韓国与党・共に民主党の有力大統領候補である李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事が言及した韓国現代史に対する認識が大統領選挙局面を貫通する争点に浮上した。大韓民国の建国に関する李知事の主張は「親日勢力が米占領軍と合作してその支配体制をそのまま維持した。国がきれいに出発できなかった」というものだ。これに先立ち金元雄(キム・ウォンウン)光復会長の「米軍占領軍」「ソ連軍解放軍」発言もあった。これについて崔章集(チェ・ジャンジブ)高麗大名誉教授は「現政権・与党の粗野な歴史認識が表れた」と批判した。4日の電話インタビューでだ。
--与党が現代史問題を相次いで提起した背景をどう見ているのか。
「文在寅政権を貫通する現象だ。いわゆる民主化運動勢力の危険なほど単純で粗野な『韓国現代史理解』の結果ではないかと考える。大統領選挙が文在寅政権で深まった政治的、社会的葛藤とイデオロギー的対立を緩和できる契機になることを期待する多くの人々を失望させている。さらに与党の有力大統領候補がこうした歴史意識と共に、現在大きく変化している国際関係に対する均衡的観点が要求される時に、韓国現代史のイデオロギー的な葛藤をまた招いたのは本当に残念だ。冷戦反共主義と親日勢力を結びつける人たちは、韓国現代史を『冷戦反共主義』フレームに結びつけて正しくない、誤った歴史だと主張する。そのために『冷戦反共主義』が支配してきた誤った歴史を越える民主化運動勢力の歴史を立てるということだが、それこそあまりにも粗野な認識、歴史観だ」
--理念論争が大統領選挙の核心軸になりそうだ。
「冷戦時代の反共理念は保守か進歩かを分ける基準だった。今日の国際政治の現実と国内政治の理念的状況は、政治的、法的抑圧を通じて運営された時期とは根本的に変わった。この変化が我々に要求することは、その時期に回帰してはいけないということだ。容共か反共か、親北か反北か、親日か愛国という両極端のイデオロギー的対立をその場に置き換えてはいけないということだ。歴史的事実と現実に基づいて実現可能なこと、そして過去に歴史的に実現可能だったことと我々の力では実現できなかったこと、最善のことと最悪のことではなく次善のこと、最も理想主義的なこととより現実主義的なことの間で均衡点を見いだす努力が必要だ。韓国現代史に対する地平をさらに広げ、脱冷戦時代の国際関係に対する均衡的な知識と観点を発展させる場合に可能なことだ。この時期に与党の大統領候補になろうとする有力者が歴史を冷戦時代に戻す、二極化的な歴史理解を持ち出すのは本当に残念なことだ」
--「米軍は占領軍」というのはなぜ間違っているのか。
「過去であったなら保守は保安法で治めようとし、進歩はそれが統一と民主主義のための国際政治関係の条件だと主張するかもしれない。しかし今日の国際政治環境と民主化した国内政治条件では、いかなる論争も許容することが必要だ。しかし『占領軍』という表現を使うこと自体が否定的な意味を持つ」
--李知事は親日勢力と米軍政を結びつけた。
「占領軍は戦争でどちらか一方が勝利した際、敗者の領土の全部または一部を自らの軍事的統治下に置くことを意味する。米軍は日本との太平洋戦争で勝利した後、韓半島(朝鮮半島)南側を軍事的に占領して軍政を展開した。ここで米軍の占領は間違いではない。韓半島は日本植民統治下にあったため、日本の武装解除のために占領したように、韓半島にも軍政を展開したのだ。では、なぜソ連の北朝鮮軍事占領と北朝鮮統治に誤りはないのか。韓国は親日派が統治し、北朝鮮は民族解放指導者が統治したため、正当性を持つということなのか。米軍を占領軍といえば、第2次世界大戦の欧州戦線は何か。米軍の占領が間違っていたという論理で親日派政権を作ったというが、米軍の韓半島南側軍事占領は親日派政権の樹立でなく日本軍武装解除のためのものだ」
--金元雄(キム・ウォンウン)光復会長は「ソ連は解放軍」という趣旨で述べたが。
「ソ連は欧州戦争で中心的だったが、アジア大陸ではそうでない。スターリンは1、2週間前に日本が降伏することを知ったため対日宣戦布告をした。戦後交渉に参加するために戦略的に韓半島に介入した。戦争もしなかったソ連軍に対しては占領という否定的な表現を使わない」
崔教授は当時の米ソ間の冷戦の激化に注目すべきだと述べた。「親日か、反日かという問題と、共産主義に反対するか、共産主義に賛成してその体制下で生きるのを望むかいう完全に違う、より複合的でより重要な選択が、我々を強制する状況に置かれた。ナチスドイツが崩壊する際、西部戦線に進撃した米軍と英国、フランス連合軍が西ドイツと西ベルリンを占領したのは誤りか、東部戦線からドイツに進撃したソ連軍が東ドイツと東ベルリンを占領したのは良いのか」
--李知事側は野党の批判に「歪曲された解釈」として反論した。(李知事側は「在韓米軍は正統性のある合法政府の李承晩政権と米国の韓米相互防衛条約に基づき駐留する軍隊だ。米軍政の軍隊(占領軍)とは違う」と釈明した)
「『1953年の韓米相互防衛条約調印以降、米軍は占領軍でない』というのも苦しい弁明だ。論法は相互矛盾的で説得力がない。米軍をあえて否定的な意味の占領軍と話したのは、『親日派政権』樹立と結びつけたからではないのか。建国時も53年以後も李承晩大統領が統治した」
