「2.70%→0.35%」。新型コロナ第3波のピークだった昨年12月と今年8月の月間致命率の変化だ。最近、韓国政府が段階的な日常回復案の議論に本格的に入ったのは、こうした致命率低下のためだ。当局は新型コロナの致命率がインフルエンザの致命率(0.04-0.08%)程度にまで低下すればウィズコロナが可能だとみて準備に入った。しかし専門家らは致命率より絶対死者数に注目すべき時だと指摘する。比率自体は低下しても、感染者数自体が増加すれば死者数も増えるからだ。
◆致命率より死者数に集中すべき
まず、専門家らは致命率が0.3%台に落ちた現在、感染者数が多いために死者数自体も多い状況に注目すべきだとみている。高麗大九老(クロ)病院の金宇柱(キム・ウジュ)感染内科教授は「最近、死者が一日に10人ほど出ている。致命率を計算する際、母数となる感染者数が増えれば死者数も増えるしかない」と指摘した。例えば致命率が0.3%である場合、感染者2000人の0.3%は6人だが、4000人の0.3%は12人となる。
実際、1月から現在までの月別新型コロナ致命率と死者数を比較した結果、現在と致命率が似ていた6月(0.34%)の場合、死者ははるかに少なかった。6月には全体感染者1万6623人のうち57人が死亡した。しかし同じく0.3%台の致命率だった8月は全体感染者が5万3079人に急増し、死者は184人と3倍以上に増えた。致命率が低下しても感染者数が増加すれば死者数は増える。むしろ致命率が1%を超えていた昨年は、感染者が少なかったため月間の死者数も現在より少なかった。2020年10月の致命率は1.74%と高かったが、死者は47人だった。月間感染者数が2700人と少なかったからだ。その前月も致命率は1.76%で死者数は68人だった。
翰林大聖心病院の鄭ギ碩(チョン・ギソク)呼吸器内科教授は「すでに新型コロナ致命率が0.3%まで落ちたとからといってウィズコロナの時期が訪れたように話すが、この数字ではまだ早い」と述べた。続いて「死者が一日に10人以上出ている一方でお祭りムードに向かうことはできない」とし「防疫の手綱が緩めばどれほど感染者が発生するか分からない。致命率よりは現在発生している死者数を中心に見るべきだ」と指摘した。
◆インフルエンザ並みに致命率低下しても新型コロナ対応に限界
専門家らは、たとえ致命率がインフルエンザと似た水準に落ちても、インフルエンザのように対応するには現実的に困難が多いと指摘した。鄭ギ碩教授は「インフルエンザの場合は正確な集計が難しいため、数学的な計算式で推定値を算出する」とし「致命率は0.05-0.1%程度と推算されるが、無症状で統計に反映されない人たちまで含めれば母数は増え、致命率はさらに下がる」と話した。
金宇柱教授は、インフルエンザと違って新型コロナの場合は重症率を低める方法が限られている点も問題だと指摘した。金教授は「インフルエンザは予防できるワクチンもあり、抗ウイルス薬もある。感染しても重症率と致命率を容易に低めることができる半面、新型コロナは現在のところワクチンにしか頼れない」と話した。また「インフルエンザのように扱うことができるという希望のメッセージが出ているが、インフルエンザではなく『新型コロナ』の戦略を立てなければいけない」と説明した。
ソウル大医療管理学科のキム・ユン教授も致命率より死者数に焦点を合わせる必要があると同意した。特に「ウィズコロナに入る前に感染者数が増えないよう措置を取る必要があり、病院に入院し、死亡する人が出ないよう病床の拡充も点検しなければいけない」と指摘した。ただ「インフルエンザと比較して言及するのは、新型コロナに対する社会的恐怖や危険認識が誇張されていて、ここから脱離するため」とし「感染者の発生による社会・経済的被害に劣らず防疫による社会・経済的被害も大きいため、折衷案を見いだす必要がある」と述べた。
