韓国の中道性向知識人に挙げられる浦項工科大学(ポステック)のソン・ホグン碩座教授が朴槿恵(パク・クネ)弾劾時から最近まで中央日報に掲載したコラムを基に、文在寅(ムン・ジェイン)政府に対する苦言をまとめた『正義よりも大事なこと』(ナナム出版)を出した。
ソン教授は文政権4年に対して「進歩どころか政治の基本要件も充足することすら手に余る」とし「その理由は『固執・告訴・孤立』の(それぞれの頭文字を取って)『3コ政治』のせい」と話した。続いて「この本は、左派引き揚げショーをする政権の失政を明らかにし、未来の希望を取り戻さなければならないという切迫した覚悟から出発した」とした。先月25日、ソン教授に会った。
--本の題名のように『正義よりも大事なこと』は何か。
「青年には雇用、30~40代には家と養育、50代以上には生きていく問題ではないだろうか。人々にこのような小さな夢でも実現するようにすることが、正義よりも大事なのではないか。ところが(政権に)このようなことを言えばハナから無視する。この政権のように公論に参加しない政権は初めてかもしれない」
--「参加政府」の後身だが。
「参加政府は参謀が市井に耳を傾けた。運動圏出身も多くなかった。ところがこの政府は核心がみな運動圏だ。自分が望む目的通りに引っ張っていくのが運動圏の特徴だ。だから公論の場がないということだ」
--なぜ文大統領は権力の核心を運動圏で固めたと考えるか。
「本人の意志ではなく、運動圏に呼ばれて出てきて執権したためだ。そのため状況を判断する能力があるのか分からない。南北関係や日本・中国イシューには所信があるように見えるが、労働や資本政策は方向が分からないようだ。大統領の世界観が人権・抵抗・法曹界に限定されたためでないか」
--現政権特徴を「3コ政治」に要約した。
「2018年3月青瓦台(チョンワデ、大統領府)で政策講義をした。『所主成(所得主導成長)』が推進真っ只中だった時だ。『趣旨は良いが問題が多い』と指摘すると冷たい反応が返ってきた。20日後、再び張夏成(チャン・ハソン)青瓦台政策室長チームとセミナーをしながら所主成の問題点を指摘すると、秘書官の一人に『資本家の言うことだ。皆、大げさだ。あなたも事実、大げさに騒いでいる』と言われた」
--文政府初期に保健福祉部長官職を提案されたが断ったと書いた。
「入閣すれば間違いなく孤立するだろうと判断した。お金を散布する福祉をするはずなのに、反対すればはじき出されるではないか」
--2019年社会元老として青瓦台に入って大統領に助言した。
「大統領は一言も言わなかった。別の考えに浸っているのかと思ったほどだった。話の最後に『積弊清算を止めることはできない。正義を立てなければならない』とだけ言った」
--懇意にしていたチョ・グク前法務部長官と会ったエピソードを本に書いたが。
「2019年9月初め、チョ・グクが長官に就任する直前会った。私が『(長官は)辞退しろ。国民の逆鱗に触れた』と言うと、チョ・グクは『私に対する検察捜査や疑惑は事実ではない』とし『大統領との約束を守らなければならない。(長官は)私が選んだことだ。運命だ』と言った。何も言えなかった。大統領がチョ・グクをとても大切にしているのは事実だ」
--チョ・グクは最近もSNSにコメントを載せて政治的活動を継続している。
「先日、『静かに釜山(プサン)に帰ろう』とショートメッセージサービス(SMS)でちっ居を勧めたところ、チョ・グクは『私の妻(チョン・ギョンシム教授)があのようになったので(=収監中なので)助けなければならない』と答えた。心が痛い」
--任期が1年残った文政府に注文したいことは。
「過去4年間のように、憎しみをあおって分裂させる方式を続けるだろう。それ以外には土台がないためだ。私は政治をこのような形で私有化する例を見たことがない。この政権には『公共性』という概念がないようだ」
--野党が支離滅裂になったのも政権の独走が原因ではないのか。
「保守が産業化と成長を資産とする時期は終わった。退く人は進んで退き、若いリーダーシップを前面に出さなければならない」
--社会学者として韓国の未来をどのように見るか。
「ビッグデータや人工知能のようなポートフォリオをすべて備えた国はほとんどないが韓国は備えている。生存のための無限の変身能力を持っている国だと考える」