崔教授は「韓国現代史の観点については誰であれ自身の意見をいう自由がある」とし「しかしその言葉に対して自身が責任を負わなければならない」と強調した。
--与党が現代史問題を相次いで提起した背景をどう見ているのか。
「文在寅政権を貫通する現象だ。いわゆる民主化運動勢力の危険なほど単純で粗野な『韓国現代史理解』の結果ではないかと考える。大統領選挙が文在寅政権で深まった政治的、社会的葛藤とイデオロギー的対立を緩和できる契機になることを期待する多くの人々を失望させている。さらに与党の有力大統領候補がこうした歴史意識と共に、現在大きく変化している国際関係に対する均衡的観点が要求される時に、韓国現代史のイデオロギー的な葛藤をまた招いたのは本当に残念だ。冷戦反共主義と親日勢力を結びつける人たちは、韓国現代史を『冷戦反共主義』フレームに結びつけて正しくない、誤った歴史だと主張する。そのために『冷戦反共主義』が支配してきた誤った歴史を越える民主化運動勢力の歴史を立てるということだが、それこそあまりにも粗野な認識、歴史観だ」
--理念論争が大統領選挙の核心軸になりそうだ。
「冷戦時代の反共理念は保守か進歩かを分ける基準だった。今日の国際政治の現実と国内政治の理念的状況は、政治的、法的抑圧を通じて運営された時期とは根本的に変わった。この変化が我々に要求することは、その時期に回帰してはいけないということだ。容共か反共か、親北か反北か、親日か愛国という両極端のイデオロギー的対立をその場に置き換えてはいけないということだ。歴史的事実と現実に基づいて実現可能なこと、そして過去に歴史的に実現可能だったことと我々の力では実現できなかったこと、最善のことと最悪のことではなく次善のこと、最も理想主義的なこととより現実主義的なことの間で均衡点を見いだす努力が必要だ。韓国現代史に対する地平をさらに広げ、脱冷戦時代の国際関係に対する均衡的な知識と観点を発展させる場合に可能なことだ。この時期に与党の大統領候補になろうとする有力者が歴史を冷戦時代に戻す、二極化的な歴史理解を持ち出すのは本当に残念なことだ」
--「米軍は占領軍」というのはなぜ間違っているのか。
「過去であったなら保守は保安法で治めようとし、進歩はそれが統一と民主主義のための国際政治関係の条件だと主張するかもしれない。しかし今日の国際政治環境と民主化した国内政治条件では、いかなる論争も許容することが必要だ。しかし『占領軍』という表現を使うこと自体が否定的な意味を持つ」
--李知事は親日勢力と米軍政を結びつけた。
「占領軍は戦争でどちらか一方が勝利した際、敗者の領土の全部または一部を自らの軍事的統治下に置くことを意味する。米軍は日本との太平洋戦争で勝利した後、韓半島(朝鮮半島)南側を軍事的に占領して軍政を展開した。ここで米軍の占領は間違いではない。韓半島は日本植民統治下にあったため、日本の武装解除のために占領したように、韓半島にも軍政を展開したのだ。では、なぜソ連の北朝鮮軍事占領と北朝鮮統治に誤りはないのか。韓国は親日派が統治し、北朝鮮は民族解放指導者が統治したため、正当性を持つということなのか。米軍を占領軍といえば、第2次世界大戦の欧州戦線は何か。米軍の占領が間違っていたという論理で親日派政権を作ったというが、米軍の韓半島南側軍事占領は親日派政権の樹立でなく日本軍武装解除のためのものだ」
--金元雄(キム・ウォンウン)光復会長は「ソ連は解放軍」という趣旨で述べたが。
「ソ連は欧州戦争で中心的だったが、アジア大陸ではそうでない。スターリンは1、2週間前に日本が降伏することを知ったため対日宣戦布告をした。戦後交渉に参加するために戦略的に韓半島に介入した。戦争もしなかったソ連軍に対しては占領という否定的な表現を使わない」
崔教授は当時の米ソ間の冷戦の激化に注目すべきだと述べた。「親日か、反日かという問題と、共産主義に反対するか、共産主義に賛成してその体制下で生きるのを望むかいう完全に違う、より複合的でより重要な選択が、我々を強制する状況に置かれた。ナチスドイツが崩壊する際、西部戦線に進撃した米軍と英国、フランス連合軍が西ドイツと西ベルリンを占領したのは誤りか、東部戦線からドイツに進撃したソ連軍が東ドイツと東ベルリンを占領したのは良いのか」
--李知事側は野党の批判に「歪曲された解釈」として反論した。(李知事側は「在韓米軍は正統性のある合法政府の李承晩政権と米国の韓米相互防衛条約に基づき駐留する軍隊だ。米軍政の軍隊(占領軍)とは違う」と釈明した)
「『1953年の韓米相互防衛条約調印以降、米軍は占領軍でない』というのも苦しい弁明だ。論法は相互矛盾的で説得力がない。米軍をあえて否定的な意味の占領軍と話したのは、『親日派政権』樹立と結びつけたからではないのか。建国時も53年以後も李承晩大統領が統治した」
崔教授は「韓国現代史の観点については誰であれ自身の意見をいう自由がある」とし「しかしその言葉に対して自身が責任を負わなければならない」と強調した。
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