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<東京五輪>「私は黒人女性であり日本人」…大坂なおみ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

大坂なおみ

世界ランキング第2位の大坂なおみ(24・日本)は現在の世界女子テニスをほしいままにしているスーパースターだ。最近4年間、メジャー大会の優勝だけで4回。アジア国籍の選手では初めて女子シングルス世界ランキング1位に立った。現在は第2位だ。その収入も目をみはる。最近1年間で6000万ドル(約66億円)を稼ぎ、女性スポーツスターの収入第1位だ。まさに「young and rich(ヤング・アンド・リッチ)」だ。

履歴もユニークだ。大坂はハイチ出身の米国国籍の父親(レオナルド・フランソワさん)と日本人の母親(大坂環さん)の間に生まれた。日本と米国の市民権をどちらも持っている。大阪で生まれた大坂なおみは母親の姓を受け継いだ。容貌は父親に非常によく似ている。背丈も180センチと高く、肌の色も濃い。あふれるパワーと堅実な基本技は女子テニスの看板スター、セリーナ・ウィリアムズ (40・米国)を彷彿とさせる。

テニスは米国で学んだ。3歳の時に家族と共に米国ニューヨークに移住し、父親の勧めでテニスを始めた。16歳から米国フロリダのテニスアカデミーで訓練を受けた。このような背景のために日本語は流ちょうではない。それでも大坂は「和食を食べておいしいと感じるとき、自分が日本人であることを感じる」と話した。その一方では父親のこともあり自ら「黒人女性」とも感じている。


テニス界では日本国籍選手として活動しているが、容貌は黒人に近いため、大坂のアイデンティティを巡りさまざまな話が出ている。その代表的な事例が2019年に大坂が世界ランキングで1位になった時だ。一部の日本人がこれに対して「果たして日本人なのか」と疑問を呈した。このような経験のためか、大坂は人種差別問題に格別な関心を寄せる。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)パンデミックの中で開かれた昨年の全米オープンで、大坂はマスクに米国で人種差別によって無念の死を遂げた黒人被害者7人の名前がプリントされたマスクを各競技につけて登場した。

「言うべきことは言う」という代表的な「MZ世代(ミレニアル・Z世代)」選手だ。最近うつ病を告白し、プレッシャーを与える大会公式記者会見には出席を拒否した。これによってメジャー大会である全仏オープンは途中棄権し、ウィンブルドンには最初から出場しなかった。東京五輪不参加説も出回ったが、日本企業の大きなバックアップを受けている大坂としては五輪不参加の決定を下すのは容易ではなかっただろう。

幸い五輪では記者会見は義務ではない。通常、五輪メダリストは競技終了後に記者会見に臨むのが慣例だが、出席を拒んでもどのような処罰もない。大坂は「東京五輪に出場する。日本は私が生まれた国であり、私の大切な母国だから。五輪で全力を尽くす」と抱負を語った。



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