現場で1日平均23回集会が開かれたが、制裁は1件もなかった。労組の生産現場違法占拠が毎日のように起き、「労労衝突」が起きても当局は積極的な対策を立てなかった。いま民主労総は政治権力集団になり、大韓民国の法と原則を無視する「秩序破壊者」になった局面だ。
韓国社会に「民主労総の怪物」が誕生する過程で文在寅政権の責任は軽くない。「雇用大統領」を標榜して非正規職の正規職化を強行した。公企業は先を争って正規職転換を急ぎ、賃金も大幅に引き上げた。そして後処理は国民の税金で埋め合わせている。それでも民主労総は11月には全国労働者大会を、来年1月には民衆総決起大会を予告している。政治色の濃厚な集会を通じ大統領選挙局面で勢力を誇示しようとする布石だ。
世の中は第4次産業革命と人工知能の拡散で日を追うごとに変わっている。政治色を前面に出し「貴族労組」の利益だけ得ようとする民主労総の労働運動は次第に限界に直面している。民主労総は労組がなくとも青年労働者が共生協議会を構成して青年雇用を増やした光州(クァンジュ)グローバルモーターズ(GGM)の実験、政治闘争から抜け出し生活密着型問題に集中する「MZ世代」労組の動きに注目しなければならない。
文在寅政権はいま民主労総を統制する意志も力もないように見える。今後期待するのは次期政権だけだ。大統領選挙候補は年金改革とともに労働改革に対する明確な公約とビジョンを提示しなければならない。ポピュリズム公約を徹底的に排除し違法行為は法により厳しく処断するという大原則を再確立することが問題解決の出発点だ。労働改革なくして大韓民国の持続可能な成長もない。労組権力に対抗し英国の労働改革を主導したサッチャー元首相のリーダーシップも参考にできるだろう。
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