韓国政府が新型コロナウイルスワクチンの確保に手間取った余波で4-6月期のワクチン不足が続く中で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が10日「正当な評価を受けなければならないと考える」と明らかにした。緻密に立てた計画が支障なく進んでいるとしながらだ。
◇文大統領就任4周年記者会見
文大統領はこの日青瓦台(チョンワデ、大統領府)で開かれた就任4周年記者会見での特別演説を通じ、「ワクチン接種で日常回復の大長征が始まった。ただもう少し接種が速ければという心残りがあるのは事実だ。ワクチン接種でリードする国々と比較される」と話した。実際に10日午前0時基準で韓国の接種率(1回以上)は人口の7.25%だ。2月26日の接種開始から70日が過ぎたがまだ10%に満たない。接種率1位のイスラエル(59.9%)や英国(53.0%)、米国(45.8%)などと比較すると明らかに低い。これらの国は高いワクチン接種率を基に防疫政策を徐々に緩和している。
これに対して文大統領は「ワクチン開発国ではなく大規模先行投資をすることもできなかったのが韓国の状況。防疫当局と専門家が状況に合わせてワクチン導入と接種計画を緻密に立て計画通り支障なく接種を進めている」と強調した。現在の低調な接種率はワクチンの早期確保に失敗して発生したものだが、接種速度のせいにしたのだ。
文大統領は「世界的なワクチン不足と需給不安定でワクチン確保競争が激しい中、企業まで加わった全方向的努力で韓国国民の2倍の量のワクチンを確保できた。3回目の接種の可能性と変異株への備え、未成年者と子どもなど接種対象の拡大、来年に必要な量まで考慮して追加確保に向けた努力を継続していくだろう」と話した。
文大統領は「接種速度も高めている。目標を引き上げ6月末までに1300万人以上接種する計画で、9月末までに接種対象国民全員に対する1回目の接種を終え、11月の集団免疫達成目標を当初計画より繰り上げるだろう。政府は大規模にワクチンを接種できる韓国の医療体系とインフラを最大限活用する。国民も積極的に協力することを望む」と呼びかけた。
◇現実との乖離
文大統領の演説は現実とかなり距離がある。新型コロナ予防接種対応推進団によると、9日基準でワクチンの残余量はアストラゼネカ製24万2000回分にファイザー製65万4000回分を加えた89万6000回分だ。これらワクチンは2回打たなくてはならない。政府は先月末まで「300万人に1回目の接種」という目標を達成するため2回目の接種分として残しておくべきワクチンを1回分として使った。その後1回目の接種者らの2回目の接種時期が近づくと、残ったワクチンと新しく入ってくるワクチンを当面2回目の接種者にだけ打つことにした。現在新規の1回目の接種は今月末まで中断された。既に予約している人やワクチンが残った場合にだけ限定的に1回目の接種をする。9日の1回目の新規接種者は3人にすぎなかった。休日という点を考慮してもわずかな数値だ。2回目の接種者に合わせて残ったワクチンを1回目の接種対象者に回したという。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長は10日の会見で「ワクチンが増えれば週末と日曜日の接種件数も増やせるだろう」と説明した。ワクチンが不足していることを認めたものだ。
国民の認識ともかけ離れている。全国経済人連合会が前日発表したアンケート調査の結果、新型コロナワクチン導入政策に対し100点満点で平均55.3点という冷静な評価が出された。韓国のワクチン導入政策を点数で評価すると何点かという質問項目に国民は落第点を与えた。
野党「国民の力」は文大統領の4周年記者会見終了後、「同じ空の下に生きていることが疑わしいほどの認識の違いを見せた」と総評した。同党のペ・ジュンヨン報道官は口頭論評を通じ「新型コロナ治療剤開発に偏ってワクチン確保が遅れたことなど危機の相当部分は現政権がもたらしたもの」という趣旨で批判した。
ソウル大学のキム・ユン医療管理学教授は「世界のワクチン接種率順位を見れば韓国は下位に属する。韓国より上位の国にはワクチンが開発できず経済的に苦しい国も多い。そんな国々がどうして韓国よりワクチンを多く打てたのか疑問を感じる。そんな理由(ワクチン未開発国など)で接種が遅れたということは説明にならない」と付け加えた。
