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「河野突風」に全組織フル稼働…「隠居」の危機に追いやられ安倍前首相は緊張

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

河野太郎行政改革担当相

「最近安倍前首相の地元の山口県は緊張している」。

安倍晋三前首相と近い日本政界関係者が耳打ちした話だ。

29日の自民党総裁選挙までと10日。現在の構図は岸田文雄(64)、河野太郎(58)、高市早苗(60)、野田聖子(61)の4氏による争いだ。特に「河野突風」が尋常でない。こうした中、選挙戦中盤まで安倍氏の政治的基盤である山口まで党員投票で河野氏に有利に展開しているというニュースは安倍氏を衝撃に陥れたという。「全組織フル稼動令」が出されたという。

安倍氏はすでに保守指向が強い高市氏を支持する意向を明らかにした状態だ。ただ高市氏が本当に1位で総裁になるだろうとは考えていないというのが支配的分析だ。ひとまず高市氏を登板させ1回目の投票で河野氏の過半数得票を阻止した後、決選投票では岸田氏に票を集めるというのが96人を抱える最大派閥である細田派の戦略だ。「1回目の投票で高市氏に60票、岸田氏に30票を配分」という具体的計画まで立てた状態とされる。細田派の最大実力者が安倍氏だ。ただ福田康夫元首相の長男である福田達夫氏(54)を中心にした少壮派6人は河野氏支持で離脱したという。

◇決選投票に進んでも河野氏当選?

1回目の投票は現役国会議員383人と地方党員383人の同数で行われる。大衆的人気が高い河野氏は地方党員票で大きく上回る見通しだ。

ただ過半数の確保に失敗し決選投票に入ることになれば国会議員票は383票でそのままだが地方党員票は47票に大きく減る。都道府県別に1票だけ与えられる。そうなると国会議員票で自信を見せる岸田氏が逆転勝ちできるという分析が出ている。だが問題は「もし決選投票に行っても河野氏が勝つほかない状況」(細田派関係者)という点だ。安倍氏の側近が伝えた中盤戦の状況はこうだ。

「決選投票時の国会議員票をひとつずつカウントした。結果は岸田氏が10票ほどリードする。問題は地方票だ。47票でその割合は減るがこのうち実に43票が河野氏に入るとみられるという点だ。そうなると最終的に河野氏が20票差で勝利だ」。

地方票の場合、決選投票で1回目と違う選択はできないためだ。47都道府県は決選投票に上がった2候補のうち1回目の投票時に多くの票を得た候補に1票を行使することになっている。現在岸田氏の地元の広島県と高市氏の地元の奈良県ほか2カ所ほどを除き河野氏の圧勝が予想される。特に注目すべきは、伊藤博文、岸信介、佐藤栄作ら全国最多8人の首相を輩出し、現在は「安倍氏王国」と呼ばれる山口県まで河野氏支持がリードしているという事実だ。

◇「3A」没落し「SIN」が核心に浮上するか

安倍氏としては放っておけない状況だ。終盤の10日間に安倍氏がこれをひっくり返せない場合、来年初めの「細田派」領袖への復帰はおろか選挙後の急激な影響力低下で、隠居し退かなければならないだろうという危機感が安倍陣営を覆っている。麻生太郎元首相も派閥のトップの座を河野氏に譲り渡さなければならない状況になりかねない。

どのようになろうが日本政界の「異端児」と呼ばれる河野氏が自民党総裁になる場合、およそ10年間の2A(安倍・麻生)、あるいは広く3A(安倍・麻生・甘利明元自民党政調会長)が主導してきた日本政治が河野氏を支持するSIN(菅義偉首相・石破茂元幹事長・二階俊博幹事長)中心の体制に再編される可能性が大きい。

自民党関係者は「河野氏が首相になれば11月初めに予想される衆議院総選挙を意識して大衆的人気が高い小泉進次郎氏(40)を官房長官に就けて若い人材を大挙登用するだろう。最大のカギは安倍氏・麻生氏と犬猿の仲である石破氏を自民党幹事長として起用するのかどうか」と指摘した。

◇石破幹事長起用強行時には政界再編も

河野氏がもし首相就任後に石破氏を重用する場合、これは安倍氏・麻生氏に対する全面戦争宣言で見なされかねず、場合によっては安倍氏・麻生氏の「ハードコア保守」勢力と、河野氏とSINの「ソフト保守」勢力が党を分裂させかねないとの見通しも出ている。現実化すれれば1955年の創設後初の分党だ。

安倍氏・麻生氏の大詰めでの逆転、言い替えれば岸田氏勝利に向けた勝負は「政策安定性」のアピール。

河野氏が首相になれば脱原発、対中スタンス、女系天皇問題をめぐりどたばたするだろうという世論を広めるために「安倍氏の腹心」と呼ばれ政策の鬼才と知られる今井尚哉元首相補佐官(63)を岸田陣営に緊急投入した。財界にもSOSを打った状況だ。日本政界、さらには日本社会の「安定回帰本能」に訴えるという戦略だ。実際に「河野氏が首相になれば1年ももたない」といううわさが終盤戦になりきき始めている。日本経団連は16日に岸田氏支持を明らかにした。

河野氏当選を阻止するための安倍氏の全方向の努力が果たして成功するのかに今後の日本政治10年がかかっているといっても過言ではない。

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