韓国タンカーの抑留問題を解決するためにイランを訪問した崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外交部第1次官を団長とする政府代表団が14日、「手ぶら」で帰国した。米国とイランの間の葛藤によって板挟みになった韓国が「創意的に」解決するとして意欲を示したが、むしろイラン側が崔次官の帰国直後交渉の内容を一方的に公開することで論議を呼んだ。
イランのマフムード・バエジ大統領秘書室長は13日(現地時間)、政府のホームページに「韓国に凍結されたイラン中央銀行の資金で救急車を購入して送るという韓国政府の提案を断った」と明らかにした。バエジ室長は「われわれを狙った(米国の)経済戦争と圧迫に対抗して3年間この国を運営した」とし「われわれは救急車数台が必要なのでなく、韓国に凍結された資金が必要だ」と強調した。また「韓国代表団は戻ってイランの凍結資金を解除する(米国の)許可を受けてくると約束した」と説明した。
通常、高官級外交会談の内容は両側が事前に協議して結果を発表する。特に、相手に不利な内容を公開する場合、少なくとも了解があってこそ発表するのが外交慣例だ。ところが、イランはこれを無視して韓国の提案を一方的に公開したわけだ。
イランのこのような外交欠礼にも韓国としては強く対応できない立場だ。外交部当局者はこの日「様々な案が協議される過程で(韓国でなく)イラン側が救急車の導入を希望した」として「崔次官が(イランに)行って先に提案したかのように報じられたが、これは事実と大いに異なる」と明らかにした。具体的に遺憾を表明しないまま「事実と異なる」という水準で対応した。
政府の困難な立場は崔次官がイランを訪問すると発表した時からすでに予想された面がある。今回の抑留事態の根元が米国・イランの葛藤にあったということから韓国としては選択肢が多くなかったからだ。
時期的にも不適切だった。イラン核合意(JCPOA)を破棄したトランプ行政府が幕を下ろして再協議に重きを置くバイデン行政府が20日(現地時間)発足した後、米国と協議を経て動くのが現実的なアプローチであるためだ。外交街の内外で今回の訪問に対して「その間国民の命と安全を強調してきた青瓦台(チョンワデ、大統領府)の政務的判断が働いたのでないのか」という声が上がる背景だ。
結果的にイランは政府代表団の訪問を受け入れて自国の断固たる立場を見せ韓国を圧迫する契機として活用した。また、イラン側のこの日の公開内容をみると、政府はイランの凍結資金を解除するための「米国説得」という課題を再確認した。
崔次官もイラン側に「取りあえず事態を把握しに来たので、事態を把握したから十分な答えに持って改めて会談したい」という趣旨を伝えたという。延長線上で交渉のパートナーだったアラグチ外交次官を韓国に招いた。
ある前職高位外交官は「イランは資金凍結の解除を望んでいるのにわれわれは船舶抑留の解除を要請するためにイランを訪問したというのは交渉議題さえ調整しなかったという意味」として「船舶拿捕のような葛藤局面で高官級訪問は慎重に決める必要があり、訪問を決めたら成果を上げるべきなのに2つとも失敗した」と指摘した。
イランに抑留された船員の釈放のために交渉して14日に帰国した崔鍾建外交部第1次官は仁川(インチョン)国際空港で記者らに「今回の訪問で早期釈放という結果を導き出すことはできなかったが、韓・イラン両国はその結果に向けた大きな一歩を踏み出した」として「船舶と船員に対するイラン政府の措置が迅速に取られると信じている」と話した。
イランのマフムード・バエジ大統領秘書室長は13日(現地時間)、政府のホームページに「韓国に凍結されたイラン中央銀行の資金で救急車を購入して送るという韓国政府の提案を断った」と明らかにした。バエジ室長は「われわれを狙った(米国の)経済戦争と圧迫に対抗して3年間この国を運営した」とし「われわれは救急車数台が必要なのでなく、韓国に凍結された資金が必要だ」と強調した。また「韓国代表団は戻ってイランの凍結資金を解除する(米国の)許可を受けてくると約束した」と説明した。
通常、高官級外交会談の内容は両側が事前に協議して結果を発表する。特に、相手に不利な内容を公開する場合、少なくとも了解があってこそ発表するのが外交慣例だ。ところが、イランはこれを無視して韓国の提案を一方的に公開したわけだ。
イランのこのような外交欠礼にも韓国としては強く対応できない立場だ。外交部当局者はこの日「様々な案が協議される過程で(韓国でなく)イラン側が救急車の導入を希望した」として「崔次官が(イランに)行って先に提案したかのように報じられたが、これは事実と大いに異なる」と明らかにした。具体的に遺憾を表明しないまま「事実と異なる」という水準で対応した。
政府の困難な立場は崔次官がイランを訪問すると発表した時からすでに予想された面がある。今回の抑留事態の根元が米国・イランの葛藤にあったということから韓国としては選択肢が多くなかったからだ。
時期的にも不適切だった。イラン核合意(JCPOA)を破棄したトランプ行政府が幕を下ろして再協議に重きを置くバイデン行政府が20日(現地時間)発足した後、米国と協議を経て動くのが現実的なアプローチであるためだ。外交街の内外で今回の訪問に対して「その間国民の命と安全を強調してきた青瓦台(チョンワデ、大統領府)の政務的判断が働いたのでないのか」という声が上がる背景だ。
結果的にイランは政府代表団の訪問を受け入れて自国の断固たる立場を見せ韓国を圧迫する契機として活用した。また、イラン側のこの日の公開内容をみると、政府はイランの凍結資金を解除するための「米国説得」という課題を再確認した。
崔次官もイラン側に「取りあえず事態を把握しに来たので、事態を把握したから十分な答えに持って改めて会談したい」という趣旨を伝えたという。延長線上で交渉のパートナーだったアラグチ外交次官を韓国に招いた。
ある前職高位外交官は「イランは資金凍結の解除を望んでいるのにわれわれは船舶抑留の解除を要請するためにイランを訪問したというのは交渉議題さえ調整しなかったという意味」として「船舶拿捕のような葛藤局面で高官級訪問は慎重に決める必要があり、訪問を決めたら成果を上げるべきなのに2つとも失敗した」と指摘した。
イランに抑留された船員の釈放のために交渉して14日に帰国した崔鍾建外交部第1次官は仁川(インチョン)国際空港で記者らに「今回の訪問で早期釈放という結果を導き出すことはできなかったが、韓・イラン両国はその結果に向けた大きな一歩を踏み出した」として「船舶と船員に対するイラン政府の措置が迅速に取られると信じている」と話した。
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