◇文大統領就任4周年記者会見
文大統領はこの日青瓦台(チョンワデ、大統領府)で開かれた就任4周年記者会見での特別演説を通じ、「ワクチン接種で日常回復の大長征が始まった。ただもう少し接種が速ければという心残りがあるのは事実だ。ワクチン接種でリードする国々と比較される」と話した。実際に10日午前0時基準で韓国の接種率(1回以上)は人口の7.25%だ。2月26日の接種開始から70日が過ぎたがまだ10%に満たない。接種率1位のイスラエル(59.9%)や英国(53.0%)、米国(45.8%)などと比較すると明らかに低い。これらの国は高いワクチン接種率を基に防疫政策を徐々に緩和している。
これに対して文大統領は「ワクチン開発国ではなく大規模先行投資をすることもできなかったのが韓国の状況。防疫当局と専門家が状況に合わせてワクチン導入と接種計画を緻密に立て計画通り支障なく接種を進めている」と強調した。現在の低調な接種率はワクチンの早期確保に失敗して発生したものだが、接種速度のせいにしたのだ。
文大統領は「世界的なワクチン不足と需給不安定でワクチン確保競争が激しい中、企業まで加わった全方向的努力で韓国国民の2倍の量のワクチンを確保できた。3回目の接種の可能性と変異株への備え、未成年者と子どもなど接種対象の拡大、来年に必要な量まで考慮して追加確保に向けた努力を継続していくだろう」と話した。
文大統領は「接種速度も高めている。目標を引き上げ6月末までに1300万人以上接種する計画で、9月末までに接種対象国民全員に対する1回目の接種を終え、11月の集団免疫達成目標を当初計画より繰り上げるだろう。政府は大規模にワクチンを接種できる韓国の医療体系とインフラを最大限活用する。国民も積極的に協力することを望む」と呼びかけた。
◇現実との乖離
文大統領の演説は現実とかなり距離がある。新型コロナ予防接種対応推進団によると、9日基準でワクチンの残余量はアストラゼネカ製24万2000回分にファイザー製65万4000回分を加えた89万6000回分だ。これらワクチンは2回打たなくてはならない。政府は先月末まで「300万人に1回目の接種」という目標を達成するため2回目の接種分として残しておくべきワクチンを1回分として使った。その後1回目の接種者らの2回目の接種時期が近づくと、残ったワクチンと新しく入ってくるワクチンを当面2回目の接種者にだけ打つことにした。現在新規の1回目の接種は今月末まで中断された。既に予約している人やワクチンが残った場合にだけ限定的に1回目の接種をする。9日の1回目の新規接種者は3人にすぎなかった。休日という点を考慮してもわずかな数値だ。2回目の接種者に合わせて残ったワクチンを1回目の接種対象者に回したという。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長は10日の会見で「ワクチンが増えれば週末と日曜日の接種件数も増やせるだろう」と説明した。ワクチンが不足していることを認めたものだ。
国民の認識ともかけ離れている。全国経済人連合会が前日発表したアンケート調査の結果、新型コロナワクチン導入政策に対し100点満点で平均55.3点という冷静な評価が出された。韓国のワクチン導入政策を点数で評価すると何点かという質問項目に国民は落第点を与えた。
野党「国民の力」は文大統領の4周年記者会見終了後、「同じ空の下に生きていることが疑わしいほどの認識の違いを見せた」と総評した。同党のペ・ジュンヨン報道官は口頭論評を通じ「新型コロナ治療剤開発に偏ってワクチン確保が遅れたことなど危機の相当部分は現政権がもたらしたもの」という趣旨で批判した。
ソウル大学のキム・ユン医療管理学教授は「世界のワクチン接種率順位を見れば韓国は下位に属する。韓国より上位の国にはワクチンが開発できず経済的に苦しい国も多い。そんな国々がどうして韓国よりワクチンを多く打てたのか疑問を感じる。そんな理由(ワクチン未開発国など)で接種が遅れたということは説明にならない」と付け加えた。
この記事を読んで…