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「菅首相でいいのか」支持率最低で苦心する中「ポスト菅」めぐり神経戦

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
五輪直後に発表された各報道機関の世論調査で、菅義偉首相の支持率が連日過去最低値を記録し自民党内で「菅下ろし」の動きが可視化している。9月末に行われる次期自民党総裁選挙で再任を狙う菅首相に対抗し出馬の意向を明らかにする議員が相次いでいる。

安倍政権時代に総務相を務めた高市早苗衆議院議員は10日に発売された「文藝春秋」とのインタビューで自民党総裁選挙に出馬する意向を明らかにした。高市氏は、自身が昨年の総裁選で菅氏に1票を投じたのは菅氏が安倍内閣の政策を踏襲すると言明したためとしたが、菅政権がアベノミクスをしっかりと継承できていないと指摘した。

高市氏は安倍前首相の最側近で、靖国神社を参拝するなど極右保守性向だ。したがって今回の出馬宣言後には安倍氏の「暗黙的容認」があったとの分析も出ている。昨年の自民党総裁選で菅氏に次いで2番目に多くの票を得た岸田文雄元外相も8日の放送で、「チャンスがあれば挑戦したい。日程が確定すれば具体的な関わり方を決めたい」と話した。


このほかにも野田聖子幹事長代行が総裁選出馬に「常に準備している」として意欲を示しており、自民党内の若手議員の間では「世代交代が必要だ」という声も出ている。朝日新聞はこうした雰囲気について菅氏の後任問題をめぐり「党内で神経戦が始まっている」と伝えた。

◇菅氏の「五輪戦略」大失敗

昨年9月に安倍前首相の残り任期1年を受け継いだ菅首相は五輪で支持率を引き上げて自民党総裁に再選し、3年間の任期を継続する「生き残りシナリオ」を組んだ。だが現在までこの構想は大きくはずれている。

10日にNHKが発表した世論調査結果で菅内閣支持率は先月の調査時より4ポイント下落した29%を記録した。昨年9月の菅内閣発足後で最も低い数値だ。同日発表された読売新聞の調査では35%、前日の朝日新聞の調査では28%でいずれもやはり最低値だった。

報道機関の理念的性向により政権支持率に大きな差が現れる日本で、公営放送NHKの支持率は比較的客観的という評価を受ける。したがってNHKの調査ですら30%以下の数値が出たことに対し菅政権としは緊張するほかない状況だ。

朝日新聞は11日に「菅氏に任せて大丈夫か」という見出しの社説を掲載し、事実上首相交代を主張したりもした。社説は菅首相が「五輪中止」など自身と異なる意見を全く受け付けない「裸の王様」になっているとしながら、「このまま人々の命と暮らしを任せて大丈夫なのか。政治指導者としての菅首相の資質が厳しく問われる」と一喝した。

同紙はまた、菅首相が国民に響く言葉を持ち合わせていないことも深刻だと指摘し、「これまでの対応を根本的に改めなければ、信頼回復はおぼつかない」と論評した。

◇国民の思い無視した「彼らだけの首相」また?

だが日本の政界ではこうした悪条件にもかかわらず、菅首相が再任するという予測が高い。日本の首相選挙は国民の支持とは関係なく自民党内の派閥の離合集散で選出されるケースが大部分であるためだ。

すでに自民党内最大派閥である細田派(96人)の細田博之議員は8日、「(コロナ禍で)首相は最大の苦労をしている」として菅首相の再選を支持する意思を明らかにした。当初無派閥だった菅氏を首相に当選させた立役者である二階俊博自民党幹事長も3日、「(菅氏のほかに)複数の候補になりうるかどうか見通しはない」という話で議員の出馬を牽制した。

自民党指導部としては菅首相に代わるほどのカードがない状況で自分たちの既得権を維持するためには「現状維持」がましと判断したとみられる。自民党総裁選に出馬するには議員20人の推薦を得なくてはならないが、大規模派閥の支持を受けられない候補はこの推薦人20人を集めることすら容易ではない。

しかし最近出ている選挙状況分析記事は「菅氏が率いる衆議院選挙」に対し自民党に警鐘を鳴らす。週刊朝日は10日発売の最新号で、10月中に行われるとみられる衆議院選挙で自民党が現在の276議席より63議席少ない213議席にとどまり、過半数の233議席確保に失敗するだろうとのシミュレーション結果を出した。

これに先立ち5日に週刊文春も政治広報システム研究所の久保田正志代表とともに衆議院選挙結果を予測した結果、自民党が230議席を確保して過半数に満たないと明らかにした。



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