中央防疫対策本部のイ・サンウォン疫学分析団長は「致命率は患者数に対する死者数の比率という限界がある。患者2人のうち1人が死亡しても50%になる。海外は致命率と共に人口100万人あたりの死者を表す死亡率をみるが、今後、我々も致命率と死亡率を共に管理する方向に進むだろう」と話した。
◆致命率より死者数に集中すべき
まず、専門家らは致命率が0.3%台に落ちた現在、感染者数が多いために死者数自体も多い状況に注目すべきだとみている。高麗大九老(クロ)病院の金宇柱(キム・ウジュ)感染内科教授は「最近、死者が一日に10人ほど出ている。致命率を計算する際、母数となる感染者数が増えれば死者数も増えるしかない」と指摘した。例えば致命率が0.3%である場合、感染者2000人の0.3%は6人だが、4000人の0.3%は12人となる。
実際、1月から現在までの月別新型コロナ致命率と死者数を比較した結果、現在と致命率が似ていた6月(0.34%)の場合、死者ははるかに少なかった。6月には全体感染者1万6623人のうち57人が死亡した。しかし同じく0.3%台の致命率だった8月は全体感染者が5万3079人に急増し、死者は184人と3倍以上に増えた。致命率が低下しても感染者数が増加すれば死者数は増える。むしろ致命率が1%を超えていた昨年は、感染者が少なかったため月間の死者数も現在より少なかった。2020年10月の致命率は1.74%と高かったが、死者は47人だった。月間感染者数が2700人と少なかったからだ。その前月も致命率は1.76%で死者数は68人だった。
翰林大聖心病院の鄭ギ碩(チョン・ギソク)呼吸器内科教授は「すでに新型コロナ致命率が0.3%まで落ちたとからといってウィズコロナの時期が訪れたように話すが、この数字ではまだ早い」と述べた。続いて「死者が一日に10人以上出ている一方でお祭りムードに向かうことはできない」とし「防疫の手綱が緩めばどれほど感染者が発生するか分からない。致命率よりは現在発生している死者数を中心に見るべきだ」と指摘した。
◆インフルエンザ並みに致命率低下しても新型コロナ対応に限界
専門家らは、たとえ致命率がインフルエンザと似た水準に落ちても、インフルエンザのように対応するには現実的に困難が多いと指摘した。鄭ギ碩教授は「インフルエンザの場合は正確な集計が難しいため、数学的な計算式で推定値を算出する」とし「致命率は0.05-0.1%程度と推算されるが、無症状で統計に反映されない人たちまで含めれば母数は増え、致命率はさらに下がる」と話した。
金宇柱教授は、インフルエンザと違って新型コロナの場合は重症率を低める方法が限られている点も問題だと指摘した。金教授は「インフルエンザは予防できるワクチンもあり、抗ウイルス薬もある。感染しても重症率と致命率を容易に低めることができる半面、新型コロナは現在のところワクチンにしか頼れない」と話した。また「インフルエンザのように扱うことができるという希望のメッセージが出ているが、インフルエンザではなく『新型コロナ』の戦略を立てなければいけない」と説明した。
ソウル大医療管理学科のキム・ユン教授も致命率より死者数に焦点を合わせる必要があると同意した。特に「ウィズコロナに入る前に感染者数が増えないよう措置を取る必要があり、病院に入院し、死亡する人が出ないよう病床の拡充も点検しなければいけない」と指摘した。ただ「インフルエンザと比較して言及するのは、新型コロナに対する社会的恐怖や危険認識が誇張されていて、ここから脱離するため」とし「感染者の発生による社会・経済的被害に劣らず防疫による社会・経済的被害も大きいため、折衷案を見いだす必要がある」と述べた。
中央防疫対策本部のイ・サンウォン疫学分析団長は「致命率は患者数に対する死者数の比率という限界がある。患者2人のうち1人が死亡しても50%になる。海外は致命率と共に人口100万人あたりの死者を表す死亡率をみるが、今後、我々も致命率と死亡率を共に管理する方向に進むだろう」と話した。
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