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「文大統領は北の弟殺害事件に自ら対応すると言ったが…何もしない」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北朝鮮の射殺によって亡くなった公務員イさんの兄であるイ・レジンさん。キム・サンソン記者

「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は昨年10月、甥に書いた手紙で『真実を明らかにできるよう私が自ら対応する』と約束した。それなりの言葉ばかり並べただけで1年近く何もしなかった」

昨年9月22日に西海(ソヘ、黄海)延坪島(ヨンピョンド)海上で北朝鮮軍に射殺された韓国海洋水産部の公務員イさんの兄、イ・レジンさん(55)が7日、電話で話した言葉だ。イさんは「文大統領に対して暴言が出るほど」とし「この政権が終われば文大統領を殺人ほう助の疑いで刑事告発する考えと語った。

--もうすぐ弟の1周忌だが、政府から哀悼の意があったのか。


「そのような政府ならすでに人を私に送っているはずだ。文大統領は昨年10月、甥に送った手紙で『私も心が痛む。海洋警察の調査と捜索の結果を見守ろう』と伝えた。その言葉通り見守っている。『国民の生命を守る』と言いながら国民を殺した敵対国(北朝鮮)には何も言えず、平和ばかり話している」

--青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)は何もしていないのか。

「5月に朴ギョン美(パク・ギョンミ)報道官に文大統領と面談したいと伝えようとしたが、電話を受けず、文字メッセージも読んではいるが返信がない。記者らには『市民社会首席秘書官の所管だから』と話したようだ。市民社会首席秘書官も電話を受けず、朴洙賢(パク・スヒョン)疎通首席秘書官だけが電話を受けた」

--7月7日に国家人権委員会が弟に対する海警の捜査の問題点を認めたが。

「文在寅政府に属する人権委も海警が弟の私生活を公開するなど深刻な人権侵害を犯したといって関係者への警告と再発防止を勧告した。いかなる後続措置もない。先月20日に海警庁長に謝罪を要求する内容証明を送ったが、返答がない。準司法機関の権益委の決定も無視する海警と政府に怒りを抱いている。さらに海上失踪事件は72時間で終結するが、海警は越北疑惑まで結びつけて無制限捜査をしている。責任を避ける、時間を長引かせるの典型だ。国家表彰を4回も受けた誠実な公務員の弟を根拠もなく越北者にしてしまった。『北で死亡した越北者』と決めつけた。反発するしかない」。

イさんは青瓦台国家安保室と国防部、海警に情報公開を要求したが、これを拒否されると訴訟を起こした。

「先月20日に最初の弁論期日があったが、海警と国防部の人だけが出てきて、青瓦台安保室の関係者は法廷に出てくることもなかった。軍事機密、国家安保などと言いながら情報公開を拒否し、最近は『韓半島平和増進』まで公開拒否理由に持ち出した。国民を殺したのに謝罪と再発防止の約束も受けられず何の平和を話すのか。また、この3つの機関は親盧武鉉(ノ・ムヒョン)派の康錦実(カン・クムシル)元法務部長官が代表を務めるローファームを弁護人に選任した。無力な遺族を相手に国内トップ20ローファームに入る親政権事務所を選任した。国民の人権は後まわしにし、自己防御には徹底した人たちだ」

--2月4日に李仁栄(イ・インヨン)統一部長官に会ったが。

「私に『この約束だけは自信を持ってする』と話した。『北側に再発防止を要求して受ける』と。その後は何の話もない」。

--北の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が事件発生直後『本当に申し訳ない』という立場を出した。青瓦台などは異例の謝罪だと高く評価した。

「自分たちの家族がそのように残酷に殺されていればその程度でそれほど歓呼したのか」

イさんは「(弟の1周忌を)追悼しながら静かに送る」と語った。



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