戦争を終息させた功労でノーベル平和賞を受賞した人物が国民の参戦を求めた。エチオピアのアビー・アハメド首相(45)のことだ。英BBCは11日(現地時間)、アビー首相が「エチオピア国民は参戦を通じて愛国心を見せてほしい」という声明を発表したと報じた。アビー首相は2019年100人目のノーベル平和賞受賞者だ。20年間続いた隣国エリトリアとの戦争を終息させた功労が認められた。アビー首相は当時「ネルソン・マンデラ、バラク・オバマと肩を並べる黒人指導者」という賛辞を受けた。そのような彼が参戦を促した理由は何か。
エチオピアは昨年11月から反自治州ティグライの統治勢力であるティグライ人民解放戦線(TPLF)と内戦中だ。民間人数千人が死亡して200余万人の難民が発生した。エチオピア政府は今年6月、ティグライ地域の首都メケレなど主要地域の掌握に失敗し、軍人数千人が捕虜として捕らえられると農繁期を理由に6~9月休戦を宣言した。BBCは「昨年11月『勝利』を宣言したアビー首相がすべての国民の参戦を促すのは重大な変化(戦勢の逆転)の兆し」と評価した。
◆「20年の戦争を終息した隣国と組んで民間人を集団虐殺」
アビー首相は2010年に総選挙に当選して政界に入門した後、2015年科学技術部長官を歴任して2018年4月首相に就任した。当時、内閣ポストの半数を女性に任命し、格式にしばられないやり方で若年層を中心に人気を呼んだ。「アビーマニア(Abiymania)」という新造語まで登場するほどだった。与党「繁栄党」は新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)によって二度延期になった末に今年7月に行われた総選挙で全体436議席のうち410議席を獲得した。治安不安定などの問題で投票が延期になった地方区100カ所余りは9月に投票が予定されているが、ティグライは除外された。
TPLFとの葛藤は執権初期に始まった。アビー首相が単一政党である繁栄党に賛成し、27年間続いてきた地域政党間の連合政府を解体しながらだ。TPLFが繁栄党の加入を拒否して独自路線を選ぶと、アビー首相は内閣のすべてのTPLF長官を解任した。TPLFがエチオピア政府の総選挙延期方針に反対して昨年9月に独自選挙を行ってから葛藤が本格化した。2カ月後、政府はTPLFが政府軍を攻撃したとしてティグライ地域への電気や食糧などの供給を断って鎮圧作戦に出た。
アビー首相は巨大与党と過激支持者の世論に支えられて長期執権を狙っているという分析もある。ティグライは全体人口の6%にすぎない少数民族だが、アビー首相執権前まで約30年間エチオピア執権勢力として君臨していた。今でもエチオピア全体軍事力の半分水準である25万人武装兵力を保有していると推定される。そのままにしておけばアビー首相にとって脅威勢力になる可能性があるということだ。政府軍がエリトリアの軍人と組んで、ティグライの民間人を集団虐殺したという報道も出ている。
◆「飢謹深刻」国際社会の懸念には「内政干渉するな」
アビー首相は今回の声名で「人道主義的援助を偽装して『ティグライ反乱軍』を援助した者を捕まえた」としながら国際社会の一部を非難したりもした。アビー首相は昨年国連に対しても「主権国家の内政に干渉するな」と応酬した。「ティグライ地域の緊張を緩和できる即刻的な措置と平和的解決策を求める」という国連のアントニオ・グテーレス事務総長のツイッターに対する反応だった。アビー首相はTPLFを「テロ集団」に指定して、TPLFが昨年フェイスブックを通じて要請した平和会談も拒否した。
国際社会の懸念も深まっている。米国や英国などは今年6月、国連安保理緊急招集を要請し、米国はエチオピアの支援を中断してビザの発行を制限した状態だ。ノーベル委員会に対してアビー首相のノーベル平和賞受賞を撤回してほしいという請願には数万人が同意を示している。米国国際開発庁の高位級関係者はAPに対して「ティグライ軍に責任があるというエチオピア政府の主張は100%事実ではない」と述べた。APは先月、「エチオピアと連合軍が食糧を略奪して90万人が飢謹状態に陥り、多くの人々が飢死したと推定される」と報じた。
