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韓国外交部交渉団、イランから成果なく帰国…船員の母「誠意ない態度に怒り」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

釜山にある韓国ケミ号の船会社DMシッピングの職員が4日、拿捕当時の映像を見ている。 ソン・ボングン記者

拿捕された韓国ケミ号の早期解放のためにイランを訪問した韓国外交部の関係者らが特別な成果なく帰国し、拘束された船員の家族が不安を隠せずにいる。韓国ケミ号の船会社側は「抑留の長期化で損失が雪だるま式に増えている」と被害を訴えている。

外交部交渉団が韓国に戻った14日、韓国ケミ号の3等航海士チョンさん(20)の母シンさんは「政府の交渉結果に絶望を感じた」と語った。シンさんはこの日、中央日報の電話インタビューで「韓国の船がイランと米国との外交問題で拿捕されたが、政府は積極的に米国に助けを要請していない」とし「誠意のない政府の態度に怒りを感じる」と話した。

「外交部と家族の間で意思疎通をしているのか」という質問に対しては、「(外交部が)何度も電話をして状況を知らせてくれるが、それよりも一日も早く解放されるよう方法を探してほしい」と訴えた。


10日に息子のチョンさんと2分間ほど電話をしたシンさんは「息子がよく食べて問題なく過ごしているから心配しなくてよいと言ったが、見ることができないので信じることができない」とし「毎日が本当に苦しい」と語った。

昨年2月に海事高校を卒業したチョンさんは昨年9月、韓国ケミ号に乗船して初めての海外航海をし、4日に拿捕された。この船舶にはチョンさんのほか韓国の船員4人、ミャンマー人11人、インドネシア人2人、ベトナム人2人など計20人が乗船している。

韓国ケミ号の船会社DMシッピングは「会社の立場で取ることができる措置がない」ともどかしさを表した。DMシッピングを管理するタイクンシッピングのイ・チョンヒ取締役は「イランが主張するように拿捕の原因である海洋汚染関連資料を求めてイラン側に要請しても全く返答がない」とし「海洋汚染検査をするには船主相互保険会社(P&I)が韓国ケミ号に乗船しなければいけないが、イラン政府はこれも許可しない」と話した。また「船会社側ができる措置は現在のところない」と語った。

船会社側は韓国ケミ号が10日間ほど抑留されると被害を訴え始めた。イ取締役は「船舶の貸与料が一日1万ドル、荷役の遅れで発生する滞船料が一日7000ドルで、現在まで2億ウォン(約1900万円)ほど被害が生じている。韓国ケミ号に積まれた化学物質7200トンが管理不良で変質する場合、被害額はさらに増える」と話した。

船会社側は「幸い、船員の安全に問題はない」と改めて強調した。10日に韓国ケミ号の船長と電話をしたイ取締役は「韓国ケミ号に27日までの食料が積まれている」とし「イラン側も船員には人道的に接していて、安全に大きな問題はないと思われるが、先が見えない抑留生活で船員が不安が強まっている」と伝えた。現在、韓国ケミ号はイランのバンダレ・アッバース港に停泊している。

イランとの交渉のために外交部の実務陣が7日に出国し、10日には崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官が出国した。交渉は2日間続いたが、韓国の都市銀行に凍結されているイランの原油輸出代金70億ドルの問題で交渉は決裂した。外交部は帰国後にも韓国ケミ号抑留事態を解決するため、イランの原油輸出代金関連の議論を続ける方針だ。



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