トッテナム・ホットスパーの孫興民（ソン・フンミン、２９）が負傷した。所属チームも、韓日戦を控えたサッカー韓国代表チームも、エースの突然の離脱に沈んだ雰囲気だ。

孫興民は１５日、英ロンドンのエミレーツスタジアムで行われたイングランドプレミアリーグ（ＥＰＬ）第２８節のアーセナル戦で、前半１７分に脚を痛めて座り込んだ。全力疾走した後、左太ももの後ろ（ハムストリング）の痛みを訴えた。その２分後に交代した。試合後、トッテナムのモウリーニョ監督は「復帰までどれほどかかるか分からない」と話した。トッテナムは１－２で敗れた。

英現地メディアは孫興民の負傷を「酷使による結果」と分析した。フットボールロンドンは「孫興民はアーセナル戦の直前まで今季のＥＰＬ２７試合にすべて出場し、２３４３分間もプレーした。欧州リーグとカップ大会の出場まで合わせると４１試合、３１４０分にもなる」と指摘した。英スカイスポーツ解説委員のアラン・スミスは「孫興民は出場時間があまりにも多い」と憂慮した。


回復期間は未知数だ。孫興民は昨年９月にもハムストリングを負傷した。当時は「少なくとも２、３週間」という予想を覆し、１週間後にグラウンドに復帰した。回復に２週間以上かかる場合、２５日に横浜で開催される親善試合の韓日代表戦に参加できない。

１５日に韓日戦に臨む韓国代表メンバーを発表したパウロ・ベント監督は淡々とした表情で「所属チームの検査結果を見た後、（孫興民を）エントリーから除外するかどうかを決める」と述べた。海外組を網羅したベストメンバーで日本戦の準備を進めるベント監督としては、孫興民の空白は懸念される。

黄喜燦（ファン・ヒチャン、ライプツィヒ）も代表チームに合流できるかどうか不透明だ。メンバーには含まれたが、所属チームは「代表チームから復帰する際の隔離が免除されなければ選手を送り出すことはできない」という立場だ。黄儀助（ファン・ウイジョ、ボルドー）、李在成（イ・ジェソン、ホルシュタイン・キール）、黄仁範（ファン・インボム、ルビン・カザン）、金敏在（キム・ミンジェ、北京国安）は招集できなかった。

ベント監督は「（新型コロナによる）状況の特殊性を考慮し、代表チーム運営の最適な案を考えている」と伝えた。ベント監督は李康仁（イ・ガンイン、バレンシア）、鄭又栄（チョン・ウヨン、フライブルク）、チョ・ヨンウク、尹鐘奎（ユン・ジョンギュ、以上ソウル）、李同俊（イ・ドンジュン、蔚山）、オム・ウォンサン（光州）のオリンピック（五輪）代表の主軸メンバー６人も抜てきした。実戦を通じて競争力を点検する計画だ。昨年のアジアチャンピオンズリーグ優勝の主役、蔚山現代のユン・ビッカラムも招集した。

韓国代表は２２日に仁川（インチョン）空港に集まり、直ちに日本に行く。２５日に韓日戦を行い、翌日に帰国する。ベント監督は「条件が許される範囲内で最善を尽くして代表チームを率いていくのが我々の任務であり役割。防疫守則を徹底的に履行する」と話した。「サッカー韓日戦を中止にしてほしい」という青瓦台（チョンワデ、韓国大統領府）の国民請願には約１万５０００人が署名するなど、日本遠征に対する憂慮を念頭に置いた発言だ。