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北朝鮮「潜水艦『英雄艦』からSLBM発射」…金正恩委員長は立ち会わず

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2019年10月2日のSLBM「北極星3」発射

北朝鮮が19日に発射したミサイルは「新型潜水艦発射弾道ミサイル」(SLBM)だと、労働新聞が報じた。

同紙は20日、「国防科学院は19日、新型潜水艦発射弾道弾試験発射を進行した」とし「労働党中央委員会部長ユ・ジン同志、党中央委員会軍需工業部副部長の金正植(キム・ジョンシク)と国防科学院指導幹部が試験発射を指導した」と伝えた。

続いて「国防科学院は5年前に初めて潜水艦発射戦略弾道弾の発射に成功して共和国の軍事的強勢を示威した『8.24英雄艦』で、また新型の潜水艦発射弾道弾を成功させる誇りと栄光を手にし、党中央に忠誠の報告をした」と明らかにした。


しかし北朝鮮はミサイル発射場所や飛行距離など具体的な諸元は公開しなかった。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長も発射現場に立ち会わなかった。

当局は、北朝鮮が19日午前10時17分ごろ咸鏡南道新浦(シンポ)近隣からSLBMと推定される弾道ミサイルを発射し、ミサイルは60キロの高度で590キロほど飛行した、とみている。

北朝鮮は今回のミサイルは「8・24英雄艦」という潜水艦から発射したと伝え、5枚の発射場面の写真を公開した。SLBMを発射した「8・24英雄艦」が水上に浮上する写真もあった。特に空中を飛ぶミサイルは、北朝鮮が11日の党創建記念日に国防発展展覧会で公開した新型SLBMと似ている。

北朝鮮が潜水艦からミサイルを発射したのは今回が初めて。政府当局者は「北は2016年にSLBM水中発射実験を始めた」とし「北はその間、バージ船を利用してミサイルを発射してきたが、潜水艦からミサイルを発射したというのは、SLBMの実戦配備が近づいたという意味」と述べた。SLBMは陸上実験→バージ船実験→潜水艦搭載実験の順序で進めるが、北朝鮮がSLBM開発の最終段階に入り、潜水艦の隠密性を利用した奇襲ミサイル攻撃が可能になったという憂慮の声だ。

同紙は「国防科学院は側面機動および滑空跳躍機動をはじめ、多くの進化した操縦誘導技術が導入された新型の潜水艦発射弾道弾は、国の国防技術高度化と海軍の水中作戦能力向上に大きく寄与するはず」と主張した。

北朝鮮のミサイル発射直後、韓半島(朝鮮半島)を担当する米軍のインド太平洋司令部と国務省は同時に北朝鮮を糾弾する立場を発表し、国連安保理決議を違反する行為だと指摘した。国連は北朝鮮の弾道ミサイル技術が適用された発射実験を禁止している。これを受け、国際社会が国連安保理で北朝鮮のミサイル発射問題を議論する可能性が高い。

ただ、安保理理事国の中国とロシアが北朝鮮追加制裁に消極的であるうえ、米国も北朝鮮との対話を持続的に強調しているという点で、追加の制裁につながるかは未知数という指摘が多い。ホワイトハウスのサキ報道官もこの日の記者会見で、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関する質問に対し「今回の発射は国連安全保障理事会の多数決議案違反であり、域内の脅威」と糾弾する立場を表すと同時に追加挑発の自制を要求し、前提条件のない対話を強調しながら北朝鮮が非核化交渉の場に復帰することを促した。



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