エチオピアは昨年11月から反自治州ティグライの統治勢力であるティグライ人民解放戦線(TPLF)と内戦中だ。民間人数千人が死亡して200余万人の難民が発生した。エチオピア政府は今年6月、ティグライ地域の首都メケレなど主要地域の掌握に失敗し、軍人数千人が捕虜として捕らえられると農繁期を理由に6~9月休戦を宣言した。BBCは「昨年11月『勝利』を宣言したアビー首相がすべての国民の参戦を促すのは重大な変化(戦勢の逆転)の兆し」と評価した。
◆「20年の戦争を終息した隣国と組んで民間人を集団虐殺」
アビー首相は2010年に総選挙に当選して政界に入門した後、2015年科学技術部長官を歴任して2018年4月首相に就任した。当時、内閣ポストの半数を女性に任命し、格式にしばられないやり方で若年層を中心に人気を呼んだ。「アビーマニア(Abiymania)」という新造語まで登場するほどだった。与党「繁栄党」は新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)によって二度延期になった末に今年7月に行われた総選挙で全体436議席のうち410議席を獲得した。治安不安定などの問題で投票が延期になった地方区100カ所余りは9月に投票が予定されているが、ティグライは除外された。
TPLFとの葛藤は執権初期に始まった。アビー首相が単一政党である繁栄党に賛成し、27年間続いてきた地域政党間の連合政府を解体しながらだ。TPLFが繁栄党の加入を拒否して独自路線を選ぶと、アビー首相は内閣のすべてのTPLF長官を解任した。TPLFがエチオピア政府の総選挙延期方針に反対して昨年9月に独自選挙を行ってから葛藤が本格化した。2カ月後、政府はTPLFが政府軍を攻撃したとしてティグライ地域への電気や食糧などの供給を断って鎮圧作戦に出た。
アビー首相は巨大与党と過激支持者の世論に支えられて長期執権を狙っているという分析もある。ティグライは全体人口の6%にすぎない少数民族だが、アビー首相執権前まで約30年間エチオピア執権勢力として君臨していた。今でもエチオピア全体軍事力の半分水準である25万人武装兵力を保有していると推定される。そのままにしておけばアビー首相にとって脅威勢力になる可能性があるということだ。政府軍がエリトリアの軍人と組んで、ティグライの民間人を集団虐殺したという報道も出ている。
◆「飢謹深刻」国際社会の懸念には「内政干渉するな」
アビー首相は今回の声名で「人道主義的援助を偽装して『ティグライ反乱軍』を援助した者を捕まえた」としながら国際社会の一部を非難したりもした。アビー首相は昨年国連に対しても「主権国家の内政に干渉するな」と応酬した。「ティグライ地域の緊張を緩和できる即刻的な措置と平和的解決策を求める」という国連のアントニオ・グテーレス事務総長のツイッターに対する反応だった。アビー首相はTPLFを「テロ集団」に指定して、TPLFが昨年フェイスブックを通じて要請した平和会談も拒否した。
国際社会の懸念も深まっている。米国や英国などは今年6月、国連安保理緊急招集を要請し、米国はエチオピアの支援を中断してビザの発行を制限した状態だ。ノーベル委員会に対してアビー首相のノーベル平和賞受賞を撤回してほしいという請願には数万人が同意を示している。米国国際開発庁の高位級関係者はAPに対して「ティグライ軍に責任があるというエチオピア政府の主張は100%事実ではない」と述べた。APは先月、「エチオピアと連合軍が食糧を略奪して90万人が飢謹状態に陥り、多くの人々が飢死したと推定される」と報じた。
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