GM「ボルトEV」に採用されたLGエネルギーソリューションの高電圧バッテリーのイメージ。[写真 GM]
GMは今回のリコールの具体的な理由を公開していない。電気自動車にバッテリーを供給したLGはGMと協力して原因調査を進めている。LGは「顧客とともにリコール措置が円滑になされるよう積極的に協力している。GM、LGエレクトロニクス、LGエネルギーソリューションの3社が共同で進めている原因調査の結果により分担比率が決まるだろう」と明らかにした。
LGがGMに供給したのは電気自動車用リチウムイオンバッテリーだ。LGエネルギーソリューションがバッテリーセル、LGエレクトロニクスがバッテリーモジュールを供給した。バッテリーモジュールはバッテリーセルを外部からの衝撃や熱・振動から保護するために一定にまとめてフレーム状にしたバッテリー組立体だ。電気自動車にはバッテリーモジュールを結合して作ったバッテリーパックが搭載される。今後調査を通じて具体的なバッテリー欠陥原因が確認されれば、GM、LGエネルギーソリューション、LGエレクトロニクスの3社の間でリコール費用分担も決まるものとみられる。
これに先立ちLGエレクトロニクスとLGエネルギーソリューションは10日、4-6月期の業績訂正公示を通じ、LGエレクトロニクスが2346億ウォン、LGエネルギーソリューションが910億ウォンの引当金をそれぞれ業績に反映した。GMが発表した2017~2019年のボルトEV販売分6万9000台に対するリコール費用約8億ドルに備えるためだ。
GMは今回発表したボルトEVのリコールまで含め総額18億ドルのリコール費用のうち相当部分をLGに要求する可能性が高いという分析が出ている。実際にGMは「LGからリコール費用賠償の約束を引き出す方針」と公言している。これにあわてているのが年末の企業公開(IPO)を控えているLGエネルギーソリューションだ。
LGエネルギーソリューションは最近相次ぐリコールからなかなか抜け出せずにいる。IPO興行にも赤信号が灯ったとの警告が相次ぐ。LGエネルギーソリューションは昨年末から現代自動車の「コナEV」のリコールを7000億ウォン規模で進行中だ。これと別に今年上半期にはエネルギー貯蔵装置(ESS)バッテリーを交換するリコールも4000億ウォン規模で実施している。
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