ソン教授は文政権4年に対して「進歩どころか政治の基本要件も充足することすら手に余る」とし「その理由は『固執・告訴・孤立』の(それぞれの頭文字を取って)『3コ政治』のせい」と話した。続いて「この本は、左派引き揚げショーをする政権の失政を明らかにし、未来の希望を取り戻さなければならないという切迫した覚悟から出発した」とした。先月25日、ソン教授に会った。
--本の題名のように『正義よりも大事なこと』は何か。
「青年には雇用、30~40代には家と養育、50代以上には生きていく問題ではないだろうか。人々にこのような小さな夢でも実現するようにすることが、正義よりも大事なのではないか。ところが(政権に)このようなことを言えばハナから無視する。この政権のように公論に参加しない政権は初めてかもしれない」
--「参加政府」の後身だが。
「参加政府は参謀が市井に耳を傾けた。運動圏出身も多くなかった。ところがこの政府は核心がみな運動圏だ。自分が望む目的通りに引っ張っていくのが運動圏の特徴だ。だから公論の場がないということだ」
--なぜ文大統領は権力の核心を運動圏で固めたと考えるか。
「本人の意志ではなく、運動圏に呼ばれて出てきて執権したためだ。そのため状況を判断する能力があるのか分からない。南北関係や日本・中国イシューには所信があるように見えるが、労働や資本政策は方向が分からないようだ。大統領の世界観が人権・抵抗・法曹界に限定されたためでないか」
--現政権特徴を「3コ政治」に要約した。
「2018年3月青瓦台(チョンワデ、大統領府)で政策講義をした。『所主成(所得主導成長)』が推進真っ只中だった時だ。『趣旨は良いが問題が多い』と指摘すると冷たい反応が返ってきた。20日後、再び張夏成(チャン・ハソン)青瓦台政策室長チームとセミナーをしながら所主成の問題点を指摘すると、秘書官の一人に『資本家の言うことだ。皆、大げさだ。あなたも事実、大げさに騒いでいる』と言われた」
--文政府初期に保健福祉部長官職を提案されたが断ったと書いた。
「入閣すれば間違いなく孤立するだろうと判断した。お金を散布する福祉をするはずなのに、反対すればはじき出されるではないか」
--2019年社会元老として青瓦台に入って大統領に助言した。
「大統領は一言も言わなかった。別の考えに浸っているのかと思ったほどだった。話の最後に『積弊清算を止めることはできない。正義を立てなければならない』とだけ言った」
--懇意にしていたチョ・グク前法務部長官と会ったエピソードを本に書いたが。
「2019年9月初め、チョ・グクが長官に就任する直前会った。私が『(長官は)辞退しろ。国民の逆鱗に触れた』と言うと、チョ・グクは『私に対する検察捜査や疑惑は事実ではない』とし『大統領との約束を守らなければならない。(長官は)私が選んだことだ。運命だ』と言った。何も言えなかった。大統領がチョ・グクをとても大切にしているのは事実だ」
--チョ・グクは最近もSNSにコメントを載せて政治的活動を継続している。
「先日、『静かに釜山(プサン)に帰ろう』とショートメッセージサービス(SMS)でちっ居を勧めたところ、チョ・グクは『私の妻(チョン・ギョンシム教授)があのようになったので(=収監中なので)助けなければならない』と答えた。心が痛い」
--任期が1年残った文政府に注文したいことは。
「過去4年間のように、憎しみをあおって分裂させる方式を続けるだろう。それ以外には土台がないためだ。私は政治をこのような形で私有化する例を見たことがない。この政権には『公共性』という概念がないようだ」
--野党が支離滅裂になったのも政権の独走が原因ではないのか。
「保守が産業化と成長を資産とする時期は終わった。退く人は進んで退き、若いリーダーシップを前面に出さなければならない」
--社会学者として韓国の未来をどのように見るか。
「ビッグデータや人工知能のようなポートフォリオをすべて備えた国はほとんどないが韓国は備えている。生存のための無限の変身能力を持っている国だと考える」
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