北朝鮮のはげ山[写真=ソウル大学山林科学部キム・ソンイル教授]
GFWは2001~2019年に北朝鮮で約23万3000ヘクタールの山林が消えたと分析した。金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の執権後に減少傾向だった森林伐採面積は2019年に急増し2万8000ヘクタールと集計された。調査期間に初めて森林伐採面積が2万ヘクタールを超えたのだ。北朝鮮の地方では依然として木を燃料として使うケースが大部分だ。
また、山地を開墾して段々畑にするケースも多い。北朝鮮が洪水に弱い理由だ。このため金委員長は執権以降、「祖国の山と野原を青い森が生い茂る社会主義の仙境に転変させようというのがわが党の確固とした決心。すべての山を青い森が生い茂る黄金の山にしなければならない」(労働新聞昨年1月19日付)と強調した。
こうした指示により北朝鮮は山の開墾を禁止し、各地に苗木原種場を設置するなど植樹事業に集中した。北朝鮮は2018年~2024年を山林復旧戦闘2段階に設定し山林復旧に出た。
しかし、GFWによると山林復旧戦闘期間である2019年に森林伐採が大幅に増えた。
GFWはその理由については特に説明しなかった。ただ、森林伐採が大々的に進められた地域が両江道(ヤンガンド)、慈江道(チャガンド)、咸鏡南道(ハムギョンナムド)など中朝国境地域に集中したと明らかにした。これら3地域の森林伐採面積は約14万9000ヘクタールで、全森林伐採面積の64%に当たる。
両江道の森林伐採が5万3900ヘクタールで最も広く、慈江道が4万8400ヘクタール、咸鏡南道が4万6400ヘクタール、咸鏡北道(ハムギョンブクド)が3万6700ヘクタールなどだ。元韓国政府当局者は「この時期国際社会の対北朝鮮制裁が強化され中朝国境地域で森林伐採を通じて中国に輸出したり大規模工事に木材を動員したためかもしれない」と分析した。
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