彼は続けて「そのような時期には無症状や軽微な症状の患者はいても、重症患者はワクチン未接種者と免疫力が弱まった人の間で極めて少なく発生する可能性がある」と説明した。フィッシャー教授は世界保健機関（ＷＨＯ）の「世界アウトブレイク警告及び対応ネットワーク」（ＧＯＡＲＮ）議長で、新型コロナウイルスの起源とされる中国・武漢を昨年２月に訪問し調査することもした。

シンガポールは先月１９日から公共施設での体温測定義務も中断し、職場で従業員の５０％まではオフィスに出勤できるようにした。公演、スポーツ競技の観覧人数はワクチン接種者に限りこれまでの５００人から１０００人に増やした。

防疫緩和以降の今月３～５日には１日平均感染者が２００人を超えたが、防疫措置を強化していない。１日の感染者が１００人を超えると封鎖した過去とは違い、新型コロナウイルスと共存の道を進んでいるのだ。イさんは「シンガポール人と僑民は概ね日常復帰の方針を喜んでいる。何より未来の計画を立てられるになった点が最も良い」と話した。


◇接種完了８１％のシンガポール、ファイザーとモデルナから選択可能

「ウィズコロナに転換する際の前提条件は何か」という問いにフィッシャー教授は「非常に高いワクチン接種率」を挙げた。彼は「すべての人にワクチン接種の機会がなければならず、ワクチン接種率が極めて高くなってこそ転換が可能だ。接種率が高いシンガポールさえ規制をとても慎重に緩和している」と話した。

高麗（コリョ）大学九老（クロ）病院のキム・ウジュ感染内科教授は「変異株の感染拡大などを考慮すると、成人の８０％ではなく全人口の８０％がワクチンを打ってこそ方針転換を推進できるとみる。致死率と死亡者数もさらに減らなければならない」と話した。

シンガポールではファイザーとモデルナのワクチンから選択し予約なしで接種を受けられる。昨年４月から当局がこまめにワクチンを十分に確保してきた結果だ。今月末からは６０歳以上に３回目の接種となるブースター接種も始めると現地紙ストレーツ・タイムズは伝えた。

◇シンガポールでは致死率インフルエンザより低い

国際統計サイトのアワー・ワールド・イン・データの４日集計基準でシンガポールの新型コロナウイルス致死率は０．０８％で、韓国の致死率の０．８９％だけでなく、インフルエンザの致死率０．１％よりも低い。

シンガポールはウィズコロナのロードマップの第１段階が安定的に維持される場合、その次の段階に移るとし急いでいない。シンガポールのオン・イエクン保健相は「すべての制約が一気に解けるのではない。段階別アプローチ方式になるだろう」と説明している。シンガポールは現在マスクの着用義務は維持しており、スマートフォンのアプリやトークンを活用し飲食店などの入店時にワクチン接種を証明するようにしている。

キム・ウジュ教授は「第３～５段階のロードマップシナリオを３～４つほど精巧に作り、変数により速度を調節してあせらず推進しなければならない」と助言した。


「もう未来の計画立てられる」…接種完了８１％のシンガポール式「ウィズコロナ」（１）